近年、テレワークなどの新しい働き方が注目され、ビジネスシーンにおいて急速に普及が進んでいるチャットツール。シンプルにメッセージをやりとりしたり、ファイルを共有したりするだけでなく、WEB会議を行ったり、情報を一元管理する役割も兼ねていたりと、その存在感は日に日に増しています。そんな多機能チャットツールの代表的なものがMicrosoft Teams(以下Teams)です。

Teamsは日本国内の多くの企業や組織などでも導入されていますが、Teamsを使いこなす上で欠かせない機能がチャネル、そしてチームです。

ここではチャネルやチームとはどのような機能なのか、そして作成方法や便利な使い方などを詳しくご紹介します。

Teamsのチャネル、チームとは?

  • チャネル、チームがそれぞれどんなものなのかを理解しましょう

    チャネル、チームがそれぞれどんなものなのかを理解しましょう

TeamsはWindowsやOffice365などで知られるMicrosoftが提供しているサービスの一つです。シンプルな操作で簡単にコミュニケーションやファイル共有を行えるなどの理由から、すでに多くの組織で導入されています。

Teamsを使いこなすために特に重要な機能となるのがチャネルとチームです。ここではまずチャネルと、そしてチャネルを使う上で欠かせないチームについて、その機能と種類を詳しくご紹介します。

Teamsのチャネルとは?

チャネルとはある事柄について、実際に関係者同士が会話を交わしたり、ファイルを共有したりする場所です。チャネル上では自由にメッセージのやりとりをすることができるため、メンバーが物理的に会議室など1カ所に集まることなく、意思の疎通が可能となります。

詳しくは後述しますがチャネルにはいくつかの種類があり、メッセージを共有する相手を制限することも可能です。そのため、チャネルをうまく活用することによって、本当に必要なメンバーだけで情報共有やコミュニケーションを取ることができます。

Teamsのチームとは? チャネルとの違い

チャネルを使いこなす上で欠かせないのがチームです。チームとはその名の通り、組織内の多くのメンバーが参加している一つのグループです。その中でプロジェクトやトピックごとなどのチャネルに分けられ、実際のコミュニケーションや情報共有が行われます。

チームという大きなグループの中に複数の小さなグループであるチャネルが存在するという、階層構造になっていると考えるとわかりやすいでしょう。

規模の大きな組織になれば、部署ごとなどでいくつかのチームが構築されることもありますが、少人数の企業などであれば1つのチームに全員が参加して、チャネルで詳細を分けていくという形が取られることもあるでしょう。

このチームとチャネルを組み合わせることによって、人数の多い組織であってもスムーズでより効率的なコミュニケーションを取ることができるのです。

チャネルの機能

チャネルとチームの概念や関係性がわかったところで、より細かくチャネルの機能について見ていきましょう。

プライベートチャネル・標準チャネル・共有チャネル

チャネルには3つの種類があります。まず、すべてのチームメンバーに公開されるのが標準チャネルです。チーム内に作成することができ、復元可能な削除分を含めて、1チームあたり最大200個まで作成可能です。

それに対してプライベートチャネルは、そのチャネルの所有者と、指定されたチームメンバーだけに公開されるチャネルです。多くのメンバーには共有することができない機密情報などについてやりとりするのに適しています。プライベートチャネルは復元可能な削除分を含めて、1チームあたり最大30個まで作成可能です。

共有チャネルも、所有者と指定されたメンバーだけに公開されますが、チームに入っていない人も指定することができます。共有チャネルは、復元可能な削除分を含めて、1チームあたり最大200個まで作成可能です。

チャネルを活用するメリット

チームをチャネルによって細かく分けることのメリットとしては、必要な人に適切な情報を届けることができるという点が挙げられます。メンバー全員で大規模なチャットを行うことでも一定のコミュニケーションや情報共有は可能です。しかし、メンバー全員が全てのメッセージを受け取っているとあまりにも情報量が多くなり、自分に必要な情報を素早く見つけることができなくなってしまいます。

細かいチャネルに分けることによって、必要な情報を必要なメンバーとだけ共有することができます。こうすることで、情報の受け渡しやコミュニケーションをより効率化することができるのです。

チャネルの便利な活用方法

  • チャネルを上手に使いこなしましょう

    チャネルを上手に使いこなしましょう

チャネルをうまく使いこなすことによって、仕事をさらに効率的なものにすることができます。チャネルの便利な活用方法の例をご紹介します。

チーム内でメンバーの役割ごとにチャネル分け

チーム内において役割などでチャネルを分けて、必要な情報のみを適切に共有できるようになります。例えばチームを部署ごとに分けていたとして、同じ部署であっても、全てのメンバーがまったく同じ仕事をしているわけではありません。職種や役職、担当業務などによって、必要な情報も当然異なります。

そこで、チーム内をメンバーの役割ごとにチャネルで細分化すれば、不要な情報のやりとりを減らして業務を効率化できるのです。

チーム内で業務カテゴリー、トピックごとにチャネル分け

業務やトピックごとにチャネルを分けることによって、共有する情報のカテゴリー分けが可能です。例えばある部署のチーム内において、例え各チャネルの参加メンバーは同じでも、普段の業務における進捗管理用のチャネルと、事務連絡用のチャネルを分けるなどすると、必要な情報やメッセージを探しやすくなります。

その他、部署横断のプロジェクトでチームを作ったり、クライアントごとにチャネルを作ったりと、チームとチャネルの設計方法、活用方法はさまざまです。

チームの作成方法や使い方

  • チャネルを使うには、まずチームの作成をしましょう

    チャネルを使うには、まずチームの作成をしましょう

チャネルを使うために、まずチームについて理解する必要があります。ここからは具体的に、チームの実際の作成方法や基本的な使い方などをご紹介します。

チームの所有者とメンバーの違い

そもそもの話ですが、チームには所有者とメンバーがいます。所有者とはチームを作成したユーザーです。それに対してメンバーは所有者に招待されたユーザーのことを指します。所有者はチームを作成した後に、メンバーの追加や設定などを自由に行うことができます。

また所有者は、メンバー招待後に指定したメンバーを共同所有者として設定することも可能です。複数の所有者がいることでメンバーの招待や設定、チームの管理などの負担を分散できます。

チーム作成の方法

  • チームの作成は簡単にできます

    チームの作成は簡単にできます

新たなチームを作成する際には、トップページで左側にある「チーム」アイコンを選択します。するとその右側にチームリストが表示されるので、その下の方にある「チーム参加、またはチームを作成」を選択します。続いて「チームを作成」、そして「最初から」を選択してください。

あとはチームの名前や説明などを入力し、作成は完了です。

メンバー追加の方法

チーム所有者は自由にメンバーを招待・追加することができます。追加方法はチームリストにおいて、メンバーを追加したいチーム名の右横にある「…」をクリックして「メンバーを追加」を選択します。すでに組織内にいる人であれば選択するだけで追加可能です。外部のユーザーもメールアドレスを入力することでゲストとして追加可能となります。

既存のチームからメンバーなどをコピーして新たなチームを作ることもできます。「チームを作成」を選択した後に「グループまたはチームから」を選択して既存のチームを選ぶことで、チームのメンバーやチャネル、設定などをコピーし、新しいチームを作成することが可能です。

チャネルの作成方法や使い方

チームができたらチャネルを作成します。ここからは、チャネルの実際の作成方法や基本的な使い方、削除方法などをご紹介します。

チャネル作成の方法

  • チームの中にチャネルを作成します

    チームの中にチャネルを作成します

チャネルを作成するためには、まずチャネルを作りたいチームの右側に表示されている「…」をクリックします。その中から「チャネルを追加」を選択してください。チャネル名や説明などを記載します。

  • チャネルの種類を選択することができます

    チャネルの種類を選択することができます

「プライバシー」で該当の選択肢を選ぶことで、チャネルの種類を決めることができます。選択肢は「標準 - チームの全員がアクセスできます」「プライベート - 特定のチームメイトがアクセスできます」「共有 - 自分の組織または他の組織から選択したユーザーがアクセスできます」の3つから選べます。プライベート、共有の場合は、チャネルに加えたいメンバーを追加しましょう。

チャネルへの投稿方法

チャネルでは、そのチャネルに参加している全てのユーザーが投稿可能です。該当のチャネルを選択し、メイン画面に表示されている「投稿」タブ上で「新しい投稿」ボタンを押してメッセージを入力することで、チャネル内のメンバーにメッセージを送ることができます。絵文字を使ったり、ファイルを添付したりすることも可能です。

メンション機能の使い方

メンション機能を使うことによって特定のユーザーに向けて通知を送ることができます。方法はメッセージ内で@以下に名前、またはメールアドレスを入力すると候補が表示されるので、その中から該当の人を選択するだけです。

その他にも「@team」または「@チーム名」でチーム全体に、「@channel」または「@チャネル名」と入力すればそのチャネルメンバー全員にメンションをつけることができます。

チャネルの削除方法

プロジェクトの完了などによってチャネルを使用しなくなった場合、削除も可能です。削除の方法はチャネル名の横にある「…」をクリックし、「このチャネルを削除」を選択するだけです。

ただし、チャネルを削除してしまうと全ての会話履歴が失われてしまうため、必要な情報が残っていないか確認するようにしてください。

チャネルカレンダーの使い方

トップページの左側に表示されている「予定表」アイコンを選択すると、自分が関係する会議などの予定を表示できますが、チャネルのメンバーで共有の予定表がほしい、という場合に使えるのがチャネルカレンダーです。

  • チャネルメンバーと共有できる予定表がチャネルカレンダーです

    チャネルメンバーと共有できる予定表がチャネルカレンダーです

方法はチャネルの上部の「+」(タブの追加)を選択して、リストの中から「チャネルカレンダー」を選択し、タブ名などを編集して追加ボタンを押してください。

このチャネルカレンダーのタブを開くと、チャネルに関係する予定だけが一カ所にまとまっているので、チャネルに関する予定や関連情報を管理しやすくなります。予定を追加したいときは、チャネルカレンダーのタブから「新しいイベントを追加」を押してください。予定には自動でチャネルが指定されます。

teamsのチャネルをうまく活用して仕事を効率化しよう

コミュニケーションツールであるTeamsの中で、チャネルはチームとともに主要な機能の一つです。チャネルをうまく活用することによって組織内のコミュニケーションをより円滑なものにすることができます。それぞれの機能を理解してうまく使いこなしましょう。