「悩みを抱えて悶々としている」。そのような状況に陥ったことがある人は多いのではないでしょうか。
本記事では、ひとりで悩んでいる様子を表すときに使う「悶々とする」という表現について、意味や使い方、例文などを解説します。
「悶々とする」とは? 読み方と意味
「悶々とする」の読み方
悶える(もだえる)という字を使っていますが、「悶々とする」と表記する場合は「もんもんとする」と読みます。文字で表す場合、ひらがなで表記することはほとんどなく漢字で「悶々とする」と表記されます。
「悶々とする」の意味
「悶々とする」には、悩み苦しむという意味があります。悩むという表現にはさまざまなものがありますが、「悶々とする」と表現すると、その悩みによって心の中で葛藤しているというニュアンスが強くなります。
悩みを自分だけで抱え込み、人に相談したり、発散したりすることができず、1人で苦しんでいる状態を表します。
「悶々とする」の使い方・例文
「悶々とする」の意味は知っているものの、使い方がわからないという方も多いかもしれません。
ここでは、例文を挙げながら「悶々とする」の使い方をご紹介します。
- プロジェクトは成功したが、部下にいわれたひとことのせいで悶々としている
- 私は楽しい一日だと感じていたが、彼は不満げだったことに悶々としている
- ここ最近毎日考え続けているが、答えが出せず悶々とした日々を送っている
- 突然プロジェクトを外された理由がわからず、悶々とした毎日を過ごしている
- ここ1ヶ月悩んでいるものの、誰にも相談することができず悶々としたままだ
- 悩みを誰にも打ち明けることができず、悶々としたまま朝を迎えてしまった
- 明日結論を出さなければならないのに、答えが定まらず悶々としている
このように「悶々とする」は、さまざまなシーンで使える表現であるといえます。
「悶々とする」の類語・言い換え表現
ここでは「悶々とする」の類語や言い換え表現をご紹介します。
鬱々とする
「鬱々とする」には、心の中に不安などがあり、気持ちが沈んでしまうという意味の言葉です。「悶々とする」と意味が近いため、類語のひとつとして挙げられます。
ただし、「鬱々とする」は不安などから「心が沈む」「落ち込む」といったニュアンスが強くなります。一方で、「悶々とする」には「悩む」「苦しむ」といったニュアンスが強いため、この違いに注意して使い分けるようにしましょう。
煩悶する
「煩悶する」には、悩み苦しむという意味があります。こちらはニュアンスも含めて「悶々とする」に近いことから、言い換え表現として使うことができます。
「ひとりで煩悶する」といった形で使われることが多く、自分の中だけで悩みを抱えてしまい、相談したり外に向けて発散したりすることができない様子を表しています。
苦悶する
「苦悶する」にも苦しみ悶えるといった意味があり、「悶々とする」に近いニュアンスを持っています。違いとしては、「悶々とする」は心理的な状態のみを表す言葉であるのに対して、「苦悶する」には肉体的な苦しみといった形でも使われます。
憤懣(ふんまん)する
「憤懣する」は、怒りを発散することができず、イライラしているといった状態を表す言葉です。発散できずに内側にため込んでいる、押し殺しているという点は「悶々とする」と共通しています。
ただし、「憤懣」は、悩みというよりは怒りの感情を意味しています。
「悶々とする」の意味や使い方をマスターしよう
「悶々とする」とは心の中で悩み、ひとりで苦しんでいる様子を表します。別の言葉で言い換えると、「鬱々とする」「煩悶する」「苦悶する」「憤懣する」などが当てはまります。
悶々とするときは、体を動かしてみたり、違うことをしてみたり、誰かに相談したりすることで気持ちが晴れることがあります。自分の状態を適切に表現する言葉を知り、信頼できる人に打ち明けてみてくださいね。