熊本県は11月7日、「銀座熊本館」で首都圏の報道関係者向けに魅力を発信する「熊本県ミニレクチャー会」を開催した。
銀座熊本館は、有楽町・銀座の数寄屋橋交差点からすぐの場所にある熊本県のアンテナショップ。1階では熊本の野菜やお菓子、球磨焼酎をはじめとした酒類など1,000種類以上の熊本名物が揃う。2階には馬刺しや辛子れんこんなど熊本の郷土料理をお酒とともに楽しめる「ASOBI・Bar」と観光コーナーがあり、さらにくまモングッズだけを揃えたショップもある。
熊本県の近況
近年、熊本県は2016年の熊本地震、2020年の豪雨など災害に見舞われたことが記憶に新しい。しかし現在では復旧・復興が進んでおり、豪雨で被災した鍾乳洞「球泉洞」は約1年9か月ぶりに営業を再開、球磨川くだりも2年ぶりに復活したそう。さらに新阿蘇大橋が完成、来年3月には阿蘇くまもと空港に新たな旅客ターミナルが開業、半導体受託生産で世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)の日本初の工場が建設決定するなど、明るい話題も多い。
そんな中、熊本では観光客を誘致すべく、様々な取り組みを行っているが、ユニークなのが天草エアラインの「サンタこす割」。天草は約450年前から困難な時代でもクリスマスを毎年欠かさず祝い続けたことから「サンタクロースの島」としてPRをしている。そんな縁もあり、天草エアラインでは12月1日から25日までの間、サンタクロースのコスチュームで搭乗すると「天草⇔福岡」間が通常13,700円のところ3,000円に、「熊本⇔伊丹」間が通常1万9,200円のところ6,000円になるという! 知人に話すネタとしてチャレンジしてみても面白いかもしれない。
くまモンも応援に駆け付けた!
「熊本県ミニレクチャー会」には中盤、くまモンが登場。くまモンは報道陣を前にサービス旺盛で様々なポーズを決め……
カメラを構える筆者に対しこんな近づいてくるなど、笑いに貪欲!とにかく明るくユニークなキャラクターに誰もが笑顔になってしまうところが魅力だ!
そんなくまモンは2011年の誕生以来、9年連続で関連商品の売り上げが右肩上がりを更新し続けるなど、熊本にとっても功績者だ。2022年5月にはJR熊本駅ビル内に「くまモンステーション」がオープン、毎週日曜日にはステージにくまモンが登場し、必ず会える場所として話題となっている。さらに「くまモン検定」が11月1日から12月31日まで無料で実施されており、合格者にはデジタル合格証が発行される。
馬刺し・辛子れんこんなどの熊本グルメ
熊本グルメといえば、どのようなものを思い浮かべるだろうか? 今回振る舞われたのは馬刺し、辛子れんこん、地鶏「天草大王」、そして「やまえ栗」。
熊本県は栗の生産量が全国で2番目。その中でも「やまえ栗」は熊本南部のやまえ村の名産品で、かつては天皇陛下に献上されていたこともあるほど。ほっくりとした柔らかい食感に甘く風味豊かな味が絶品だ。
「天草大王」は国内最大級とも呼ばれる地鶏。サイズだけでなく、臭みがなく肉量が多く脂がのっていることから、様々な料理で幅広く活用できる。ほろほろと煮込まれたこちらはしっかりと味が染み込んで噛むほどに美味しい。
そして熊本名物の馬刺し。こちらはフタエゴと霜降り。フタエゴはあばら近くのバラ肉で、地元でも人気の部位なのだそう。
そして赤身とタテガミ。タテガミは、馬のたてがみが映えている部分の肉で、コリコリとした食感。脂のうま味と甘みが特徴だ。
熊本の郷土料理として知られる辛子れんこんは、味噌と和からしを混ぜ合わせたものを蓮根の穴に詰め揚げたもの。涙が出るほどピリリと辛いが、これが球磨焼酎(くましょうちゅう)と合う!
今回は球磨焼酎の中でも、減圧蒸留の「房の露」、常圧蒸留の「球磨川」、そして樽熟成の「樽神輿」が登場したのだが、
樽熟成の「樽神輿」はウイスキーを思わせる濃醇さ。これが辛子れんこんの辛さを包み込んでくれ、ペアリングとして最高なのだ。
これらの熊本グルメは銀座熊本館2階の「ASOBI・Bar」で楽しむことができる。
首都圏でも11月は熊本イベントが多数
首都圏でも11月以降、いくつかの熊本関連イベントがある。
文京区立肥後細川庭園では11月19日~27日まで17時~21時の間「秋の紅葉ライトアップ~~ひごあかり」が開催。また、11月1日~11月30日には新宿御苑エリアの飲食店30店舗で、「球磨焼酎スタンプラリーin新宿御苑エリア」が開催される。
さらに、2023年1月14日・15日には日本工学院専門学校にて「くまモンファン感謝祭2023inTOKYO」が開催されるなど、首都圏にいても熊本の魅力を感じることのできるイベントが多数開催される。
まずはイベントや銀座熊本館などで予習をし、そしていつか熊本を訪れてみる……そんな計画はいかがだろうか。