韓国の国民食と言われているインスタントラーメン。コンビニで見かける機会が増えた「辛ラーメン」や、最近では輸入食品を扱うお店に韓国ラーメンのコーナーを設けるほど、豊富な種類を目にするようになりました。韓国といえば激辛と言うことで、今回は見た目から辛さが伝わるパッケージから3種類を食べ比べてみました。
オットギ「熱(ヨル)ラーメン」
唐辛子の絵とデカデカとハングルで“熱”と書かれているこちらのラーメンは、パッケージを見ているだけで、食べたら汗が止まらなくなりそうな予感。熱ラーメンは、韓国産唐辛子を使用した牛肉ダシベースの味付けでされたインスタントラーメンです。
裏面を見ると日本語の記載はなく、ハングルのみ。和訳して作り方を見てみると、500mlの水にかやくを入れて沸騰させ、沸騰したらスープと麺を入れて4分煮込めば出来上がりと手順のハードルは低そうです。お好みでキムチやネギ、卵を添えてと書かれていましたが、まずはトッピングなしで食べてみたいと思います。
オレンジ色に染まったスープからは唐辛子の危険な香りが漂い、食べる前から不安になります。
恐る恐るスープから飲んでみると、最初の一口目から辛さのインパクトがありました。タイ料理の辛さと似ているような爽やかな辛みで、二口目には慣れて牛肉だしの旨味をしっかりと感じられるようになります。
スープがしっかりと絡んだ麺は、もちもちで弾力が強く食べ応えがあります。辛いものは好きだけど旨味をバランスよくしっかりと感じたい人にオススメの一杯です。
三養ジャパン「極辛ブルダック炒め麺」
日本でも見かけるようになったキャラクターが印象的な「ブルダック炒め麺」。通常の「ブルダック炒め麺」でも、激辛と名乗って良いほどの辛さが特徴的な炒め麺ですが、その2倍の辛さを味わえるのが“極辛”なのだそうです。
作り方は、600mlのお湯に麺を入れ6分間煮込み、大さじ3.5杯ほどお湯を残して、後のお湯は捨てます。液体ソースを加えて30秒間炒めたら、お皿に盛り付けかやくを加えたら出来上がりと、日本のインスタントラーメンではあまりない、焼きそばの工程が加わる新鮮な作り方でした。
完成した「極辛ブルダック炒め麺」は、唐辛子とスパイスが混ざった辛そうでくしゃみがでそうな香りが漂います。絡めたスープは真っ赤で、オレンジ色の油が浮き、食べる前から辛さが伝わってきます。
一口すすってみると、チキンをベースとしてコチジャンのような甘い味わいに、カレーのスパイシーさが混ざり、徐々に赤唐辛子らしい辛さが広がっていきます。二口目以降も辛さ以外の旨味を感じることはできましたが、ヒリヒリとした熱っぽい辛さが継続するほどの“極辛”を体感することができる味わいです。きっと旨さがわかる辛さの限界値なのではないかと思うほどの辛さなので、食べられる人は限られるかもしれません。某激辛ラーメン店に通うガチな激辛好きは好みのお味だと思われますが、食べ終わってからも辛さが口の中に残るので、念の為、飲むヨーグルトなどを準備しておくことをオススメします。
GB Company「火魔王(ブルマワン)炒めラーメン」
最後に選んだのは、パッケージを見ただけでも食べて良いものなのか危険を感じる炒めラーメン。2013年にギネスに認定された、世界で一番辛い唐辛子"キャロライナ・リッパー"を使用しており、唐辛子の辛さを計る単位であるスコヴィル値で見てみると、2500-1万と言われるパラペーミョに対し、キャロライナ・リッパーは150万-200万と、そのヤバさは一目瞭然です。
作り方は「極辛ブルダック炒め麺」のように、500mlのお湯に麺を入れ、5分ほど煮込み、水を8スプーン程度残してあとは捨てます。液体スープを混ぜて、30秒ほど炒めてかやくをトッピングしたら完成です。
見た目は完全にシンプルな焼きそば、香りからも辛さを全く感じませんでした。一口食べてみると、先ほどの「極辛ブルダック炒め麺」のようなコチュジャンの甘みを感じ、なんだか優しい味。これは普通に美味しいと思い2口目を食べようとした瞬間、とんでもない辛さが体内から押し寄せてきました。
時差で押し寄せてくる今までにない辛さで、涙が出ていたことにも気付かないほど…。さすがの激辛好きの筆者でも、たった一口で食べる気力を失いました。辛さで口の中も痛くなり、胃の中で何かが燃えているような感覚は初めての経験です。(どうにか食べ切りたいと思い、生クリームを加えたチーズオムそばにアレンジしましたが、ギネス級の辛さの存在感は消えませんでした……)
まだまだ世の中には辛いものが存在していることを学ぶ貴重な機会となりました。
激辛ラーメンだけでもさまざまな種類がありますが、韓国ラーメンには海鮮、牛骨スープ、参鶏湯風、チーズ、などバラエティ豊かなインスタント麺が存在しています。麺にじゃがいもを使用していることから弾力のある食感で、日本のインスタント麺との違いも楽しむことができますよ。お店で見かけたら気になる味を試してみてくださいね。