ネストエッグは10月14日、「貯金・お金」に関する調査結果を発表した。調査は9月27日~29日、全国20~60代の男女1,000名(各性年代200名ずつ)を対象にインターネットで行われた。
世帯の貯金額について2020年から比較すると、全体では300万円以上の合計額が43%から49%と、6pt増加した。
貯金の目的を2021年と比較すると、「資産運用」と「生活費」で3ポイント、「学費・教育費」で2ポイント増加。一方、「趣味・嗜好」「旅行」「車購入」「住宅購入」で減少傾向に。年代別にみると、20代の「旅行貯金」が5割もダウン。また、全世代で「資産運用」の割合が増加し、30代、50代では約2倍となった。
次に、物価高が強まった今年と昨年とを比較して支出が増えた項目を聞いたところ、物価高の影響がダイレクトに現れる「食費」(51.9%)が5割を超えた。また、昨年から値上げが続いている「光熱水道費」(41.0%)も4割強と高い。以下、「日用品費」(24.4%)、「外食費」(18.9%)、「交通費」(13.3%)と続いた。
一方、今年に入って減った支出としては、1位「旅行」(20.6%)、「外食」(20.5%)、「交際」(20.1%)、「被服」(17.9%)、「趣味費」(15.0%)が上位となり、「外出・人との交流」を控えている様子が反映される結果に。加えて、20代〜30代では「貯金」支出が減少傾向となった。
値上げ・物価高の影響から家計支出が多くなり、若年層において貯金に回す余裕がない傾向が見てとれる。1ヶ月の平均貯金額は2万8,076円と、昨年21年度の貯金額4万3,252円から2万円以上も減少した。
お金に関する価値観(将来重視派、現在重視派)は、2021年時は「どちらでもない」が最多だったが、2022年は「将来重視派」が39.7%、「どちらでもない」が35.2%、「現在重視派」が25.1%と、将来への不安が強くなり、「今を楽しむことを我慢しても、将来のためにお金を貯める」意識が強まっていることが伺える結果に。
また、貯金を増やすために行っていることを聞くと、全体的に「衝動買いをしない」や「キャッシュレス決済を利用する」が多かったほか、現役世代(20代~50代)では「ポイ活」が貯金を増やす手段として定番化。さらに、全年代で約25%が「不用品を売る」ことで現金を得て、貯金を増やしていることがわかった。