ABEMAオリジナル恋愛番組『花束とオオカミちゃんには騙されない』(毎週日曜22:00~)に出演中の夏生大湖(なつきおみ)。2021年に「第34回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」で「明色美顔ボーイ賞」に輝いて芸能界入りすると、ドラマ『六本木クラス』『silent』『忍者に結婚は難しい』と立て続けにゴールデン・プライム帯の話題作へ出演を果たした。

そんな状況を「どこか自分のことだと思えない」と話す夏生だが、俳優として「芝居を突き詰めたい」と目標は明確。ドラマ出演の感想はもちろん、芸名の由来や芸能界を志したきっかけ、『オオカミ』への意気込みについて話を聞いた。

  • 夏生大湖 撮影:宮田浩史

    夏生大湖 撮影:宮田浩史

■“大湖”は一度も初見で読まれたことがない

――夏生さんは、名字が芸名で下の名前が本名(読み方は本名が「おうみ」、芸名が「おみ」)とのことですが、芸名の由来を教えてください。

事務所の社長に爽やかなイメージと字画の良さから名付けて頂いたので、僕としては「あなたは今日から夏生大湖よ!」と言われたような感覚なのですが、初めて聞いたときから気に入っています。

――“大湖”は、初見で読めた方はいないのでは。

ゼロですね。一度も初見で当てられたことはないです。“だいご”と読まれることが多いです。

――ファンの方からはなんと呼ばれたいですか。

今多いのは“おみくん”や“おみおみ”。呼んでいただけるならなんでもいいです。

――夏生さんは大分出身ということですが、地元はどんなところですか。

山奥です!(笑) 人口が1万人くらいしかいない場所で育ったのですが、自然豊かで空気が美味しくて。僕はおじいちゃんおばあちゃんが大好きで、みんながいるこの地元が大好きです。

――大分県でデートするならおすすめスポットは。

伐株山です。ざっくり言うと“めっちゃ小さい富士山”のような山で、景色がキレイです。絶景が楽しめる「ハイジのブランコ」がオススメですが、僕はよく肝試しで遊びにいっていました(笑)。大分に限らず九州には自然豊かな場所が多いので、夜景を見たり、長い橋を見たり、崖から海を見たり……紅葉や川、滝、たくさん魅力的なスポットがあります。

■幼少期から始めた日本舞踊

――夏生さんは幼少期から日本舞踊をしていたとのことですが、始めたきっかけを教えてください。

母が師範代で、祖母の姉も師範代という“日舞家系”だったので、5歳か6歳くらいの頃に自然と始めました。女形を始めたのは9歳からです。兄と姉も日舞をやっていたのですが、長く続いたのは僕だけでした。最終的には、女形をやるには体が大きくなりすぎてやめることになったのですが。

――長く続いた理由は。

お稽古は嫌いだったのですが、本番が大好きだったことが大きいです。自由なタイプの兄と姉を見て育った末っ子の僕は、子どもの頃から自分のやりたいことを口にするよりも「目の前のことをちゃんと続けよう」という意識が強かったので、性格的な部分もあったかもしれません。

――その“本番が好きな思い”が芸能界への憧れに繋がっていったんでしょうか。

そこはあまり繋がってないんですよね。芸能界入りを考えたのは、高校卒業後に就職して自分の時間ができたときTikTokを始めて、反響が大きかったことがきっかけです。友達から「絶対バズるからやってみなよ!」って強く勧められて、実は「やりたくないなぁ」と思っていたのですが(笑)、1週間だけやってみようと動画投稿を始めました。当時はリズムに合わせて途中から画面に登場する動画が流行っていて、そこに僕の方言を組み合わせたものを上げてみると6万いいねがついたんです。

■ジュノンボーイコンテストで感じた悔しさ

――TikTokを始めてたった1週間でバズるなんてすごいですね! そのときはどんな気持ちでしたか。

もう、めちゃくちゃ怖かったです(笑)。

――やったー! ではなく。

もちろんうれしさもありましたが、こんなにも多くの人に見られていることと、「SNSに取り憑かれていくような恐怖」がとにかく怖かったです。でもせっかくの経験を無駄にしたくないと思って、芸能界入りを見据えて「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」に応募することにしました。その当時、実は芸能事務所のオーディションに一度受かったのですが、実績や「自分にはこれがある」というものができてから芸能界に挑戦したほうがいいんじゃないかと改めて考えたとき、一番最初に頭に浮かんだのがジュノンボーイだったんです。

――初めて応募した「第34回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」で、見事「明色美顔ボーイ賞」に輝きましたが、受賞されたときの心境は。

グランプリを目指して頑張ってきたので「えっ!?」という気持ちでした。明色美顔ボーイ賞の発表で僕のエントリー番号が呼ばれて「ん? グランプリの発表はまだだぞ?」と(笑)。名前が呼ばれたときも「どういうこと? 何で今?」と一瞬時が止まったようでした。そのときの動画を見ると、「あぁ、マジか……」ってリアクションで顔が死んでるんです(笑)。

――負けず嫌いなんですね。

……たまに(笑)。あまり表には出ないのですが、そのときは悔しさが一番大きかったです。