ハワイの日常会話では、公用語であるハワイ語が登場するシーンも多いです。その一つに「マハロ(mahalo)」という挨拶(あいさつ)があります。

本記事では「マハロ」の詳しい意味や語源、使い方、返事の方法を解説。「マハロ」以外にも「アロハ」などよく見聞きする挨拶や言葉、ハンドサイン、ハワイ語の歴史もまとめました。

ハワイ語の「マハロ(mahalo)」の意味とは

  • 「マハロ」の意味は「ありがとう」です

    「マハロ」の意味は「ありがとう」です

「マハロ」はハワイ語で「ありがとう」「敬服する」といった意味を持ちます。感謝や謝意を示すときに使います。

「マハロ」を文字で表すと「mahalo」です。

「マハロ」の使い方

  • 「マハロ」を使うシーンや丁寧な言い方などを解説します

    「マハロ」を使うシーンや丁寧な言い方などを解説します

ここでは、「マハロ」の具体的な使い方を解説します。

「マハロ」が使えるシーン

「マハロ」は感謝の気持ちを伝える言葉なので、例えば以下のようなシーンで使用してください。

  • 食事が出たときのお礼
  • 物事を尋ねたときのお礼
  • 親切にしてもらったときのお礼

丁寧にいうなら「マハロ・ヌイ・ロア(nui loa)」を使う

「マハロ」のあとに「ヌイ・ロア(nui loa)」をつけると「大変ありがとうございます」という丁寧な表現になります。「ヌイ」は「重要な」、「ロア」は「非常に」という意味を持つ言葉です。

「ヌイ・ロア」は英語の「so much」や「very much」と同じような表現で、「マハロ・ヌイ・ロア」は、丁寧な表現をしたいときや感謝の気持ちを強く込めたいときに使えます。

手紙などでよくつかう「メ・カ・マハロ(Me ka mahalo)」

「メ・カ・マハロ(Me ka mahalo)」は手紙などの文章の締めくくりとしてよく使われる言葉です。「Me」は「~と一緒に」、「ka」は英語の「the」と同じような意味になります。

「メ・カ・マハロ」は「感謝を込めて」や「心より愛を込めて」などの意味合いがあります。

「マハロ」と言われたときの返し方

  • 「マハロ」への返事も覚えてスムーズに使いこなせるようにしましょう

    「マハロ」への返事も覚えてスムーズに使いこなせるようにしましょう

ハワイで相手から「マハロ」と言われたときの返事は次の言葉を使用してください。

マハロ(mahalo)

店員から「マハロ」と言われたときなどの返事として、素直にこちらも「マハロ(ありがとう)」と言えば、「こちらこそ」という気持ちが伝わるでしょう。

アオレ ピリキア(aole pilikia)

「ピリキア」は「問題、悩ましい状況」という意味を持ち、「アオレ」は「いいえ、~でない」という意味なので、「アオレ ピリキア」は「問題ありません、どういたしまして」という意味で使えます。

「マハロ」の語源・由来

「マハロ」は、アルファベット表記「mahalo」を3つに分解することで語源・由来が理解できます。

  • ma: ~の中に
  • ha: 生命、息吹
  • alo: ~の前にある

この中のうち「ha」は「神の生命、息吹」という神聖さや力強さを表す言葉です。また、ハワイ語で「魂・力」という意味の「マナ(mana)」に発音が似ていることから、「マハロ」は「魂・力」という意味も持ち合わせているとされています。

「マハロ」には「あなたが神の息吹の中に存在しますように」など祈りの気持ちや「あなたが自分らしく生きられますように」という思いやりの気持ちが込められているといわれているのです。

手の形(ハンドサイン)でも表現できる「ありがとう」などの気持ち

ハワイには、自分の気持ちを表現できる手の形(ハンドサイン)があります。

アロハポーズとも呼ばれるこの手の形をするには、手を握った状態から親指と小指を伸ばします。手の向きによって、下記のように名称や意味が異なります。

ハングルース(hang loose):手の向きは手のひらを相手側に

  • ハングルース(hang loose)

    ハングルース(hang loose)

  • 手の形: 手を握った状態で親指と小指を伸ばし、手のひらを相手に向ける
  • 意味: こんにちは、またね、ありがとう、気楽に行きましょう、など

シャカ(shaka):手の向きは手の甲を相手側に

  • シャカ(shaka)

    シャカ(shaka)

  • 手の形: 手を握った状態で親指と小指を伸ばし、手の甲を相手に見せる
  • 意味: 大丈夫?、元気?、頑張ろう、など

ハワイ語の歴史

ハワイ語とは、ハワイ諸島の先住民族の言語です。

ハワイ語は1898年、ハワイがアメリカに併合したときに教育の場での使用が禁じられましたが、1978年に英語と並んでハワイ州の公用語として復活した歴史があります。

ハワイ語はもともと文字を持っていなかったため、19世紀前半にハワイを訪れた宣教師が、耳でとらえたハワイ語をアルファベットに置き換えたことで文字として表現できるようになったといわれています。

ハワイ語はローマ字読みで発音する

ハワイ語を構成するアルファベットは次の通りです。

  • 母音: a、e、i、o、u
  • 子音: h、k、l、m、n、p、w
  • 音を切る発音記号のオキナ: 「'」
  • 母音を伸ばす発音記号のカハコウ: 「‐」

ハワイ語は基本的にローマ字読みで発音できますが、w行だけは特殊です。「wu」「wo」は「w」で発音し、「we」「wi」は「v」で発音、「wa」「w」は「w」と「v」どっちの可能性もあります。

例えば「Hawai'i」というハワイ語は「ハワイィ」や「ハヴァイィ」と発音します。ただし、音を切る発音記号のオキナ「'」や母音を伸ばす発音記号のカハコウ「‐」に関しては、現地の記載でも省略されることが多いので、細かく意識しすぎずにそのままローマ字読みで発音すればいいでしょう。

「マハロ」以外のハワイ語の挨拶

  • 「マハロ」以外のハワイ語の挨拶を一緒に覚えておくと便利です

    「マハロ」以外のハワイ語の挨拶を一緒に覚えておくと便利です

ハワイ語には「マハロ」以外にも挨拶の言葉が多く存在します。ここでは、「マハロ」以外の主なハワイ語の挨拶を見てみましょう。

アロハ(Aloha)

ハワイの代表的な挨拶として「アロハ(Aloha)」は外せません。「アロハ(Aloha)」はさまざまな意味を持っています。

  • おはようございます
  • こんにちは
  • こんばんは
  • さようなら
  • またね
  • やぁ
  • いらっしゃいませ
  • 愛しています

【「アロハ」と他の単語を組み合わせた言葉】
「アロハ」は単独でも使えますが、他の単語を組み合わせて使用されることも多いです。

■アロハ・カカヒアカ(Aloha kakahiaka)
意味: おはようございます
「カカヒアカ(kakahiaka)」は「朝」という意味の言葉です。

■アロハ・アヴァケア(Aloha awakea)
意味: こんにちは
「アヴァケア(awakea)」は「正午」という意味の言葉です。

■アロハ・アウイナラ(Aloha auinala)
意味: こんにちは
「アウイナラ(auinala)」は「午後」という意味の言葉です。

■アロハ・アヒアヒ(Aloha ahiahi)
意味: こんばんは
「アヒアヒ(ahiahi)」は「夕方」という意味の言葉です。

■アロハ・オエ(Aloha oe)
意味: あなたが愛されますように
「オエ(oe)」は「あなた」という意味の言葉です。

エ・コモ・マイ(E komo mai)

意味: ようこそ
「コモ(komo)」は「中に入る」、「マイ(mai)」は「こちらへ」という意味です。

エ・カラ・マイ(E kala mai)

意味: ごめんなさい、すみません
失敗したり間違えたりしたときに使えます。「カラ(kala)」は「許す」という意味です。

ハウオリ・マカヒキ・ホウ(Hauoli makahiki hou)

意味: 明けましておめでとう
ハワイ語のお正月の挨拶として使用できます。

メレ・カリキマカ(Mele Kalikimaka)

意味: メリー・クリスマス
ハワイ語のクリスマスの挨拶として使用できます。

「マハロ」以外のハワイでよく見聞きする言葉

  • 挨拶以外にもハワイでよく見聞きするハワイ語を覚えておきましょう

    挨拶以外にもハワイでよく見聞きするハワイ語を覚えておきましょう

ここでは、ハワイでよく見聞きする挨拶以外の主な言葉をご紹介します。

人物に関する主なハワイ語

人物を表すハワイ語は以下の通りです。

  • オハナ(ohana) : 家族、仲間
  • カネ(kane) : 男性、夫
  • ワヒネ(wahine) : 女性、妻
  • ケイキ(keiki) : 子ども
  • カマアイナ(kamaaina) : 地元の人
  • クウイポ(kuuipo) : 私の愛する人、恋人

方角・地名に関する主なハワイ語

方角・地名を表すハワイ語は以下の通りです。

  • マウカ(mauka) : 山側、内陸側
  • マカイ(makai) : 海側
  • カイマナ・ヒラ(Kaimana Hila) : ダイヤモンドヘッド

料理・食材に関する主なハワイ語

料理に関連するハワイ語は以下の通りです。

  • オノ(ono) : おいしい
  • ルアウ(luau) : ハワイ古来の祝宴。フラダンスの鑑賞とともに伝統料理が味わえる
  • ハレアイナ(hale aina) : 料理店、レストラン
  • ポイ(poi) : タロイモを蒸し、練りつぶした後に発酵させた古代ハワイアンの主食
  • ポキまたはポケ(poke) : ハワイ風の「づけ」。マグロやタコなどを使う
  • ラウラウ(laulau) : 鶏肉や豚肉を葉に包んで蒸し焼きしたもの
  • カルアピッグ(kalua pig) : 塩で味付けした豚肉を葉に包んで蒸し焼きし、細かくほぐしたもの
  • ハウピア(haupia) : 砂糖とココナツミルクをゼラチンで固めたデザート
  • ププ(pupu) : おつまみ、前菜
  • アヒ(ahi) : マグロ
  • アク(aku) : カツオ
  • マヒマヒ(mahimahi) : シイラ
  • リリコイ(liliko i) : パッションフルーツ
  • コペ(kope) : コーヒー

「マハロ」とその他のハワイ語を覚えましょう

「マハロ(mahalo)」はハワイ語で「ありがとう」という意味の言葉です。感謝や謝意を示すときに使います。「あなたが神の息吹の中に存在しますように」という祈りや「あなたが自分らしく生きられますように」という思いやりの気持ちも込められているとされています。

「マハロ」以外にもハワイ語の挨拶はたくさんあります。一緒に覚えておくと便利です。また、ハワイでよく見聞きする言葉も併せて理解しておくといいでしょう。