――予告映像で、松村さんが「私の処女もらってくださーい!」と叫ぶのが衝撃的ですが、劇中の印象的なセリフを挙げるとするといかがですか?

曽田:圭くん(美波)の「あれ、天使が、いる…?」ですね。共同生活をするときのしょう子さんとの初対面ときなんですけど、「そんなこと言う!?」と思って。

松村:現実ではあまり言わないですか?

曽田:言わないですね(笑)。面白いセリフだなと思いました。

美波:僕は自分の役柄のセリフなんですけども、ピュアな恋愛がしたいと悩んでるしょう子さんに「年齢とか、周りがどうとか気にして、自分に呪いをかける必要はないと思いますけど」と言うんです。役柄の年齢は19歳で、一番若いのに達観した大人なセリフを言うなと思って印象的です。これも自分じゃ言わないですね(笑)

松村:私は、田中(曽田)を「恋家(コイハウス)」に誘うシーンがあるんですけど、そこで今までの自分を告白して、「ほんとの気持ちを押し殺して…前を向いたフリをして生きるのは、もう嫌なんです」って言うんです。しょう子さんの本当の思いを見せた、好きな場面ですね。

■恋愛は自分が成長できるもの

――最近は恋愛に興味がなかったり、経験の少ない人が多くなっているという話もありますが、ご自身の周囲を見て、そうした現象を感じることはありますか?

松村:私はめっちゃ感じます。みんな全然恋愛してないなって思いますね。私の周りは女の子ばっかりなので、それこそしょう子さんみたいに「仕事を頑張りたい」っていう子が増えてると思います。恋愛に興味がないというより、仕事をバリバリやりたいという子が多いですね。

――こういう作品に参加して、改めて恋愛の大切さというか、必要なものだと感じる部分もありますか?

美波:やっぱり恋愛は、自分が成長できるものだなというのを強く感じました。いろんな背景を持っている登場人物たちが変わっていくんですけど、恋愛をして自分を見直すことによって、すごく成長できるんじゃないかなと思います。今まで、恋愛は人を好きになるっていうことだけなのかなって、軽薄な考えだったんですけど、そこはすごく印象が変わりました。

曽田:一番身近な人のことを考えたりすると、やっぱり心が豊かになると思います。一線を引いて関わるより、壁なしに本当に「好きだ」って言える相手がいたら、人として優しくなれるんじゃないかと感じました。

松村:そうですね。人生において“ときめき”っていうのが、すごく大事なことなんだというのを、今回演じてみて改めて思いました。