クレア・ライフ・パートナーズはこのほど、「資産形成・資産運用に関する調査」を実施し、一部の調査結果を公表した。同調査は2022年12月2〜5日、日本国内の20〜59歳の企業・団体に勤務している男女1,111人を対象に行った。

生活者の資産形成は、従来主流であった預貯金ではほとんど資産を成長させることができなくなり、さらに、雇用形態の多様化(非正規社員・非正規職員の増加、退職金の減少)、確定給付企業年金から確定拠出年金への移行など、生活者を取り巻く社会経済環境は激変している。

さらに、物価上昇などの影響を受けてか、日常の生活意識自体が大きく変化し、現在の生活や将来見通しについても、より厳しくなってきている実態も明らかとなった。

  • 1年前よりも物価の上昇を肌で感じている割合が、20代男性よりも20代女性の方が高い​

1年前よりも物価の上昇を肌で感じる割合を20代の男女で比較したところ、男性より女性の方が割合が高いことがわかった。

  • 現在の家計(収支のバランス)満足度は、20代女性が圧倒的に高く、20代男性は最も低い

現在の満足度において、「家計(収入と支出のバランス)」についての質問項目では、どの年代と比べても20代女性が52.5%と最も満足している。一方で、20代男性は、27.5%と最も満足度が低い。

  • 将来の老後資金への不安は、20代女性が最も高く、20代男性は最も低い

将来の不安において、「老後の生活資金」についての質問項目では、どの年代と比べても20代女性が65.5%と最も高い。一方で、20代男性が45.3%と最も低い。

  • 資産形成・運用に積極的な20代男性

資産運用・資産形成についての実施経験についての質問においては、全世代平均では男性が女性よりも高く、20代女性が最も低く33.1%だった。一方で20代男性は56.5%と、30代男性(51.0%)よりも高い結果となった。

3番目と4番目の問いと重ねると、将来の「老後の生活資金」不安について65.5%と最も高い数値を示していた20代女性が、資産運用・資産形成の実施経験は少ない。

一方で、将来の「老後の生活資金」不安について45.35%と最も低い数値を示していた20代男性が、資産形成・資産運用の実施経験においては比較的高い数値を示していたことは興味深い。

ここから読み取れるのは、

・将来不安はあるが、そのおカネ面での対策に着手できていない20代女性
・将来に楽観的ではあるが、おカネの面では積極的に行動している20代男性

といった姿だ。