ビッグデータプラットフォームを運営するTrue Data(トゥルーデータ)はこのほど、全国ドラッグストア、食品スーパーマーケットにおける6,000万人規模の購買データをもとに、カップ麺、冷凍調理品、スナック菓子、シャンプー、衣料用合成洗剤、キャットフードの「年間売れ筋ランキング2022」を発表した。

同社は、無料で直近3カ月の消費者購買データ(ID-POS)を閲覧できるサイト「ウレコン」を運営。今回、年末の特別企画として「ウレコン」のデータをもとに2022年1月〜11月までの売り上げ個数を集計し、年間ランキングを作成した。

■カップ麺

  • TOP10内には「焼きそば」が4商品ランクイン

年間ランキング1位の「マルちゃん ごつ盛り ソース焼そば 171g」(東洋水産)は、からしマヨネーズが付いた大盛のソース焼そば。TOP10内には「焼きそば」が4商品ランクインした。

焼きそばといえば、野外イベントや縁日でも人気のB級グルメ。ここ数年はコロナ下でイベントは自粛されていたが、2022年は復活の兆しをみせた年だった。縁日の代表選手ともいえる焼きそばは、カップ麺としても自宅などで気軽に食べられているようだ。

また、高齢化や健康意識の高まりを背景に麺量を8割に減らしたカップヌードルがランクイン。5位「あっさりおいしいカップヌードル 57g」、6位「あっさりおいしいカップヌードル シーフード 60g」(日清食品)がTOP10入りしている。

■冷凍調理品

  • 1位「味の素 ギョーザ12個」の商品リピート率は43.31%

ランキング1位は、「味の素 ギョーザ12個」(味の素)となった。購入者のうちリピーターの割合を示す商品リピート率はカテゴリ平均(15.62%)を大きく上回る43.31%あり、4割以上の購入者が期間中に2回以上商品を購入していることがわかる。

上記に加え2位には「大阪王将 羽根つき餃子 314g」(イートアンドフーズ)、7位に「味の素 しょうがギョーザ 276g」(味の素)とTOP10内に合計3商品の餃子がランクインした。

自然解凍で食べることができ、お弁当作りの時短につながる商品が6位、9位、10位にランクインしている。

■スナック菓子

  • スナック菓子1位は、人気定番商品「じゃがりこ サラダ」

1位は、「じゃがりこ サラダ 57g」(カルビー)に。カップ型でデスクに置きやすく、ドリンクホルダーにも入れられる便利なパッケージが特徴の人気定番商品だ。

前年3位だった「かっぱえびせん」は容量を変更した関係で旧商品と新商品の2商品が8位、9位にそれぞれランクインした。

■シャンプー

  • シャンプーTOP10のうち、9商品が詰替商品

シャンプーのTOP10のうち、9商品が詰替商品となった。

600mlを超える大容量の商品が前年に比べ1つ増え、2位「ラックス スーパーリッチシャイン ダメージリペア 補修シャンプー 詰替 660g」(ユニリーバ・ジャパン)、3位「パンテーン エクストラダメージケア シャンプー 詰替 特大 600ml」(P&G)、9位「ラックス スーパーリッチシャイン モイスチャー 保湿シャンプー 詰替 660g」(ユニリーバ・ジャパン)の3商品がランクインしている。ごみ削減や、節約志向などにより詰替商品が支持されているようだ。

唯一、詰替商品以外でTOP10にランクインした7位の「オクト シャンプー 320ml」(ライオン)は、医薬部外品のフケ・かゆみを防止する商品。リピート率はカテゴリ平均の13.15%に比べ31.91%と高く、根強いファンに支持されている商品であることがわかる。

また、ロングセラー商品の「メリットシャンプー」ブランドが3商品ランクイン。TOP10の1位は「メリット シャンプー 詰替 340ml」(花王)。5位は「メリット リンスのいらないシャンプー 詰替 340ml」、6位は「メリット シャンプー 詰替 340ml×2」だった。

■衣料用合成洗剤

  • 粉末洗剤には根強いファンがついている

1位は、粉末洗剤の「ニュービーズ 大 800g」(花王) 。5位には同じく粉末洗剤の「アタック 高活性バイオEX 詰替 810g」がランクインしている。

どちらの商品もリピート率が40%を超えており、ジェルボールや、濃縮タイプなど様々なタイプの洗剤が販売されているなか、粉末洗剤には根強いファンがついていることがわかる。

1000g以上の大容量の5商品(2位、3位、4位、6位、10位)がTOP10にランクインインしているのが目立つ。コロナ下で洗濯回数が増えていることや、ごみ削減、節約志向の影響が考えられる。

■キャットフード

  • キャットフードは、高齢猫用の柔らかいおやつにニーズが

1位は、高齢猫用のおやつ「CIAO 焼かつお 高齢猫用」(いなば食品)だった。

キャットフードカテゴリの平均リピート率は31.97%だが、同商品のリピート率は46.80%と高く、繰り返し購入されていることがわかる。医療の進化などにより猫の寿命も延び、高齢猫用の柔らかいおやつが多く購入されているようだ。

ごはん系では、パウチに入った商品が4品ランクインしている一方、缶に入った商品は一つだけとなった。ごみの削減やストックのしやすさなどからも、パウチ商品が支持されている様子がうかがえる。

■まとめ

今回取り上げたランキングでは、長年愛されている定番商品が強い人気を示しているが、カップ麺では健康意識の高まりを反映し、あっさりとした味付けで麺量を減らした商品などもランクイン。

また、キャットフードでは在宅時間の増加により、ペットと過ごす時間が増えたためか、おやつ商品が上位にランクインしている。