パーソル総合研究所は11月18日、「職場のハラスメント」に関する調査結果を発表した。調査は8月30日〜9月5日、全国の20~69歳の就業者2万8,135名を対象にインターネットで行われた。
過去にハラスメントを受けた経験があるかを聞くと、34.6%が「ある」と回答。また、過去5年以内にハラスメントの被害を経験した3,000人に対し、被害の実態について聞いたところ、「自分の仕事について批判されたり、言葉で攻撃される」(65.1%)、「乱暴な言葉遣いで命令・𠮟責される」(60.8%)、「小さな失敗やミスに対して、必要以上に厳しく罰せられる」(58.8%)が上位となった。
続いて、会社側の対応について聴取したところ、17.6%が「対応あり」と回答。会社側の対応に至った場合の具体的な対応内容を見ると、「被害者の要望を聞いたり、相談にのってくれた」(40.8%)や、「被害者に事実確認のためのヒアリングを行った」(40.2%)、「加害者に事実確認を行った」(38.1%)などの割合が高い。
一方、被害者自身はというと、24.4%が「特に何もしなかった」と回答。また、周囲の目撃者もまた、4割が「特に何もしない」(41.4%)と回答した。
次に、上司のマネジメントとハラスメントの関係を見ると、上司の多くは「飲み会やランチに誘わないようにしている」(75.3%)や「ミスをしてもあまり厳しく叱咤しない」(81.7%)など、ハラスメントを回避するような行動を多くとっているよう。一方、こうした上司の行動は、部下に上司との心理的な距離感を感じさせ、上司との距離感を感じている部下ほど、過去1年間の成長実感を得られていないことがわかった。