「月刊フラワーズ」で連載中の田村由美さんよる人気コミック『ミステリと言う勿れ』。

2022年1月には菅田将暉さん主演でドラマ化、2023年秋には劇場版が公開される人気シリーズです。

そんな本作の魅力といえば、主人公の久能 整(くのう ととのう)をはじめとする個性的なキャラクターたちによる名言の数々。ドラマではグッズとしてセリフかるたが発売されているほど、セリフへの注目度が高い作品です。

そこで今回は、『ミステリと言う勿れ』に登場する名言をご紹介します(※本記事では物語の重要な展開に関係するセリフも登場し、ネタバレ要素を含みます)。

『ミステリと言う勿れ』名言集

『ミステリと言う勿れ』は、大学生の久能整がさまざまな事件や謎を解決していくというミステリー。社会の“当たり前”に常に疑問を投げかける整が放つセリフは、思わずはっとさせられる内容ばかりです。

さらに整を取り巻く周囲の人々も個性的で、心に響く名言が続々と飛び出します。ここからは、そんな名言の数々をキャラクターごとにご紹介していきます。

久能整の名言

「真実は 人の数だけあるんですよ」

誤認逮捕で冤罪事件を起こした過去がある刑事・青砥成昭に向けたセリフです。青砥はいまだに誤認逮捕だったとは認めておらず、「真実は一つだ」と豪語します。

そこで整が展開した持論が「真実」と「事実」という言葉の違いです。人は主観でしか物事を見ることができないため「真実」は人の数だけある、警察が調べるべきはなにが起こったのかという「事実」だと語りました。

普段何気なく使っている言葉の意味やニュアンスについて、改めて考えさせられるセリフです。

ユーザーコメント

・「『真実は一つだ』と続くセリフで、すごく考えさせられた」(48歳女性)
・「ドラマを見ていて、改めて考えさせられる深いメッセージだと感じたから」(30歳女性)
・「常日頃より事実と真実を区別して生きているのは素直にすごいと思ったから」(29歳男性)
・「重い言葉……。本当にそうだと思う」(38歳男性)
・「本当にそのとおりだと腑に落ちました」(37歳女性)
・「このシチュエーションとセリフに共感できました」(49歳男性)
・「とてもカッコいいなと思いました」(35歳女性)
・「真実と事実は違うということを常日頃考えながら生活しているところがすごいと思った」(64歳男性)
・「一言の重みを感じました。誰が正しいとか間違いとかじゃなく、人はそれぞれ立場が違うからその人にとっては真実。人数分の真実とたった一つの事実。なんて奥が深いんだろうと思いました」(43歳男性)
・「そのとおりだとハッととさせられた」(37歳女性)
・「100人いれば100通りの考えや意見があって当然なのです」(53歳男性)

「僕は常々 人間が3種類いたらいいなあと思ってて」

大隣署で唯一の女性刑事・風呂光聖子に自分の存在意義について聞かれたときのセリフです。風呂光は男性社会の警察組織になじもうと必死に仕事をこなしていましたが、上司からは女だからとなめられてばかりでした。

そんな風呂光に整は、男性ばかりの組織に女性が一人でもいると不正をしづらくなる、見張るための存在が必要だと説明。とはいえ現実には女性一人だと排除されてしまうので、男と女ともう1つ、まったく思考回路の違う種族がいればいいのにと話しました。

この日を境に風呂光は無理に男性刑事たちに混ざろうとせず、彼らとは「違う生き物」としての存在意義をまっとうすることになります。

「僕は子供を持ったことはないですが 子供だったことはあります」

整に対して厳しく取り調べをする刑事・薮鑑造へのセリフです。

薮は自分の子どもに起きた不幸な出来事をきっかけに、ある「復讐」を実行した過去を持っています。

「復讐は楽しかったですか」と聞く整に、薮は「おまえに何がわかるんだ」と逆上。そこで整は、自分には妻も子どももいないけれど子どもだったことはあるから、子どもは復讐なんて望んでいなかったはずだと話します。

「自分も子どもだったことはある」と考えれば、育児や親子関係での悩みも新たな視点でとらえることができそうですね。

ユーザーコメント

・「当たり前のことだけど、みんな大人は忘れているので」(49歳女性)
・「子育てしたことないからわからないだろうって言う人もいるが、自分が子供の頃体験した事は覚えているので、この言葉に共感したから」(43歳女性)
・「確かにそうだと感心した」(65歳男性)
・「自分も同じ立場でよくそう思うことがあるので激しく共感した」(53歳女性)
・「その通りだと感嘆したから」(69歳男性)

「メジャーリーガーは子供の成長に立ち会うことを父親の権利だと思い 日本側の解説者たちは義務だと思ってる」

大隣署の刑事・池本優人が、子育て中の妻との関係を相談したときのセリフです。池本は「育児に参加しようと思っている」「手伝っているつもりだ」と話しますが、妻の機嫌は悪くなるばかりだと言います。

そこで整が話したのがメジャーリーガーのエピソード。メジャーリーガーが妻の出産や子供のイベントを理由に試合を休むと、その試合を中継する日本の解説者は「奥さんが怖いんでしょうね」とコメントするんだとか。

子どもの成長の瞬間を見逃すわけにはいかないと仕事を休むメジャーリーガーと、仕事を休んでまで参加させられていると思う解説者。育児に対する意識があまりにも違いますね。

ユーザーコメント

・「このシーンに出てくる父親にこの言葉が響いてほしいと思った」(55歳女性)
・「二世が活躍しない理由がわかったから」(38歳男性)
・「日本と欧米などの文化や風土の違いがよくわかった」(20歳女性)

「子供を産んだら女性は変わると言いましたね 当たり前です 問題なのは あなたが一緒に変わってないことです」

続いても、池本優人へ向けた整のセリフです。子どもを産んでから妻が毎日ピリピリしていると不満げな池本に、整は「当たり前です」と一蹴します。

ちょっと目を離しただけで死んでしまう、そんな赤ちゃんを育てている母親が常に気を張っているのは当たり前。それなのに「参加する」「手伝う」なんて言葉が出る池本の方に問題があると指摘する整に、返す言葉がない池本でした。

ユーザーコメント

・「確かにそうだなーってすごく思った記憶があるので」(42歳男性)
・「自分のことのように思えたから」(34歳男性)
・「同感だからです。女性が変わるのではなくて相手が考えないだけ」(52歳女性)
・「自分のこととリンクしていてグサッときたから」(38歳男性)
・「今の世相に合うセリフで共感したから」(31歳男性)
・「指摘するところが物事のポイントや根本をとらえているなと感心した」(36歳女性)
・「自分もそうだったなと思ったから」(40歳男性)

「したこともしなかったことも いずれ自分に還ってくるだけなので」

池本優人から子育てのアドバイスを求められ、持論を展開したあとに放った一言です。整は人に対して「こうするべき」と意見を押し付けるようなことはありませんが、時にこのようなドキッとするセリフを投げかけます。

「したこと」だけでなく「しなかったこと」もいつか自分に還ってくる。やるべきことを怠ったり、何かを諦めてしまいそうになったりしたときに、戒めになりそうなセリフです。

ユーザーコメント

・「するもしないも、自己責任」(61歳女性)
・「自分自身に言われている気がして、心にグサッとささったのを覚えています」(33歳女性)
・「なんでもチャレンジしてみようという気持ちにさせられた」(56歳女性)

「あなただけが悪いんです」

整が巻き込まれたバスジャック事件の犯人に向けて放った一言です。バスジャック犯は、誰か1人でも逃げ出せばほかの乗客を皆殺しにする、逃げたやつのせいで全員が死ぬんだと乗客を脅します。

そこで整は「ここで発生するすべての問題はあなたのせいで起こるんです」「責任転嫁しなでください」と一蹴。刃物を持ったバスジャック犯相手だろうが矛盾点は指摘せずにいられない、整のマイペースな性格がよく表れたシーンです。

ユーザーコメント

・「すごく印象に残っています。自分が言われたときにハッとする言葉だったからです」(47歳男性)
・「なんだか納得。言い訳無用でビシッときたから」(52歳男性)
・「カッコいい一言だからです」(26歳男性)
・「この言葉がとても印象的だった」(32歳男性)

「どうして いじめられてる方が 逃げなきゃならないんでしょう」

バスジャック事件に巻き込まれた乗客の1人・淡路一平へのセリフです。過去にいじめを受けていた淡路は、「あの頃は逃げてもいいよって誰も言ってくれなかった」と当時の環境を恨んでいました。

そんな淡路に整は、「病んでたり迷惑だったり恥ずかしくて問題があるのはいじめてる方」だと話します。欧米の一部の国では、いじめている人間を病んでいると判断して隔離し、カウンセリングを行うんだそう。

一方、日本ではいじめ被害者がカウンセリングを受けたり逃げたりしなくてはいけない、その理不尽さに疑問を投げかける整でした。

・「実際にそうだよな、と納得した」(44歳女性)
・「いじめられている側に落ち度がないのに逃げるのはおかしいと感じるので」(47歳男性)
・「深く吟味してほしいと思う言葉なので」(65歳男性)

「できることでしたいことは したらいいと僕は思う」

同じくバスジャック事件に同乗した主婦・柏めぐみに対するセリフです。不妊治療中の柏は体外受精をしたいと考えていますが、義母や親戚から「それは神の領域」「そんな不自然なことはするな」と反対されています。

柏の悩みを聞いた整は「人は自然の生き物なので人がすることはすべて自然の範疇だと思う」と話し、柏自身が「したいこと」の背中を押しました。

ユーザーコメント

・「共感できるから」(37歳男性)
・「とても心に響いた言葉でした」(57歳女性)
・「『できることで』という部分が特に自分に刺さった。可能な範囲でできることは少しずつやってみようと思えるようになった」(23歳女性)
・「特に考えさせられるセリフだったので」(44歳男性)
・「なかなかできないことだったりするので、そのまま心に刺さった」(46歳男性)
・「多くの場合、努力をすれば報われるものではないとのことなんだと思います」(54歳男性)
・「このセリフはこれからの人生ですごい影響を受けそうな一言で、改めて後悔しない人生を歩んで生きたいと思うきっかけになった」(53歳男性)
・「自分の能力以上のことを望んでも、できることとできないことがあって大概は失敗に終わると思っているので、自分のできる範囲内で精いっぱい努力すればいいというこの言葉が一番心にしみた」(61歳男性)
・「自分もやりたいことはやっておいた方がいいと思うので」(37歳男性)

「一番大事な人と 歩いてください」

新幹線でたまたま同乗した母娘と、結婚式について会話を交わしたときのセリフです。

新婦が父親とバージンロードを歩くという教会式での慣習に対して整は、「なぜ手をかけて育ててくれた母親は脇に立たせておくのか」「なぜ新郎は親と歩かないのか」「新婦だけが親から巣立ち、移動するのはおかしくないか」と疑問を投げかけます。

そして慣習にとらわれずに「一番大事な人と歩いてください」と伝える整。その言葉を聞いた娘の紘子は、離れて暮らしていた暴力的な父親ではなく、血のつながりはなくてもこれまで大切に育ててくれた母親に「一緒に歩いてくれる?」と告げました。

世の中の当たり前にとらわれず、当事者の気持ちを一番に考える整らしいセリフでした。

ユーザーコメント

・「人生を振り返れば、最後はやはり大切な人」(72歳男性)
・「いい言葉です。感動しました」(52歳女性)
・「確かにそうかなと実感した」(58歳女性)
・「ストーリーと相まって感動したから」(38歳男性)
・「大事なことだと思うから」(45歳男性)
・「一番心に響くから」(33歳男性)
・「この言葉にとても胸きゅんしました」(66歳女性)

「子供って 乾く前のセメントみたいなんですって 落としたものの形が そのまま跡になって 残るんですよ」

ガラの悪い男に絡まれた整が、その一部始終を見ていた子どもに「ごめんね」「怖くないよ」と謝ったあとのセリフです。

子どもは目の前で大きな声を出して騒ぐ大人たちを見ておびえていましたが、その言葉を聞いて安心した表情に。整は子どもに対して自分や周囲の人間がとる言動にとても敏感ですが、それは子どもの心に不用意に跡を残してはいけないという意識があるからのようです。

ユーザーコメント

・「久能の人間観が浮き彫りになるセリフだから。環境が人を形成するが、それでも子どもが精一杯生きようとしていることが伝わる一言なので」(42歳男性)
・「特に心に刺さったから」(45歳男性)

「子供はバカじゃないです 自分が子供の頃バカでしたか?」

整が広島のとある一族・狩集家の遺産相続問題に巻き込まれた時のセリフです。子どもを利用して優位な情報を得ようとした相続候補者の1人・波々壁新音に対して整は、「子どもをスパイにしちゃダメ」「自分がうっかり話してしまったことを一生悔やむ」ととがめます。

「まだ子どもだからわからん」と言い訳する新音ですが、整に「自分が子どもの頃バカでしたか?」と問われ、大人の言動に敏感でいつも顔色をうかがっていた自身の幼少期を思い出す新音でした。

ユーザーコメント

・「とても心に残ったから」(50歳女性)
・「わかりやすい一言で納得してしまった」(43歳男性)
・「なるほどと思ったので」(42歳女性)
・「含蓄がある。非常に刺さる言葉」(49歳男性)
・「『自分の子どもの頃』という問いかけに、思わず考えさせられる目線だなと思った」(50歳男性)
・「子どもはとても賢いと思うし、自分自身も自分の親より自分の方が賢いと思ったことがたくさんあったから」(55歳女性)
・「とても奥が深いセリフだと思う。最初は普通に聞き流しても、改めて聞くと『そうだなぁ』となる一言だと思う」(51歳男性)
・「自分の子どもについバカって言いがちなので、考えさせられた」(49歳男性)
・「子どもはバカじゃない。よく人を見ていて驚かせられる事が多々ある」(41歳女性)

「“女の幸せ”とかにもだまされちゃダメです」

狩集家の遺産相続問題で出会った子育て中の女性・赤峰ゆらへのセリフです。

周囲の人間から“正しい母親像”を押し付けられているゆらの様子を見かねた整は、「“女の幸せ”とかにもだまされちゃダメです」「それを言い出したのは多分おじさんだから」とアドバイス。

女性を決まった型にはめるための呪文のような言葉ではなく、自分の中から出てきた言葉を使ったほうが子どももうれしいはずだと話し、ゆらの心をほぐした整でした。

ユーザーコメント

・「あの風貌やキャラ設定にもっとも似つかわしくないセリフなのに不思議と違和感がなかった」(60歳男性)
・「自分自身も女の幸せに寄り添えないと感じることがあるから」(52歳男性)

「だから 下手だと思った時こそ 伸び時です」

犬堂我路に導かれて出会った女子高生・狩集汐路との会話でのセリフです。

絵を描くのが好きだったけど、あるとき自分がすごく下手だと思えてきて描くのをやめたと話す汐路。それに対して整は、本当に下手なときは自分が下手なことにも気づかない、気づくのは上達してきたときだと語ります。

数カ月後、整と再会した汐路は高校で美術部に入ったことをうれしそうに報告するのでした。

ユーザーコメント

・「へこんでいるとき勇気がでる言葉だと思うから」(60歳女性)
・「印象にのこるフレーズだったから」(48歳男性)
・「心に響く言葉です。共感します」(60歳女性)
・「深い理由に納得できたから」(52歳男性)
・「先が読めない展開が好きで、このセリフは特にストーリーに引き込まれるようだったから」(45歳男性)
・「印象的なセリフで心に残っているから」(41歳女性)
・「一番しっくりきたセリフだったから」(30歳男性)
・「下手でもやり続けることが大事だなと改めて感じた一言だった」(67歳男性)
・「セリフにインパクトがあり特に覚えている」(48歳女性)

「弱くて当たり前だと 誰もが 思えたらいい」

狩集家の遺産相続問題で、つらい思いをした汐路にかけた言葉です。

カウンセリングをすすめられ「わたしはどこもおかしくない」と嫌がる汐路に、整はアメリカではカウンセリングが日本より普及しているんだと話します。

人の心は弱くて壊れやすい、それが当たり前だという前提があれば、必要に応じて適切な処置を受けられます。一方日本では人の弱さを認めず、恥ずかしいと考えるような風潮があることを指摘し、「弱くて当たり前だと誰もが思えたらいい」と語りました。

ユーザーコメント

・「弱くて当たり前。弱くても人生勝てます」(56歳男性)
・「この言葉が当たり前になっていけたら、もっと生きやすい世の中になるのではと思う」(60歳男性)
・「自分自身と重ね合わせて共感できた」(44歳男性)
・「自分もたまに人間関係で思うことがあるからです」(39歳男性)
・「この言葉に心から共感したので」(60歳男性)
・「このご時世、弱い立場の方への思いやりが薄い気がする」(51歳男性)

「こういう時は『大丈夫ですか』ってきいちゃダメなんですって」

雨の日に出会った不審な男性に声をかけたときの整の独り言です。

大雨の中、傘もささずに座り込む男に整は「大丈夫ですか?」と声をかけますが、そのあとすぐに「どうかしましたか?」と聞き直します。

理由は、「大丈夫?」と問うとたいていの人は「大丈夫です」と答えてしまうから。たしかに「大丈夫ですか?」よりも「どうかしましたか?」と聞かれたほうが、相手に状況や心配事を打ち明けやすそうですね。

ユーザーコメント

・「自分でも使えそうな、フレーズだと思ったから」(65歳男性)
・「つい言ってしまいがちな言葉だけど、そう聞かれたら自分も『大丈夫』って答えてしまうと思った」(49歳女性)
・「なかなかいい言葉だと思ったから」(47歳男性)
・「普段から感じていることだったので共感できた」(45歳男性)
・「弱っている人に『大丈夫ですか?』と聞くと必ず『大丈夫』と言うに決まっている! それを見越した対応しようと思えた」(58歳男性)
・「『大丈夫ですか?』と問いかけると確かにほとんどの人が『大丈夫です』と返答するよなと納得だった」(50歳男性)

「周りの人は あなたのおまけじゃないので それぞれ自分の人生をまっとうしたんだと思います」

整が検査入院した病院で、同室になった元刑事・牛田悟郎と交わした会話です。

親も妻も友人もみんな早くに亡くなったことを「ばちが当たったんだ」と話す牛田に、整は「ばちなら本人に当たるでしょ」「周りを不幸にしてあなたを寂しくさせるなんてばちとして甘すぎる」などと切り返したのです。

ユーザーコメント

・「自己中心的になってはいけないという戒めに聞こえて刺さりました。自分と多少の縁がある、あるいはその後は縁がなくなった方々にもその後いろんな人生があるもの」(50歳男性)
・「一番心に突き刺さったから」(35歳男性)
・「言葉がスッと胸に入ってきたから」(35歳男性)

「どうして“闘病”って言うんだろう」

続いても牛田悟郎との会話で、“闘病”という言葉に疑問を投げかけたセリフです。

「長い闘病の末病気にも負ける」と人生を振り返る牛田に対して整は、「勝ち負けがあるとしたらお医者さんとかその時点の医療です」「患者本人が、あなたが負けるんじゃない」と話します。

牛田は「病と闘うぞと思う気持ちも大事なんだ」と返しますが、それでも「人は病に負けたから死ぬんじゃない」と強く断言する整。そんな整の言葉を聞き、うっすらとほほ笑みを浮かべる牛田の表情が印象的なシーンです。

ユーザーコメント

・「なるほどな!と納得できたから」(32歳男性)
・「すごく心に残った一言だったので」(40歳男性)
・「普段、自分が考えないような視点からの一言で印象的であった」(57歳男性)
・「日本のいびつな構造を完結に表現していて心に刺さった」(29歳男性)
・「心に刺さった。揺さぶられた」(41歳男性)
・「とても大事な視点だと思うから」(56歳男性)
・「まさにそのとおりだと思った言葉。目からうろこをおとしてくれました」(63歳男性)

「サラツヤにしたからといって イケメンになるわけではない」

整のトレードマークである、もふもふの天然パーマに関する独り言です。ある日、テレビをみていた整はどんなクセ毛もサラツヤになるというヘアアイロンのCMを見て思わず購入します。

早速届いたアイロンで天然パーマを憧れのストレートに整えてみますが、鏡に映った自分の姿に驚愕。サラツヤにはなったものの整にはまったく似合わず、髪形を変えたからといってイケメンになれるわけではないという悲しい現実を知るのでした。

ユーザーコメント

・「このセリフを言ったシチュエーションがよかったので」(50歳男性)
・「整くんは、自分のモジャモジャの髪の毛にコンプレックスを持っているから、サラサラの髪の毛に憧れていて、でも髪の毛がサラサラになったところでイケメンになる訳ではないとちゃんとわかっているのがちょっとおもしろくて好きです」(56歳女性)
・「おもしろい笑えるセリフだから」(41歳男性)
・「くすっと笑えるセリフだったから」(33歳男性)

「向いているから 教師になりたいわけでは ないです」

整と同じ大学に通う相良レンが、あまり社交的ではない整の様子を見て思わず「久能くん教師に向いてなくね?」と分析したときの返事です。

整自身も自分は教師に向いていないと思っているようですが、向き不向きや得手不得手ではなく自分の気持ちを大切にしている整の強い意思を感じるシーンでした。

2人の会話を聞いていた天達春生の「自分に苦手なものがあると認知している教師は生徒にもそれがあると理解できる」という言葉もすてきです。

ユーザーコメント

・「心に響く言葉だと思った」(45歳男性)
・「自分の苦手を認識することが大事だと思います」(48歳男性)
・「人生は、自分の考えどおりにはいかないもの」(45歳男性)
・「特別におもしろかったシーンです」(71歳男性)

「人は育てられたように育つんです」

美術館に遊びにきていた整とライカが、美術館襲撃事件に巻き込まれた際に登場したセリフです。犯行集団の男の1人は、ライカに「女はいいよな」「何やっても楽に生きていける」と毒づきます。

「男はこうあるべき」「女はこういうもの」という価値観にとらわれた男の発言を聞き、整は子どもが成長過程でかけられる言葉や目に入るものの重要性を語ります。

子供に刷り込みをせず選択肢を増やしてあげることが大切だと話す整の言葉は、子育て中の多くの人に響くのではないでしょうか。

ユーザーコメント

・「今の年齢になってこの言葉の意味が理解できます」(54歳女性)
・「とても心に刺さったから」(37歳男性)
・「まったくそのとおりだと、自分と親、子どもとの関係を見て思うから」(43歳女性)
・「説得力を感じたので」(45歳男性)

「“何かになりたい”だけじゃなくて “どの場所でどんなふうに生きるのか” その多様性も絶対欲しいと 常々思っています」

孫の引きこもりに悩む元学芸員・黒松修一郎にかけた言葉です。孫の将来を案じてなんとか外に連れ出そうとしていた黒松に対して整は、「社会と断絶せず、引きこもったままできる仕事もある」と話します。

どうしてもなりたい職業がある人もいれば、好きな場所で自分のペースで働くことを重要視する人もいます。そんなそれぞれに合った生き方を選択できる社会であってほしいと願う整でした。

ユーザーコメント

・「なんかすごく感動したので」(53歳男性)
・「とても共感できる言葉でした」(60歳男性)
・「とてもいいセリフだと思いました」(53歳男性)
・「自分の考えに似ているから」(48歳女性)
・「すごく印象に残っているから」(33歳男性)
・「物静かな言い方ではあるが、真実だと思うから」(58歳女性)
・「人生を感じさせるようなセリフ」(42歳男性)

「“あなた”と“仕事”と もう一つ “仕事以外の自分の時間”も大事なんだと思います 3択なんです きっと」

1人でフルーツパーラーの行列に並ぶ整が、カップルの会話を盗み聞きしながら思わずこぼした独り言です。

「オレと仕事のどっちが大事なのよ」というドラマのようなセリフが聞こえてきた整は、自分が言われたわけでもないのに心の中で持論を展開。

恋人や家族、仕事や育児といった選択肢のほかに、自由な自分だけの時間が男女ともに必要なんだと独り言をつぶやき、隣に並んでいた人からはいぶかしがられてしまいました。

ユーザーコメント

・「個人的に印象に残ってる」(29歳男性)
・「作中で一番しっくりときたセリフ」(40歳男性)
・「このセリフが登場したシーンのストーリーがおもしろかったです」(29歳男性)
・「特におもしろかったので印象に残った」(65歳男性)

「ほんとなら 男女関係なくみんなで 痴漢を憎めばいい 痴漢がなくなれば 冤罪もなくなるはずなんですけどね」

フルーツパーラーで出会った女性と、痴漢と冤罪について言葉を交わした時のセリフです。痴漢の話になるとなぜか冤罪の可能性ばかりが論じられ、声を上げた被害者に批判が及ぶこともあるという現状を、問題がすりかえられていると嘆く整。

そして、不必要な対立を生むのではなく、問題の根源である痴漢加害者をみんなで憎むべきだと話しました。

ユーザーコメント

・「そのとおりすぎて涙が出た」(61歳女性)
・「真摯な話題で印象的だった」(76歳男性)

「伝えられて よかったですね 伝えないと考えてないと同じだから 相手にとっては」

狩集汐路からお願いされた「双子を見分けるミッション」で出会った母親・川上棋絵との会話でのセリフです。棋絵は過去に娘にかけてしまったひどい言葉を長年後悔していましたが、ある出来事をきっかけに和解。

きちんと言葉にして娘に謝ることができたと話す棋絵に対してかけた言葉でした。親しい間柄だととくに「言わなくてもわかるだろう」とコミュニケーションをおろそかにしてしまいがちですが、言葉にしないと相手には伝わらないもの。きちんと言葉にして伝えることの大切さを教えてくれるセリフです。

ユーザーコメント

・「自分を含め口にしないで『わかってほしい』という人が多すぎる」(54歳男性)
・「何気ない言葉ですが、じっくり考えさせられるセリフだと思いました」(34歳女性)
・「印象に残った。グッとくる一言」(45歳男性)

「僕いつも思うんです 役割じゃなくて 名前で呼んでほしいって」

「双子を見分けるミッション」で出会った家政婦の畑中詩との会話でのセリフです。

長女や長男は家族や親戚から“お兄ちゃん”“お姉ちゃん”と呼ばれがちですが、家庭での役割ではなく名前で呼んであげてほしいと願う整。

それを聞いた詩は整の意見に賛成しながらも、「これはこれでひとつの家族の宝物でもある」と語ります。親や親戚、兄弟もすでに亡くなっていたり高齢だったりする詩にとって、自分を“お姉ちゃん”と呼んでくれる人は今後二度と現れません。

一人っ子で育ち、今までそんな風に考えたことのなかった整は、詩の言葉に「未熟でした」と考えを改めるのでした。

ユーザーコメント

・「その人の特性を理解してないと名前では呼べない。すばらしい言葉です」(59歳男性)
・「一度言われてみたいしカッコいいセリフです」(34歳男性)

天達春生の名言

「他人の感じる痛みと自分の覚える痛みは 同じではないかもしれないと前もって考えておくことは大事かもしれないね」

整が通う大学の准教授で整のよき理解者・天達春生が講義中に語った言葉です。天達は「箱の中のカブトムシ」という有名な思考実験を例に挙げながら、他人の心を推し量ることがいかに難しいかを説明。

たとえ似たような経験をしたとしても、自分と他人が同じような考えや感覚を共有しているとは限りません。そして、「同じではないかもしれない」という前提を持ちながら人と接することが大切なんだと生徒たちに語りかけました。

ユーザーコメント

・「なんかすごく感動したシーンでした」(53歳男性)
・「自己中心的になりがちだけど、自分と人とは違うということ」(58歳女性)
・「病気でもそうですが、単に『風邪』と言っても人それぞれ。熱が出る人出ない人、頭痛がある人ない人、ピンピンしている人寝込む人……。一つの概念では決められない。その人の痛みはその人にしかわからないと思います」(58歳男性)
・「心に響く言葉で印象的」(57歳男性)
・「痛みは人それぞれ感じ方も違うのは仕方ない」(61歳女性)
・「人に寄り添った心に刺さる言葉だと思う」(60歳女性)
・「人は自分中心に物事を考えるが、他人のことを考える心があればいさかいは減ると思う。想像力のある人は心の痛みを知っているし、ない人は人としてどうなのかと考えさせられる言葉である」(63歳女性)
・「他人の痛みを聞いて自分の痛みを分析することも大切だと感じたから」(52歳男性)
・「自分もこの言葉をよく噛みしめようと思って読んでいたから」(55歳女性)
・「実生活でそう思うことが多々あるので」(48歳男性)
・「痛みについての定義に共感できたから」(49歳男性)

「人に会い 人を知りなさい それは自分を知る旅だよ」

ライカとの出会いで自分の考えに変化が生まれたことに困惑する整に向けたセリフです。

整はこれまで「女性にはおごるべき」といった考えを持っていませんでしたが、ライカに対して初めて「おごりたい」と思ったと告白。幼いころから深く思考することが癖づいていた整にとって、たった1人の女性との出会いで自分の考えが変わることは大きな驚きでした。

そんな整に対して天達は、変わることは恥ずかしいことじゃないとアドバイス。今は頭でしか知らないことを経験するなかで、考えが変わることもあるのだと伝えました。

ユーザーコメント

・「いい言葉だなと思う」(60歳男性)
・「名セリフだと思っています。我々の今生きている世界でも同じことが言えると感じました。色々な人に聞いてほしい言葉です」(47歳男性)
・「短い言葉にいろんな意味が含まれているから」(49歳女性)
・「いろんな人に出会いいろんな考えや行動が自分自身の参考になっていくと思います」(50歳男性)
・「人に会い、人を知る。コミュニケーションがとりにくい時代だからこそ、積極的に人と関わるべきだと思う」(56歳女性)
・「知らないことを自覚することで学べることがあると再認識した。人を知らないままではなく、人を知っていくことで人から見えた自分自身を知れることに気付いた」(23歳女性)
・「人生において重要な要素だと思う」(32歳男性)
・「いろんな人と巡りあい、体験することで新たな発見や人格形成がなされるんだということがよくわかったから」(29歳男性)
・「とても大切な視点だと思うから」(56歳男性)
・「人に会うことで傷つくこともあるが、それは自分を知る旅だと思えばいいのかとハッとさせられたから」(56歳女性)
・「天達先生のやさしくて力強いトーンが印象的だった」(42歳男性)
・「自分の今後の教訓にしたいと思ったから」(31歳男性)
・「もっといろいろな人と交流しようと思った」(44歳男性)
・「自分自身も、人生の中でいろいろな人との出会いに救われたから」(51歳女性)
・「整くんに掛けていたこの言葉が妙に心に刺さったから」(30歳女性)

ライカの名言

「知らないものは見えないんだな」

整が病院で知り合いなかよくなった女性・ライカが整に告げたセリフです。

それまで美術館にいったことがなかったライカは、絵画好きの整に連れられて美術館に行き、一緒に絵画鑑賞を楽しみます。

その後、ふたたび病院生活に戻ったライカは、病院のいたるところに絵が飾ってあることに気づきます。それまではまったく認識していなかったものが見えるようになった、と話すライカ。偶然に出会った2人がお互いの世界を少しずつ変えていく様子が、ほほえましいシーンです。

ユーザーコメント

・「なんかめちゃくちゃ意味深な言葉として記憶に残っている。的を射た名言だと思う」(60歳男性)
・「人生における真理だと思うから」(52歳男性)
・「なるほどと思わされた言葉だったので」(45歳男性)
・「ライカの言っているとおりだと思う。見えないものを語るのは机上の空論に等しいと思っているので的を射たセリフだと思う」(61歳男性)
・「シンプルだけど奥が深い」(40歳男性)
・「一見見放しているようだが奥が深いところ」(39歳男性)
・「人間の心をそのまま表現していて共感できた」(70歳男性)
・「今の世に知ったかぶりをする人が多い、知らないことは知らないというべきだ」(54歳女性)

「幸せは まるごと全体でなるものだと思ってた でも 違うな 細かいところ 一つ一つにあるんだな」

整と一緒に街歩きを楽しんだあとにライカが整に伝えたセリフです。

壮絶な過去を生き抜いてきたライカは、幼い頃から漠然と幸せになりたいと願っていました。そんなライカが整と出会い、いくつもの初めての感情を知るうちに、幸せとは「まるごと全体」でなるものではなく、「細かいところ一つ一つにあるもの」であると気付きます。

2人がかけがえのない時間をともに過ごしていることがよくわかるセリフですが、ライカと整の特殊な関係を考えるとせつなくなる言葉でもあります。

ユーザーコメント

・「大きな幸せは来ないかもしれないけど、自分の中での小さな幸せがあれば生きていけると思っている」(48歳女性)
・「幸せってなんだろう、と改めて考えさせられたセリフ。とても印象に残っています」(33歳女性)
・「奥が深く、なかなか気づけない言葉」(46歳男性)
・「グッと来るセリフで考えさせられるシーンだったから」(68歳男性)
・「とても共感できるセリフだった」(51歳男性)
・「当時の自分の状況に照らし合わせてグサッときたから」(38歳男性)
・「幸せは小さなことで感じられると同感するから」(61歳男性)
・「小さな幸せを見つけてがんばろうと思えた」(50歳男性)
・「人生を通してずっと幸せは続かないけど、ところどころ幸せと感じる瞬間があると思えるのがいい」(54歳女性)
・「さりげなく背中を押してくれるあたたかいセリフだと思いました」(34歳女性)

犬堂我路(熊田翔)の名言

「“どう怒っていいかわからない人は”“何が正しいかもわからない” とか誰かが言ってるんですよ オレはせいぜい怒ろうと思います」

物語に大きな影響をおよぼす犬堂我路が、一緒にバスに居合わせた乗客の主婦・柏めぐみに向けて話した言葉です。

それまで義母や親戚の言いなりになっていたことを打ち明けた柏に、我路なりの言葉であなたも怒りたければ怒ればいいと伝える我路。それに対して柏は、「わたしは家での自分の場所を死守する」と決意を新たにします。

ユーザーコメント

・「考えさせられるセリフだったから」(52歳男性)
・「深いなと思ったので」(42歳女性)
・「すごく印象に残っている言葉です」(49歳男性)
・「『怒り』について今までそんな風に思ったことがなかったので新鮮でした」(36歳女性)
・「何が正しいのか……考えられる」(56歳男性)
・「自分が正しいと自信をもって怒らないと、相手には伝わらないなと改めて感心した」(61歳女性)

備前島操の名言

「お客様体質もいい加減にしろ 助けも求められねえのかよ 助けて助けられて働くんだ チームだろ 頼れ 阿呆が」

「お客様体質に気をつけろ」が口癖の名物刑事・備前島操が部下の猫田に怒鳴った一言です。

備前島が言う“お客様体質”とは主体性や積極性がないという意味ではなく、むしろその逆。1人では手に負えないことがあればすぐに助けを求めろ、という思いが込められていたのです。

厳しい言葉に隠された備前島の部下思いな一面が感じられたセリフでした。

ユーザーコメント

・「なかなか親近感を持てる言葉だったから」(29歳男性)
・「こんな事を言ってくれる上司が欲しい」(44歳女性)
・「人一人では何もできないから組織として補完しあい成し遂げる。だからこそできない事はできる人に頼る事は必要だと思う」(47歳男性)
・「こういう言葉を思いを込めて紡げる人間になりたい」(65歳男性)
・「チームの一体感を求められてる話の流れにも感動した」(38歳男性)
・「人間の本質をあらわしている」(64歳男性)
・「チームは助けあうもの。いい言葉だと思う」(42歳男性)
・「チームという言葉の意味を的確に表現している」(64歳男性)
・「言葉の奥に隠された愛情みたいなものがなんともグッときてしまいました」(43歳男性)

あなたの記憶に残る『ミステリと言う勿れ』の名言は?

『ミステリと言う勿れ』の登場人物による名言をキャラクターごとにご紹介しました。

このコミックには、育児や仕事、恋愛、人間関係など、さまざまな悩みや状況に新たな視点を与えてくれるようなセリフが多く登場します。 今回紹介した名言以外にも多くの名言があります。ぜひほかにもお気に入りのセリフを探してみてくださいね。

調査時期: 2023年1月14日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 男女合計514人(男性: 386人、女性: 128人)
調査方法: インターネットログイン式アンケート

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