「ポイ捨て図鑑プロジェクト」を展開するコソドはこのほど、長野県松本市の協力を得ながら、市内高校生と協働で「投票型喫煙所」を活用した実証実験を行ったと発表した。
ポイ捨てが約4割減
「投票型喫煙所」は、「人生に大事なのは金か、愛か」など、究極の2択の「投票型灰皿」を設置した喫煙所。楽しみながらたばこのポイ捨てを減らすことを目的とし、行動経済学(ナッジ)に基づいた喫煙者が能動的に吸い殻を捨てたくなる仕組みになっている。
今回、松本市内の高校生による「投票型喫煙所を活用して松本市のたばこのポイ捨て問題を解決したい」という思いに、同市とポイ捨て図鑑プロジェクトが賛同。2022年11月21日~27日の1週間、松本市深志2丁目3-25に投票型喫煙所を設置し、設置前後における周辺のポイ捨て本数を調査したところ、ポイ捨て本数は設置前と比べ平均で約4割減少した。
実験に携わった川口陽葵さん(長野県松本県ヶ丘高等学校2年)は「現在、街にゴミを捨てないようにするという目的から灰皿の数自体は減少傾向にあり、喫煙者の方にとって肩身の狭い状況だと思います。喫煙者の方も住民、観光客の1人だと思うので、この投票型灰皿を設置し、ポイ捨てが減ることがその方たちにとっても、また非喫煙者の方にとっても良いものになればいいなと思っています」とコメントしている。
「ポイ捨て図鑑プロジェクト」とは、簡単にゲーム感覚で参加できるポイ捨て問題の解決を目指すプロジェクト。ポイ捨てされた吸殻を"喫煙所に戻れず、迷子になった吸殻モンスター"といった助けるべき存在として描き、ポイ捨てされた吸殻を撮影し、位置情報と併せて投稿を行うことで、街のポイ捨て状況を可視化する。2022年11月末時点で約6,500体の投稿が集まっており、ポイ捨てが多いエリアには喫煙所設置等を検討していくという。