国土は小さいながらも、雄大な自然に抱かれたオーストリア。ハプスブルク家の帝都として栄えた首都ウィーンでは、歴史と文化が育んだバラエティ豊かなアイテムが手に入ります。

なかでも、スーパーで買えるお土産はバラマキにも最適。プチプラなのにグルメなウィーンのお土産8選をご紹介します。

「マナー(Manner)」のウエハース

  • Vollkorn (3枚セットで3.29ユーロ:約456円)

「マナー(Manner)」は、ウィーンで1890年に創業した老舗お菓子メーカー。ウィーンはもちろん、オーストリア全土でも知らない人はいないというくらい有名で、ヨーロッパを中心にオーストリア国外でも人気があります。

そんな「マナー」の看板商品がウエハース。レモン風味、ココナッツ風味など、複数の種類がありますが、最初に誕生したヘーゼルナッツ入りチョコレートのウエハース「Neapolitaner」は永遠の定番。甘すぎないお菓子が好みの人には、全粒粉を使ったシュガーレスの「Vollkorn」もおすすめです。

「マナー」の商品はウィーン市内のスーパーならどこでも売っていますし、シュテファン寺院前の直営店では、文房具や衣類といったオリジナルグッズの購入も可能です。

モーツァルトクーゲル

  • モーツァルトクーゲル(8個入り 2.99ユーロ:約415円)

ひと目でオーストリアらしさを感じられるお土産が「モーツァルトクーゲル」。ヌガーの層で覆われたピスタチオのマジパンをダークチョコレートでコーティングしたもので、パッケージには神童・モーツァルトの顔が誇らしげに描かれています。

もともとはザルツブルク発祥ですが、いまではオーストリア各地のスーパーでおなじみの存在になっています。

たくさんのメーカーがモーツァルトクーゲルを売り出していますが、ウィーンで気軽に買えるものの中で特に有名なのが「ミラベル(Mirabell)」社のもの。3つの層に分かれている上、少々甘みが強いので1つでもかなりの満足感があります。

さまざまなメーカーがしのぎを削るメジャーなお土産ゆえ、袋入り、小箱入り、大箱入り、缶入りなどバリエーションもさまざま。贈る相手や目的に応じて、最適なサイズやパッケージを選べるのも嬉しいところです。

「シュタウト(STAUD’S)」のジャム

  • ラズベリージャム(130g 2.79ユーロ:約387円)

パン大国だけに、ジャムの種類も充実しているオーストリア。とりわけウィーンで有名なのが、「シュタウト(STAUD’S)」のジャムです。

契約農家から仕入れた果物を使い、果実の自然な味わいにこだわって作られる「シュタウト」のジャムは、なんと約200種類にのぼります。スーパーで買えるのはごく一部ですが、それでもたくさんの種類があって目移りしてしまうことでしょう。

ラズベリージャムは、果実をそのまま食べているかのようなナチュラルな風味で、毎日でも食べたくなるほど飽きのこないおいしさです。

オーストリアらしいお土産としては、ドナウ川沿いで育ったアンズを使ったジャムも人気。色々買って食べ比べてみるのもいいですね。

オーストリア産のワイン

  • 1/4ボトルのワイン(各1.89ユーロ:約262円)

オーストリアワインの大半が国内で消費されるため、日本で見かける機会は限られますが、オーストリアはワイン生産も盛ん。オーストリアワインの生産量のうち、約3分の2を白ワインが、約3分の1を赤ワインが占めています。

オーストリアワインを代表する品種が、白ブドウの「グリューナー・ヴェルトリーナー」。圧倒的な栽培面積を持ち、その味わいは甘口から辛口までさまざま。ほかにも、白ブドウの「リースリング」、黒ブドウの「ツヴァイゲルト」「ブラウフレンキッシュ」などもメジャーなブドウ品種として知られています。

「ワインは高い」というイメージがあるかもしれませんが、オーストリアでは750mlのボトルが2ユーロ台から購入でき、驚くほどお手頃なんです。現地のスーパーには、プチプラワインからちょっぴりハイクラスなワインまで、幅広い価格帯のものが揃っていますよ。

ワインは重く、かさばってしまうのが難点ですが、「750mlのボトルは持って帰れない」という人は、ミニボトルの購入を検討してはいかがでしょうか。

「クノール(Knorr)」のスープの素

  • スープの素(各1.49ユーロ:約207円)

日本でもよく見かける「クノール(Knorr)」ですが、実は発祥はドイツ。ドイツの隣国ということで、クノールはオーストリアでも非常に身近な存在です。ウィーンのスーパーに行けば、日本では買えない「オーストリアの味」がたくさん並んでいます。

お土産に特におすすめなのが、手軽に作れるスープの素。「かぼちゃのクリームスープ」「細切りクレープ入りスープ」などさまざまな種類があり、沸騰したお湯にスープの素を加え、鍋で少し煮込むだけで、簡単にオーストリアの味が再現できます。

アルプスの塩

  • ハーブソルト(2.49ユーロ:約345円)

オーストリアといえば「塩」が有名なのはご存じでしょうか。世界遺産の街としても有名なザルツブルクは「塩の城」という意味ですし、その東に広がるザルツカンマーグートは、かつてハプスブルク家の「塩の御料地」として栄えました。

ザルツカンマングートの中でも、バート・イシュルは今も有名な塩の産地のひとつ。ウィーンのスーパーでは、バート・イシュルの塩が1ユーロ程度からのプチプライスで手に入ります。

シンプルな塩もいいですが、7種類のハーブが入った塩はオリーブオイルと一緒にサラダにかけたり、肉料理の隠し味にしたりと、料理の楽しみを広げてくれます。

コーヒー

  • ヴィーナー・モカ (7.99ユーロ:約1,108円)

オーストリアはヨーロッパでいち早くカフェ文化が広がった国。ウィーンのカフェ文化がユネスコの無形文化遺産に登録されていることからも、ウィーンのカフェ文化が特別なものであることがわかります。

オーストリアではイタリア発のコーヒーブランドもしばしば見かけますが、「オーストリア土産」として購入するなら、1862年創業のオーストリアの老舗高級スーパー「ユリウス・マインル(Julius Meinl)」のものがおすすめ。

ユリウス・マインルのコーヒーは、世界のコーヒー産地から最高水準の豆を厳選して焙煎しているのが特徴で、中にはモーツァルトやクリムトといったオーストリアらしいパッケージを採用しているものもあります。

ただし、豆と粉では手に入るパッケージのラインナップが異なる場合があるので、購入時はしっかりと確認してください。

ミルクとの相性抜群の「ヴィーナー・モカ(Wiener Mokka)」は、ほどよい酸味がきいた濃厚な味わいです。

ハーブティー・フルーツティー

  • イチゴとルバーブのフルーツティー(4.49ユーロ:約623円)

ウィーン名物のコーヒー「ヴィーナー・メランジェ」に代表されるように、オーストリアはコーヒーのイメージが強い国ですが、実は日本ではめったにお目にかかれないようなお茶が手に入るお茶大国でもあります。

紅茶や緑茶など、さまざまな種類のお茶が購入できますが、せっかくウィーンで買うなら、日本ではあまり見かけないタイプのハーブティーやフルーツティーを選ぶといいでしょう。

高級スーパー「ユリウス・マインル」では、お茶もユニークなものが手に入ります。「GARDEN STRAWBERRY RHUBARB」は、フレッシュな甘酸っぱさが後を引く、イチゴとルバーブの赤いフルーツティー。

ほかのスーパーにもさまざまな種類のお茶が売られているので、珍しいフレーバーのものをチェックしてみてはいかがでしょうか。

ウィーンのお土産はここで(1)「インターシュパー(INTERSPAR)」

  • INTERSPAR am Schottentor

オーストリアにはさまざまなスーパーマーケットチェーンがありますが、お土産の購入にぴったりな店舗のひとつが、「インターシュパー(INTERSPAR)」。

オーストリア各地に展開する「シュパー(SPAR)」ブランドの中でも「インターシュパー」は大型店にあたり、幅広い価格帯の商品が揃っているので、「定番商品をお手頃価格で買いたい」「おしゃれなパッケージのお菓子や調味料を買いたい」など、多彩なニーズに応えてくれます。テイクアウトのお惣菜なども充実しているので、見ているだけで楽しいですよ。

INTERSPAR am Schottentor
Schottengasse 6-8, 1010 Wien

ウィーンのお土産はここで(2)「ユリウス・マインル(Julius Meinl)」

  • Julius Meinl am Graben

「ユリウス・マインル(Julius Meinl)」は、「オーストリアの紀ノ国屋」と呼ばれることもある高級スーパー。ウィーン観光の中心地、シュテファン寺院の近くに店舗があり、観光の合間に気軽に立ち寄ることができます。

お菓子やワイン、調味料など、店頭に並ぶのは、オリジナル商品とワンランク上の商品が中心。ユリウス・マインルのコーヒーやお茶は一般のスーパーでも売っていることがありますが、直営店のほうが選択肢は豊富です。

Julius Meinl am Graben
Graben 19, 1010 Wien

このほか、ウィーンでプチプラ土産を買うなら、店舗数の多いチェーンスーパー「ビッラ(Billa)」ものぞいてみる価値あり。ぜひウィーンっ子に混じって、お土産探しを楽しんでください。

※本記事中に掲載している価格は、購入店舗における購入時の価格であり、店舗や時期によって価格が異なる場合があります。また、日本円での価格は2023年1月16日のレートに基づいて計算しています。