受験シーズンは感染症が流行しやすく、体調を崩しやすい時期です。プレッシャーから心因性の体調不良になることも。万全な体調で受験に挑むため、家庭でできる対策にはどのようなものがあるのでしょうか。名古屋大学医学部附属病院の竹内想先生にお伺いしました。

――受験シーズンは感染症が流行しやすく、プレッシャーからも体調を崩してしまう子がいます。受験本番に向け、家庭ではどのような対策を行っておくとよいのでしょうか?

竹内先生:受験本番に向けて、感染症対策としては手洗いやうがい、換気などを行うことが大切です。また寝不足は免疫力の低下からかぜなどの感染症へかかりやすくなるため、しっかりと睡眠時間を確保することが大切です。マスクの着用や加湿器の利用もおすすめできる対策方法です。

試験は朝から行われることが多いため、生活リズムとしては朝方になるように心がけることがよいでしょう。

――プレッシャーから起こる体調不良の症状にはどのようなものがあるのでしょうか 竹内先生:プレッシャーがかかる状況だと、消化管の症状として下痢や便秘になりやすくなる「過敏性腸症候群」という疾患などがあります。また動悸を感じやすくなるなどの症状が現れることもあります。症状があまりにも強い場合は、一度内科などを受診されるとよいでしょう。

――当日の体調不良に対応するために、どのような常備薬があると安心でしょうか。市販薬で準備しておきたいものがあれば教えてください

竹内先生:常備薬としては、解熱鎮痛剤があると一番安心でしょう。根本的な治療になるわけではありませんが、もし試験当日に体調不良がある場合には有効な選択肢となりえると考えられます。

体調不良がある場合はそのまま受験すると感染を広げてしまう恐れがあるので管理者へ連絡が必要です。

――万全な体調で受験に挑むため、親子で注意しておきたいことを改めて教えてください

竹内先生:受験は家族にとっても一大イベントとなります。消化のよいものを食べ、生活リズムをなるべく朝方に保つこと、睡眠時間を確保することが大切です。

監修:竹内 想(たけうち そう)先生

名古屋大学医学部附属病院。国立大学医学部を卒業後、市中病院にて内科・救急・在宅診療など含めた診療経験を積みました。現在は主に皮膚科医・産業医として勤務しています。


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