俳優の馬場徹が、東海テレビ・フジテレビ系ドラマ『個人差あります』(毎週土曜 23:40~)での撮影のエピソードや共演者の印象を語った。

  • 左から夏菜、馬場徹=東海テレビ提供

同作は、日暮キノコ氏が『モーニング』(講談社)で連載した『個人差あり〼』を原作に、妻の苑子と暮らすサラリーマン・磯森晶の身体的性別が変わってしまう「異性化」を通して、夫婦や恋愛の多様なあり様を描くラブストーリー。主人公・晶役は、異性化前の男性を白洲迅が、異性化した女性を夏菜が2人で1役を演じる。

馬場が演じているのは、100円ショップの商品企画部に勤める晶が憧れていた上司・雪平直道。第3話では、雪平と一線を越えてしまった晶が“リバース”して、再び男性の姿になり、妻・苑子(新川優愛)と以前の生活に戻る。性別が変わる苦悩を越え、本音で話し合えるようになったことで関係も修復されていくかに見えたが……。雪平が一線を越えてしまった理由を馬場が考察した。

■馬場徹 コメント

――馬場さんが思う雪平とは?

撮影に入る前に監督と話をさせていただいた時には、世間の代表ではないですが、「親近感を持てるような役に」というお話で、僕もなるべく“普通”というニュアンスで表現していました。しかし撮影が進むにつれ、自分では思いつかない様な雪平の行動もあり、少し変わった人を演じてもいいのでは……という気がしてきました。ファンタジー要素の強い作品でもありますし、今では少しデフォルメして演じたりと、初期とはかなり雪平像のイメージが変わりました。

――第2話で、雪平が晶と禁断の一夜を過ごしますが、撮影時の様子や夏菜さんの印象は?

このシーンについて夏菜さんと具体的にお話することはありませんでしたが、雪平と女性になった磯森との表現が綺麗にうまくいったという印象で、とてもセッションしやすかったです。夏菜さんは表現に対して大変ストイックに取り組んでいる方で、だからこそうまく自然に感じられたのだと思います。

――晶と一線を越えてからの雪平は、負い目や焦りなどの心情が伝わってきますが……?

どうして雪平がああいう行動を取ったのか、僕にもまだ分からないところもあるのですが、磯森の優れた発想力に嫉妬していて、自分が晶の肉体を超えることができると精神的に優位に立てると思ったからで、言葉では表現しにくいのですが、“何かを超える”ことで自分がその人の少し上に立てると考えて、雪平は自分の欲に正直な人間なんだろうなと思います。でも、それも自分に自信がないからこその行動だったと思いますし、急に磯森を避けるようになったり、人間臭いところも持ち合わせていて。なので、第3話以降、急にセリフが繊細になり含みも多く、すごく難しくなりました。

――雪平と晶の関係性など、今後の見どころを教えてください。

磯森とは今後、仲良くなれそうで、なれないような。今までとの関係とは少し変わっていくさま、繊細な関係性を観て感じていただけたら嬉しいです。そして、苑子さんからしたら、「なんてことしてくれたんだ!」という存在の雪平なので、どこかで一波乱あるかもしれないですね……!?(苦笑)