光岡自動車のコンパクトセダン「ビュート」(Viewt)が2023年1月20日で発売から30周年を迎えた。

  • 発売から30周年を迎えたコンパクトセダン「ビュート」

ビュートはコンパクトな英国車風のデザインで人気を博し、1993年1月20日の発売以来、累計1万3,000台を販売してきた。ベース車両には日産自動車「マーチ」を使用。ベース車両のモデルチェンジが実施されるたびに改良を重ね、現行モデルは3代目となる。

  • クラフトマンシップの精神に基づいた手作りを徹底

初代より基本的なデザインは変更せず、クラフトマンシップの精神に基づいた手作りのクルマでありながら価格を抑えたコンパクトセダンというコンセプトを貫いて30年が経過した。

  • 愛くるしいデザインと日本での使用環境に合わせたサイズ感

光岡自動車がオリジナルデザインのクルマを作るきっかけとなったのは、創業者の光岡進氏(現:代表取締役会長)が1980年代にアメリカで目にした、DIY精神あふれる自由で乗る人々を飽きさせないワクワクするクルマたちだった。 それらのクルマは、それまで同社が事業の柱としていた原付免許で手軽に乗れるゼロハンカーシリーズから乗用車開発にシフトする大きな原動力となった。

アメリカのおおらかなレプリカ文化に共感し、1987年から送り出した「BUBU Classic SSK」(ブブ クラシック エスエスケー)、「BUBU 356 Speedstar」(ブブ 356 スピードスター)の開発を通じ、その製造技術を培った。

そしてバブル崩壊の真っただ中、当時の価格で200万円台を目標に掲げ、マーチをベースにビュートを開発。「ジャガー・マーク II」をモチーフとした愛くるしいデザインと日本での使用環境に合わせたサイズ感で、多くのユーザーから支持されるモデルとなった。

  • 「ジャガー・マーク II」をモチーフとしたコンパクトな英国車風モデル

ビュートを新車で提供できる台数は残りわずか。一部販売店が所有する在庫のみという状況になっている。なお、良質な中古ベース車から製造するメイクアップ車については、今後も継続して受け付けを行うそうだ。多くの問い合わせが寄せられている次期モデルの投入については、年内に発表する予定だという。

  • 新車で提供できる台数も残りわずかで、一部販売店が所有する在庫のみ