本記事では「お変わりありませんか」の意味や正しい使い方を、例文とともにご紹介します。言い換え表現や英語表現、返答方法も解説します

「お変わりありませんか」の意味とは

  • 「お変わりありませんか」の意味を解説します

    「お変わりありませんか」の意味を解説します

「お変わりありませんか」という言葉の意味について詳しくご紹介します。

「お変わりありませんか」の意味

「お変わりありませんか」という言葉は相手に対して、変化がないか、もっといえば安否を確認するといった形で使われる挨拶(あいさつ)の一種です。相手の近況を尋ねる意味合いもありますが、基本的にはネガティブな方向に変化していないかを気遣うといったニュアンスです。

「お変わり」の対象は健康面はもちろんのこと、仕事や、家庭や趣味などのプライベートまでさまざまです。健康面として受け取れば「お元気ですか」といった意味合いになりますし、仕事の面として受け取れば「お仕事は順調ですか」といったニュアンスにもなります。会話の主導権を相手に渡し、相手次第でさまざまな意味合いで使うことができる便利なフレーズであるといえます。

ビジネスシーンだけでなく日常会話などでも使われることがあります。挨拶表現のバリエーションの一つとして頭に入れておくことで、よりスムーズに会話に入ることができるでしょう。

どのような相手に対して使う言葉?

相手に変化がないのかを確認する挨拶で、さまざまなシーンで使えます。はっきりとした期間は決まってはいませんが、基本的にはしばらく会っていない人に対する表現です。頻繁に顔を合わせている相手であれば、ある程度近況はわかっているはずなので「お変わりありませんか」を使うのは不自然です。

久々に会った相手に「お変わりありませんか」と挨拶することによって、近況の報告などで自然と会話を広げるきっかけにできるでしょう。

なお当然、初対面の人には使えません。

「お変わりありませんか」の使い方を例文で

  • 意味だけでなく使い方を知ることも大切です

    意味だけでなく使い方を知ることも大切です

「お変わりありませんか」のさまざまなシーンにおける具体的な使い方を、例文を挙げながらご紹介します。

ビジネスシーンの挨拶の例文

「お変わりありませんか」はビジネスシーンにおいても、久々に会う、ある程度親しい間柄の人に対して使用できる表現の一つです。前述のように、初対面の人や過去に会ったことはあってもそれほど深く関わっていない人には使えない表現ですので注意しましょう。

・しばらくご無沙汰しておりますが、お変わりありませんか

ただ、そこまで親しい間柄とは言えない場合は、下記のような表現がおすすめです。

・貴社ますますご清栄のことと存じます

・皆さまにおかれましてはご健勝のこととお喜び申し上げます

・○○様におかれましてはご清祥のこととお喜び申し上げます

カジュアルなシーンでの例文

カジュアルなシーンでは、より突っ込んだ質問をすることにより、親しみを込める方法もあるでしょう。以下で具体例をご紹介します。

・○○でお会いした以来ですがお変わりありませんか

・お久しぶりです。お身体お変わりありませんか

また、親しい相手やカジュアルなシーンにおいては、直接的に相手の健康を気遣う「お元気ですか」といった表現も使いやすいでしょう。

年賀状での例文

近年では年賀状は本文も印刷したものを送るというケースが多くなっていますね。しかし、それだけでは味気ないと感じる場合に、「お変わりありませんか」と一言手書きで書き加えるだけでも、温かみのある年始の挨拶になるでしょう。

こちらも前述のように、ビジネスでのつながりなど少し距離感がある場合は、より丁寧な表現を心掛けましょう。逆に、より親しい間柄の相手であれば「お元気ですか」といった表現も使いやすくおすすめです。

手紙やメールの例文

手紙においてもビジネスシーンと同様に、しばらく連絡を取っていない、あるいは会っていない相手に対して使うのが一般的です。

・しばらくご無沙汰しておりますが、お変わりありませんか

このような形で、文頭の挨拶として使うのが一般的です。こちらも、相手との距離感に応じて適切に使用しましょう。

「お変わりありませんか」に文章を加えるなら

メールや手紙など、文章で「お変わりありませんか」と聞く際は、自分の状況を一言添えるのもいいでしょう。例えば「○○様におかれましては、お変わりありませんか。私は◯月に○○関係の会社に転職し、日々勤しんでおります」「長らくご無沙汰しておりますが、お変わりありませんか。私は、家族ともども元気にしております」などとなります。

直接会話している場合は、相手の反応を見ながら言葉をキャッチボールするといいでしょう。

「お変わりありませんか」への返事・返信

  • 返答のパターンも身に付けておきましょう

    返答のパターンも身に付けておきましょう

相手から「お変わりありませんか」と挨拶されるケースもあります。そこで、返答に困ってしまうということもあるでしょう。ここからは「お変わりありませんか」への返事について詳しくご紹介します。

おかげさまで

「お変わりありませんか」に対する返事の定番が「おかげさまで」という言葉です。続く言葉のバリエーションも多く「おかげさまで元気にしています」や「おかげさまで仕事も順調です」など、相手との関係性や状況に合わせた返答ができます。

○○さんもお変わりないですか・○○さんもお元気ですか

相手に対しての気遣いとして「○○さんもお変わりないですか」「○○さんもお元気ですか」という返答も一般的です。ただし、最初に相手の「お変わりありませんか」に対する返答を一言入れるようにしましょう。

具体的には「おかげさまで元気にやっています。○○さんもお変わりないですか」といった形で、前述の「おかげさまで」と組み合わせるのもいいでしょう。

お心遣いありがとうございます

特にビジネスシーンなどでは、相手からの気遣いへのお礼として「お心遣いありがとうございます」と返答することもあります。こちらも、相手の「お変わりないですか」に対する返答を一言添えるようにしましょう。

前述の「おかげさまで」や「○○さんもお変わりないですか」と組み合わせても使えます。

「お変わりありませんか」の類語・敬語などの言い換え表現

  • 言い換え表現にもさまざまなものがあります

    言い換え表現にもさまざまなものがあります

使い方と例文の章でも少し触れましたが、「お変わりありませんか」にはいくつかの言い換え表現があります。

親しい間柄の人との会話

先ほどもご紹介しましたが、親しい間柄の人とのカジュアルな会話での言い換え表現としては

  • お元気ですか
  • お久しぶりです

などが挙げられます。「お変わりありませんか」と比べて、より親しみを込めた挨拶にすることができるでしょう。

目上の人などへの敬語表現

「お変わりありませんか」のより丁寧な表現としては

  • お変わりございませんか
  • いかがお過ごしでしょうか
  • お変わりなくお過ごしでしょうか

といったものがあります。目上の人などに対して、より丁寧な言葉を使いたい場合の選択肢として頭に入れておきましょう。

「お変わりありませんか」の英語表現

  • 英語表現も併せて覚えておきましょう

    英語表現も併せて覚えておきましょう

「お変わりありませんか」の英語表現としては「How have you been?」が挙げられます。「お変わりありませんか」のほかに「お元気でしたか」「最近どうしていましたか」と訳されることもある表現で、さまざまなシーンで挨拶に使われている言い回しです。

「お変わりありませんか」を正しく使いこなそう

「お変わりありませんか」はさまざまな場所で挨拶として使われています。返事のパターンも併せて頭に入れておきましょう。