株式投資で、配当金や株主優待を重視して銘柄を選ぶ人も多いでしょう。もちろん配当金や優待でもらえるギフト・商品券などは魅力的ですが、一方で株価の変動もリターンに大きな影響を及ぼします。

この記事では日清食品ホールディングス(2897)について、1年前に100株を買った場合の実際のリターンについて解説します。コロナ禍以降は自宅で食事をする方が増え、「巣ごもり消費」として家庭で消費する食品の需要も伸びましたが、同社のパフォーマンスはどうだったのでしょうか?

日清食品の株価変動のリターンはいくら?

日本株の投資によるリターンは、株価変動、配当金、株主優待があります。まず株価変動について、1年前に株式を取得して売却した場合のリターンについてみていきましょう。

今回の想定は下記のとおりです。

・取引した株式数:100株
・株式の取得日:2021年9月21日
・株式の買付価格:9,230円(取得日の終値)
・売却日:2022年9月21日
・売却価格:9,750円(売却日の終値)

株価変動によるリターンは、100×(9750-9230)=52,000円となりました。

日清食品ホールディングスの配当金のリターンはいくら?

日清食品ホールディングスの株式を1年前に買って保有し続けると、2022年3月期の中間配当と期末配当の計2回を受け取ることができました。

2022年3月期の中間配当は70円、期末配当は60円でした。100株保有していたので、配当金によるリターンは13,000円となります。

日清食品ホールディングスの株主優待のリターンはいくら?

日清食品ホールディングスの株主優待では、保有株式数に応じて、グループ会社の製品詰合わせやオリジナルグッズなどを提供しています。

・100株以上300株未満:3,000円相当(年1回)
・300株以上1,000株未満:5,000円相当(年2回)
・1,000株以上3,000株未満:6,000円相当(年2回)
・3,000株以上:7,000円相当(年2回)

今回の想定では100株保有のため、株主優待のリターンは3,000円です。

日清食品ホールディングスの株式投資のトータルリターンはいくら?

ここまで解説してきた各種リターンをまとめると下記のとおりです。株価変動のリターンは52,000円、配当金のリターンは13,000円、株主優待のリターンは3,000円、トータルリターンは68,000円、利益率は7.36%となりました。

・株価変動のリターン:52,000円
・配当金のリターン:13,000円
・株主優待のリターン:3,000円
・トータルリターン:68,000円
・利益率:7.36%

まとめ

1年前に日清食品ホールディングスの株式を100株購入し、売却した場合のシミュレーションをお伝えしました。トータルリターンは68,000円、利益率は7.36%です。2022年6月から株価が上昇したのが主なリターンの要因となりました。

同社の2022年第1四半期の決算短信によると、売上が前年から+12.7%増となり、特に海外事業がけん引したそうです。国内の即席めん事業も底堅い需要があり、増収増益となりました。

当然ではありますが、投資をした時期によって現状のリターンは大きく異なります。株主優待銘柄への投資を検討する際は、株価変動のリターン、配当金のリターンも含め、トータルでどれくらいお得になりそうかを見極めることが大切だと言えるでしょう。