今や日本を代表するアニメーション監督の一人として、世界的に知られる新海誠監督。そんな新海誠監督の最新作『すずめの戸締まり』が2022年11月11日に公開されました。同作は公開からわずか3日間で観客動員133万人、興行収入18億円を突破。大規模上映も話題となりました。

そこで今回は、マイナビニュース会員男女504名を対象に「新海誠が監督・脚本を務めた長編アニメーション映画の中で最も好きな作品」について聞いてみました。

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新海誠監督のおすすめ映画作品ランキング

マイナビニュース会員に新海誠監督の長編アニメーション映画の中で最も好きな作品についてアンケートを実施したところ、ランキングは以下のようになりました。

1位『君の名は。』【2016年】(55.9%)
2位『天気の子』【2019年】(18.1%)
3位『すずめの戸締まり』【2022年】(5.7%)
4位『秒速5センチメートル』【2007年】(4.5%)
5位『言の葉の庭』【2013年】(4.2%)
6位『雲のむこう、約束の場所』【2004年】(1.5%)
7位『星を追う子ども』【2011年】(1.2%)

ここからは各作品のあらすじやキャストを紹介していきます。

『君の名は。』

圧倒的な得票数で1位に選ばれたのは、2016年公開の『君の名は。』でした。

本作は、異例のロングラン上映、興行収入約250億3,000万円、Blu-ray、DVDともに初週販売枚数が20万枚を超えるなど、数多くの記録を残すメガヒット作品。ロックバンド「RADWIMPS」とのコラボレーションも大きな話題となりました。

あらすじ

山奥の田舎に住む高校生の宮水三葉は、都会へ憧れていた。そんなある日、三葉は妙にリアリティがある不思議な夢をみる。東京に住む男子高校生になって、憧れていた都会の生活を思いきり楽しむ夢だ。一方、東京に住む立花瀧もまた、奇妙な夢をみていた。それはまったく見覚えのない山奥の田舎で、自分が女子高生になって日常生活をおくる夢だった。その頃、千年ぶりにある彗星が地球に接近してきていた……。

作品情報

公開日/2016年8月26日
出演者/神木隆之介、上白石萌音、長澤まさみ、市原悦子、成田凌、悠木碧、島崎信長、石川界人、谷花音

ユーザーコメント

・「ただの恋愛物かと思っていたら、まったく違い、奥が深くておもしろかった。意外性も感じられた」(49歳女性)
・「ストーリーが斬新。映像も美しく、見終わった後の余韻が心地よかった」(46歳男性)
・「主題歌の『前前前世』が映画観にマッチしてすばらしかった」(51歳男性)
・「SFのような内容を含みつつ、ピュアな恋愛模様もよかった」(44歳男性)
・「話題になっていたので見たが映像もきれいでおもしろかった」(32歳女性)
・「映像が繊細で、こんなに綺麗なアニメを見たことがなかったから」(69歳男性)
・「主題歌も含めて一番好き」(29歳男性)
・「都会の男の子と田舎の女の子が入れ替わる設定などストーリーも面白いし、アニメなのに映像も綺麗」(61歳女性)
・「新海さんの映画はどれも好きですが、中でも1番印象に残っている作品」(49歳男性)
・「新海監督の存在を初めて知った作品で、とても思い出深いから」(38歳男性)
・「ストーリーが好きです。聖地巡礼も流行りましたよね」(56歳男性)
・「実際にアニメのシーンに登場した場所を巡るという聖地巡礼の走りで、話題になった作品という印象が強い」(64歳男性)

『天気の子』

2位には、2019年に公開された『天気の子』がランクイン。

公開当時、東宝の過去最大規模となる全国359館、448スクリーンで一斉公開され、初日からわずか3日で興行収入は16億円を突破。第44回トロント国際映画祭のスペシャル・プレゼンテーション部門にも出品されました。

あらすじ

離島で暮らしていた高校1年生の森嶋帆高は、東京へ家出してきた。異常気象のため雨が何日も降り続く東京で、住む場所も金もなく困っていた帆高だったが、小さな編集プロダクションの社長・須賀圭介と知りあい、彼の事務所で住み込みながら働くことに。帆高に与えられた仕事は、圭介の姪・夏美と「100%の晴れ女」の都市伝説について調査することだった。その最中、帆高はある少女と出会い……。

作品情報

公開日/2019年7月19日
出演者/醍醐虎汰朗、森七菜、本田翼、吉柳咲良、平泉成、梶裕貴、倍賞千恵子、小栗旬

ユーザーコメント

・「子どもが成長し、自分の意志で未来を選択する覚悟が感じられる。大人も楽しめる作品」(58歳男性)
・「アニメ映画はほとんど見ないが、前評判に期待して見に行った。すばらしい作品で感激した」(74歳男性)
・「風景がとてもきれいで、物語に引き込まれた。特に水の表現がすばらしかった」(50歳男性)
・「森七菜さんのファンで、彼女が声優をしていたから」(31歳女性)
・「今の時代にマッチしたテーマだと思ったから」(47歳女性)
・「アニメ―ション作品の中でも圧倒的に迫力がある」(46歳男性)
・「感動できるので、とても好きです」(41歳男性)
・「考えさせられる内容だから」(31歳男性)
・「祈ると晴天になるという設定がおもしろい」(64歳男性)
・「ハラハラドキドキして、とてもおもしろかった」(39歳女性)

『すずめの戸締まり』

3位は、2022年11月11日に公開された『すずめの戸締まり』でした。

新海誠監督の3年ぶりの新作であることに加え、地震災害を含んだ内容ということで、公開前から大きな話題を呼びました。主人公の岩戸鈴芽(すずめ)の声優を務めたのは、1,700人以上の応募者の中から選ばれた原菜乃華さんです。また、松本白鸚さん、深津絵里さんといったベテラン俳優も声優として参加しています。

あらすじ

九州の穏やかな町に暮らす高校生・ 鈴芽。彼女はある日、旅の青年・宗像草太と出会う。彼は「扉」を探しており、扉の向こうから災いがやってこないよう鍵をかける「閉じ師」であると鈴芽に話した。そんな2人の前に突然、人間の言葉を話す白猫・ダイジンが現れる。ダイジンはなぜか草太を毛嫌いし、彼をある物に変えてしまった。鈴芽と人の姿を失った草太は、ダイジンの行方を追いつつ、各地で開き始めた扉を閉める「戸締まりの旅」に出る。

作品情報

公開日/2022年11月11日
出演者/原菜乃華、松村北斗、松本白鸚、深津絵里、染谷将太、伊藤沙莉、花瀬琴音、花澤香菜、神木隆之介

ユーザーコメント

・「地震の話が出てきて、とても切なかった」(37歳女性)
・「すごくおもしろかった! また観たいと思った」(31歳女性)
・「話題だったし予告で気になったので見た。予想以上に感動した」(42歳男性)
・「公開直後から話題だったので見に行ったが感動的だった。ちょっと微笑むようなシーンもよかった」(38歳男性)

『秒速5センチメートル』

4位には、2007年公開の『秒速5センチメートル』が選ばれました。

本作は、主人公・貴樹を中心に、ヒロイン・明里との再会を描いた「桜花抄」、貴樹の同級生・花苗の視点で描く「コスモナウト」、大人になった彼らの姿を描く「秒速5センチメートル」と、3つの短編で構成された連作アニメーションです。

公開から10年以上もたった現在も根強い人気があり、2020年にはこの作品を原作とした朗読劇が上演されました。

あらすじ

同じ小学校に通い、互いに好意を抱いていた遠野貴樹と篠原明里。しかし、明里の引っ越しにより小学校卒業後、2人は別々の中学校に通うことになる。それでも、気持ちは変わらず、2人はお互いのことを大切に思っていた。やがて明里に会いに行こうと決心した貴樹は、大雪が降るなか、電車を乗り継いで明里のもとへ向かうが……。

作品情報

公開日/2007年3月3日
出演者/水橋研二、近藤好美、花村怜美、尾上綾華、水野理紗

ユーザーコメント

・「初めてこの作品を見た時、とても感動しました。ストーリーや描写がすばらしく、とてもよい作品だと思います」(58歳男性)
・「山崎まさよしさんの曲が使われていて、印象的だったので」(57歳男性)
・「大学生の時に見て衝撃を受けた」(32歳男性)
・「なんとも言えない切なさがいい」(45歳男性)
・「映像、色使いがきれい」(56歳男性)
・「とても懐かしい感じがするから」(41歳男性)
・「それぞれの短編アニメがリンクしていておもしろかった」(36歳男性)

『言の葉の庭』

5位には、2013年公開の『言の葉の庭』がランクイン。

本作では、スタジオジブリ作品『千と千尋神隠し』ハク役で知られる入野自由さん、「鬼滅の刃」甘露寺蜜璃役や『劇場版 呪術廻戦0』祈本里香役などで知られる花澤香菜さんがメインキャラクターの声優を務めています。

あらすじ

高校生の秋月孝雄は、靴職人になることが夢。雨が降ると学校をさぼって、公園内の庭園で靴のスケッチを描いてすごしていた。梅雨に入ったある日、孝雄は、その庭園で缶ビールを飲んでいた年上の女性・雪野百香里と出会う。雨の日だけに顔を合わす2人は少しずつ打ち解けた関係になっていった。孝雄は、自分の居場所がわからなくなってしまったと話す百香里のために靴を作ろうと決心するが……。

作品情報

公開日/2013年5月31日
出演者/入野自由、花澤香菜、平野文、前田剛、寺崎裕香、星野貴紀、井上優、潘めぐみ、小松未可子

ユーザーコメント

・「心が『キュン』とするストーリーだったから」(49歳女性)
・「景色と背景がとにかくすばらしかったから」(45歳男性)
・「主人公に共感できました」(35歳女性)
・「あの空気感がとても好き」(52歳男性)
・「繊細な描写が好きだからです」(35歳女性)
・「45分という短い作品ですが、本当に感動した。言葉回しがお洒落で情緒もあり、本当に大好きな作品です」(30歳女性)

『雲のむこう、約束の場所』

6位は、2004年公開の『雲のむこう、約束の場所』でした。

本作は、新海誠監督にとって初めての長編監督作品です。日本国内で第36回星雲賞(アート部門)、第59回毎日映画コンクールのアニメーション映画賞などを受賞。2005年カナダファンタジア映画祭のアニメーション映画部門銀賞、第9回ソウル国際マンガ・アニメーションフェスティバル(SICAF2005)コンペティション・Feature Film部門では優秀賞を受賞しています。

あらすじ

戦後、米軍に統治され、津軽海峡を境に南北に分断された日本。青森に住む中学生の藤沢浩紀と白川拓也は、北海道にある謎の巨大な塔に憧れていた。2人はその塔に行くため、こっそり飛行機を組み立てていたのだ。そして、同級生の沢渡佐由理もまた、2人が共通して憧れる存在。佐由理と3人で「塔に行く」という夢を持っていたが、佐由理は転校してしまった。それから3年後、浩紀は佐由理のある秘密を知ることになる。

作品情報

公開日/2004年11月20日
出演者/吉岡秀隆、萩原聖人、南里侑香、石塚運昇、井上和彦、水野理沙、木内秀信

ユーザーコメント

・「映像がきれいで、内容もよかった」(49歳男性)
・「画期的な内容だったと思います」(60歳男性)
・「感情移入できてよかったから」(44歳男性)
・「近未来SF・青春映画として純粋におもしろいと思った」(53歳男性)
・「自分の人生と重ねて、共感できたから」(66歳男性)

『星を追う子ども』

そして7位は、2011年公開の『星を追う子ども』でした。

本作は、主人公の渡瀬明日菜の声を金元寿子さんが担当。金元さんの代表作には「侵略!イカ娘」のイカ娘役、「美少女戦士セーラームーンCrystal」の水野亜美・セーラーマーキュリー役などがあります。

あらすじ

山育ちの渡瀬明日菜は、父を亡くしてから母と2人で暮らしていた。ある日、明日菜は父の形見である鉱石ラジオから流れてきた歌を聞く。その歌には不思議な魅力があり、明日菜は歌のことを忘れられずにいた。そんななか、明日菜は地下世界アガルタからやって来たと話す少年・シュンと出会う。少しずつ交流を深めていく明日菜とシュンだったが、2人に突然の別れが訪れる。シュンとの別れを受け入れられずにいた明日菜は、新任教師の国語教師・森崎から地下世界にまつわる伝説を聞き……。

作品情報

公開日/2011年5月7日
出演者/金元寿子、入野自由、井上和彦、竹内順子、折笠富美子、島本須美、大木民夫、日高里菜、伊藤かな恵

ユーザーコメント

・「主人公が純粋でかわいらしく、内容が感動的。一番印象に残る好きな作品です」(33歳女性)
・「ストーリー自体に夢があり、描写を含めて家族全員で楽しめるから」(62歳男性)
・「アクションとファンタジー性があふれている」(70歳男性)
・「ストーリーがよかった」(47歳男性)
・「この映画をきっかけに、自分の子どもの成長尺度と対比しながら家庭環境を見直せた」(45歳男性)

新海誠監督の作品の時系列

新海誠監督の長編アニメーション映画は以下の順番で公開されました。なお、これらとは別に2002年に短編アニメーション映画『ほしのこえ』も公開しています。

  • 『雲のむこう、約束の場所』【2004年】
  • 『秒速5センチメートル』【2007年】
  • 『星を追う子ども』【2011年】
  • 『言の葉の庭』【2013年】
  • 『君の名は。』【2016年】
  • 『天気の子』【2019年】
  • 『すずめの戸締まり』【2022年】

新海誠監督の作品を見る順番

基本的に作品同士でストーリーのつながりはないため、新海誠監督の作品を初めて見る人はどの作品から見てもらってもOKです。

監督の最大のヒット作である『君の名は。』から見るもよし、2022年公開の最新作『すずめの戸締まり』から見るもよし、公開した時系列順に見るもよし。どの順番で見ても、「新海ワールド」を体験できること間違いなしです。

新海誠監督の好きな映画に関する人気投票の結果を紹介しました

今回は、新海誠監督の長編アニメーション作品をランキング形式で紹介しました。

輝く青空と陽光、透明感ある新緑、吹き抜ける風が画面の外まで伝わってくるような美しい映像、登場人物の心の動きを丁寧に描いたストーリー。新海誠監督の作品には、監督ならではのこだわりが細部にいたるまで表現されています。

最新作『すずめの戸締まり』は、主人公の鈴芽が日本中のさまざまな土地を旅する姿が描かれており、ロードムービーとしても味わい深い作品です。また、鈴芽役を演じる原菜乃華さんの透明感あふれる声の演技にもぜひご注目ください。

新海誠監督作品は、どれも独立した作品で、作品ごとにそれぞれの世界観があり、初めて見るという方でも、一気に引き込んでしまうほどの魅力があります。ぜひランキングやあらすじを見て、気になった作品からご覧になってみてください。

今までにない映像美、懸命に生きる登場人物たちと出会い、きっと心が揺り動かされることでしょう。

調査時期: 2022年11月29日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 男女合計504人(男性: 383人、女性: 121人)
調査方法: インターネットログイン式アンケート

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