江崎グリコは9月12日、10月からの「産後パパ育休(出生時育児休業)」「育児休業の分割取得」の施行にともない実施した「男性育休」に関する意識調査を発表した。調査は8月1日〜3日、現在妊娠中もしくは0歳〜2歳までの末子を持ち、本人またはパートナーが男性育休取得済み・または取得予定の男女を対象に行われたもの。
まず、男性版育休(パパ育休)が10月に開始される事を知っているか聞いたところ、「知っている」と答えたのは30.5%であった。男性版育休(パパ育休)に関する会社の制度の認知度に関しては、25.3%にとどまっている。
利用意向について尋ねると、男性版育休(パパ育休)に関する自社制度について「詳細まで把握している」と回答した人のうち73.3%が積極的に活用したいと考えている事も分かった。
育休取得に対しては49.3%が不安を感じていた事も判明。不安に感じる内容については、「職場の反応」「復帰後の仕事への影響(配置転換、昇進等)」(各58.9%)の回答が多くあがった。「職場の反応」への不安は特に男性が多く70.2%となっている。
不安に感じる理由としては、51.3%が「育休を取得する人が少ない」、38.1%が「会社の制度が整っていない」と回答している。男性の場合は、ハラスメントや嫌がらせに対し不安を抱く人が多い傾向が見られた。
産休・育休後の仕事の仕方や職場環境において、どのようなポジティブな変化があったかについても聞いてみた。すると、「育休取得者に対する理解が生まれた」の回答が35.3%となり、特に男性は45.0%と高かった。
男性育休に対する満足度については、取得者本人の66.0%、パートナーの56.7%が、高い満足度を示した。
職場の女性の育休支援が進んでいると思うか聞いてみると、71.6%が「進んでいる」と回答。一方で、男性の育休支援が進んでいると回答したのは38.8%にとどまった。
男性の育休支援が進んでいない理由としては、「人員不足」が62.0%で最も多く、次いで「育休を取りたいと声を上げづらい」が53.5%、「会社の支援制度が充実していない」が43.0%、「制度はあるが実態として取得が難しい環境が41.5%で続いた。
育休を過去に取得した経験者に産休・育休以外に便利と感じる福利厚生を尋ねると、「時間単位で取れる有給制度」(48.5%)、「子どもの病児休暇制度」(47.8%)、「フレックス制度」(44.3%)の順に多くあがった。
産休・育休前の社内の子育て研修についてあったらいいなと感じるものについては、「補助金などの制度について」(61.3%)、「出産や育児にかかるお金について」(48.3%)、「育休取得経験者の体験談について」(46.5%)が上位となった。