リクルートは11月16日、「注文住宅動向・トレンド調査」の結果を発表した。調査は7月29日~8月8日、1年以内に一戸建てを建築した人1,856名、および今後2年以内に一戸建ての建築を検討している人1,847名を対象にインターネットで行われた。
1年以内に一戸建てを建築した人1,856名を対象に、建築費用(土地代を除く)と土地代を聴取したところ、建築費用(土地代を除く)は平均3,153万円(前年比+165万円)、土地代は平均1,971万円(同+293万円)と、いずれも直近7年の中で最高値に。また、家づくりの頭金は平均714万円と、こちらも前年より120万円増加した。
建築者(全国)自身については、世帯主年齢は平均38.8歳(同+1.3歳)、世帯年収は平均848万円(同+52万円)といずれも前年より増加した。
次に、建築する際に重視した条件を教えてもらったところ、一昨年と比べて「設計の自由度が高いこと」を重視した人が7.2ポイント、「蓄電池を搭載すること」が4.7ポイント、「メンテナンスコストが低いこと」が3.7ポイント増加。
取り入れたい間取りを聞いたところ、中国・四国地方を除いたすべてのエリアで「ウォークインクローゼット」が1位に。そのほか、「パントリー」「シューズクローク」「カウンターキッチン」などが上位にあがった。
次に、今後2年以内に一戸建ての建築を検討している人1,847名を対象に調査を行った。まず、建築費高騰の認識の有無について聞いたところ、検討者のうち約9割が「認識あり」(89.7%)と回答。建築費高騰による建築時期への影響を聞くと、7割が「時期に変更はない(変更しなかった)」(68.2%)と回答した。
建築費高騰で予算をオーバーした場合の対応については、39.4%が「予算を増やす」、27.4%が「土地費用を抑える」、10.2%が「建築費を抑える」、21.3%が「両方抑える」と回答。土地費用の抑え方としては、「土地面積を狭くする」(51.5%)、「坪単価が低いエリアを選ぶ」(50.3%)が上位に。一方、建築費用の抑え方は、「設備・仕様を安くすむものにする」が最多の62.0%、次いで「延床面積を抑える」が47.0%となった。
次に、建築者・検討者の双方に対して「ZEH」について調査を行った。「ZEH(ゼッチ)」とは、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウスの略で、「外壁や窓など外皮の断熱性能等を大幅に向上させるとともに、高効率な設備システムの導入により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギーを実現した上で、再生可能エネルギーを導入することにより、年間の一次エネルギー消費量の収支がおおむねゼロとすることを目指した住宅」のことを指す。
調査の結果、ZEH認知率は77.4%と、前年より4.5ポイント増加。そのうちZEHを導入した人は25.3%と約4人に1人。ZEH導入による光熱費等の経済的メリットは、平均で8,562円/月となった。