静かな場所で満天の星を眺めたり、BBQを楽しんだりしてみたい。だけどキャンプ初心者だし、テントを組み立てるのも苦手。そんな人にオススメしたいのが、手ぶらでも行ける「グランピング」だ。
今年8月5日にオープンした「芦別スターグランピング」もその一つ。トレーラーキャビンで気軽にアウトドア体験ができる、グランピングの魅力を探ってみた。
芦別市は札幌市から車でおよそ2時間。「芦別スターグランピング」の看板は、山あいにある芦別温泉スターライトホテルの向かい側に立っていた。
敷地に並んでいるのは、定員5名のトレーラーキャビンが4棟。なかに入ってみると、コンパクトなキャビンの中に、ソファーもキッチンもベッドもある。こぢんまりとした別荘のようだ。
寝室はツインルームと、3段ベッドの部屋があり、家族や友人で利用するのにぴったり。隣り合わせの2つのキャビンの仕切りを開放すれば、最大10人のグループが行ったり来たりして楽しめる。
キャビンにはプライベートテラスが用意されていて、夕食は備え付けのグリルでBBQを堪能できる。用意されている食材は、道産和牛や地元の野菜をはじめ、北海道らしい生ラム肉、ホタテなどの海産物(時期によって変更あり)など。
デッキテーブルやデッキチェアなど必要なものはすべて揃っているので、初心者でも心配いらない。
また、芦別市は「星の降る里」をキャッチフレーズにしているほど星空のきれいな場所。各室には天体望遠鏡が備えられてあり、夜は星を眺めたり、専用スペースで焚き火を楽しんだりもできる。
朝食はキッチンでホットサンドをつくったり、トーストにしたり。野鳥のさえずりを聞きながら、朝の気持ちのいい光を浴びてテラスで味わえば、ひときわおいしく感じるはずだ。
それ以外にも、ハンモック、ピザづくり、陶芸など、滞在中に体験できるアクティビティも用意。予約が必要なプログラムもあるので事前にHPで確認してほしい。今後、キャビンの裏手に樽型のバレルサウナも建築予定だという。
この「芦別スターグランピング」を運営する、北海道レストランサービス 代表取締役の柳井克彦さんはこう話す。
「キャビンにはシャワーブースやトイレ、エアコンなど、必要最低限のものが備えられています。虫が苦手とか、小さなお子さんがいて共同トイレは心配という方も、快適にご利用いただけるはずです」
確かにここなら初めての人も女性だけのキャンプも安心だろう。
もう一つ「芦別スターグランピング」の利点は、隣接する芦別温泉スターライトホテルの「おふろcafe 星遊館」を無料で利用できること。
同施設は「温泉道場」(埼玉県)が展開する長時間滞在型の温浴ブランドで、北海道ではここだけ。
温泉で汗を流すだけではなく、万が一雨が降っても、本を読んだりカフェでお茶を楽しんだりと、リゾートステイを満喫できる。
グラマラス(魅力的な)なキャンピングという意味の「グランピング」。芦別市にはこのほかに「ザランタン(The Lantown)」というテントスタイルのグランピング施設もある。
富良野や美瑛も車で1時間ほど。芦別を拠点に足を伸ばして観光するプランもオススメしたい。
●information
芦別スターグランピング
北海道芦別市旭町油谷2番地1号