ヤマハ発動機は10月25日、ケニア・ヴィクトリア湖近郊のセカ・カグワ村に設置した浄水装置「ヤマハクリーンウォーターシステム」の引き渡し式典を実施した。

  • クリーンウォーターシステム引き渡し式典の様子(10月25日) 在ケニア日本国大使館 北川 裕久 参事官(左) ホマベイ郡副知事 Joseph Oyugi Magwang 氏(右から2番目)

同システムは、古くから世界各地で使われてきた「緩速ろ過方式」をベースにした、エネルギー消費が小さい環境負荷が低い浄水システム。

凝集剤やフィルターを使用しないため、ランニングコストを抑えられるというメリットがある。また、専門の技術者によるメンテナンスが不要なので、住民による自主運営が可能。河川や湖沼の表流水を原水に、大型装置では1日に8,000リットル(約2,000人分)の浄水が供給できる。原水中の物資が規定値以下のある場合、WHO飲料水ガイドライン以下まで低減するという浄水性能を持つ。

  • ヤマハクリーンウォーターシステム

ODA(政府開発援助)の一つである、途上国の経済開発支援を目的とした、官民連携の活動「草の根・人間の安全保障無償資金協力」として採択され、在ケニア日本国大使館および現地NGO団体と協力し、現地の中・高等学校へ2021年12月から着工し、5月に設置が完了した。

今回の設置を含め、同システムはアフリカやアジアの新興国を中心に、総計15カ国(※)に45基を設置(2022年10月現在)。今年はエチオピアへも設置した。今後も安全な飲み水の供給に向けて、設置国を拡大していく予定。

※アフリカ/セネガル、モーリタニア、ベナン、コートジボアール、コンゴ民主共和国、アンゴラ、カメルーン、ザンビア、マダガスカル、エチオピア、ケニア アジア/インドネシア アジア(モニター設置)/カンボジア、ミャンマー、インドネシア、ベトナム