阪急電鉄は、ホーム柵の整備をさらに推進し、可動式または固定式のホーム柵を全駅に整備すると発表した。2021年12月に創設された「鉄道駅バリアフリー料金制度」を活用し、バリアフリー設備の整備も推進する。

  • 十三駅の可動式ホーム柵と西院駅エレベーター

可動式ホーム柵は現在、十三駅(3~5号線)と神戸三宮駅に設置されている。阪急電鉄は今後、2040年度末頃までに全駅へのホーム柵設置をめざすという。駅の構造上の問題から、同社線内で唯一、バリアフリールートの確保が困難だった中津駅でも、エレベーターや可動式ホーム柵の整備を行い、全駅のバリアフリー化をめざすとしている。

これらバリアフリー設備の整備費用は、2021~2035年度で合計900億円を超える見込み。整備を迅速かつ着実に進めるため、国が創設した「鉄道駅バリアフリー料金制度」を活用する。バリアフリー料金は通常の運賃に加算されるもので、普通券は10円。通勤定期券は1カ月380円、3カ月1,080円または1,090円、6カ月2,050円または2,060円。バリアフリー料金の収受期間は2023年4月1日から2035年度までとされ、2036年度以降も継続する予定としている。