相鉄新横浜線・東急新横浜線が3月18日に開業し、新横浜駅で報道関係者向けの初列車撮影会が行われた。新横浜駅での営業初列車は、同駅5時8分発の浦和美園行。相鉄21000系「相鉄・東急新横浜線開業記念号」を使用して運転された。

  • 相鉄新横浜線・東急新横浜線が開業。新横浜駅での営業初列車に相鉄21000系「相鉄・東急新横浜線開業記念号」が使用された

「相鉄・東急新横浜線開業記念号」は留置き列車としてすでに4番ホームに入線していた。使用車両の21000系は8両編成で、東急線内は目黒線直通用として登場した車両。新横浜駅5時8分発の営業初列車は東急目黒線・東京メトロ南北線を含めて各駅停車として運転され、埼玉高速鉄道に乗り入れる。浦和美園駅の到着時刻は6時39分となっている。

隣の2・3番ホームには都営三田線の車両6300形が入線していた。営業初列車に続いて新横浜駅を5時21分に発車し、東急目黒線から都営三田線に乗り入れる西高島平行の各駅停車に使用される。

■開業フィーバーの中、新幹線へ乗り換える旅行客も多数

新横浜駅では、開門前の3時前から行列ができていた。駅構内に入ると、相鉄新横浜線・東急新横浜線の開業を知らせるポスターや、東急線から新幹線への連絡が便利になることを知らせるポスター(JR東海とJR西日本、阪急電鉄が協力している)などを見ることができる。4時40分ころ、乗客がホームに入場できるようになると、列車に乗り込む人もいれば、列車の撮影に行く人もいる。出発式も行われていた。

  • 相鉄・東急新横浜線開業を知らせるポスター

  • 東急線から新幹線でのアクセス向上をPRするポスター

  • 2・3番ホームで発車を待つ都営三田線6300形

  • 改札事務室内の「のるるん」「そうにゃん」

  • 鉄道・運輸機構が建設・保有することを示す

  • 相鉄新横浜線・東急新横浜線の改札口

「相鉄・東急新横浜線開業記念号」(相鉄21000系)は、先頭車に「祝開業 相鉄・東急新横浜線」のステッカーを貼付し、車体側面に東急のキャラクター「のるるん」と相鉄のキャラクター「そうにゃん」を描いた「新横浜で相鉄線・東急線つながる」のステッカーも貼られている。車内を見ると、先頭車を中心に多くの人が乗車しているようだった。

列車は定刻通り新横浜駅を発車。その後、駅構内を見てみると、到着する列車から降りてくる人は開業を祝う鉄道ファンらだけでなく、スーツケースなどを手にした旅行客の姿も多かった。旅行客は東海道新幹線に最も近いルートへと向かおうとしていた。

■相鉄・東急新横浜線の利用で「新幹線の利用を促進したい」

初列車撮影会では担当者への質疑応答の時間も設けられ、相模鉄道経営企画部交通戦略担当課長の井上剛志氏、東急電鉄鉄道事業本部技術戦略部技術企画課課長の岩本敏彦氏が対応した。

東海道新幹線との接続に関して、開業当日から新幹線アクセス鉄道としての利用者が多かったことに、「予測はしてきました。JR東海が(朝の時間帯に「のぞみ」の)臨時列車を出す中で、我々もわかりやすい案内をしていきたいと考えています」と井上氏は話す。岩本氏も、「(相鉄新横浜線・東急新横浜線線経由で)新幹線の利用を促進したいと考えています。そのために5社でPRなどをしてきました。引き続き新路線のことを浸透させていきたい」と語った。

  • 初列車は「各停」「浦和美園行」に

  • 先頭車に開業を祝うステッカー

  • 「つながる」をアピール

  • 初列車が定刻通り新横浜駅を発車

新横浜駅での営業初列車に相鉄の車両を使用し、東急目黒線・東京メトロ南北線を経由する浦和美園行として運転されたことが示すように、相鉄新横浜線・東急新横浜線の開業によって7社局14路線の広域的な鉄道ネットワークになった。相互直通運転による利便性の向上で、多くの利用者の役に立つ鉄道となっていく。