「よなよなエール」などのクラフトビールメーカーとして知られるヤッホーブルーイングからも"低アル"が登場する。7月26日、クラフトビールと同じ製法・原材料を採用したアルコール度数0.7%の炭酸飲料"醸造系クラフトドリンク"「正気のサタン」が発表された。なお、アルコール度数が1%未満のため酒税法上はビールには当てはまらず、炭酸飲料としている。
クラフトビールと同じ原材料・製法で低アルを実現
スッキリとしたのどごしが特徴のラガービールの味わいに寄せたノンアルコール・低アルコール飲料が多くを占める日本の市場に、新たなバラエティを提供するべく開発された同製品。
0.7%と低アルコールでありながら、クラフトビールで最も人気のあるビアスタイル「インディアペールエール(IPA)」の味わいを追求した。柑橘系アロマホップと酵母が織りなすシトラスやトロピカルフルーツを思わせるフレッシュな香りが特徴。爽やかでクリーンでありながら、口いっぱいに広がるIPAらしいジューシーな味わいとなっている。
一般的なビールテイスト飲料は、発酵をさせず、原材料や製法の工夫で香味をビールに近づけるか、できあがったビールからアルコールを除去するかでつくられる。今回の開発では、通常のクラフトビール製造のプロセスでいかにアルコール度数を抑え、豊かな香味の製品をつくるかに挑戦したという。さらに、ノンアル・低アル製品の最大の課題である、水っぽさを減らし、甘味の強い麦汁感を払拭することにも成功した。
製品のおいしさが認められ、世界五大ビール品評会の一つである「インターナショナル・ビアカップ2021」の「ノンアルコール部門」で金賞を受賞。さらに金賞受賞の銘柄の中からまったく新しい取り組みをしている部門「アザースペシャリティ」カテゴリーでカテゴリーチャンピオンを獲得し、特に優れた製品として選ばれた。
忙しい人でも"酔わずに心を満たせる"
コンセプトは「平日夕食時に、酔わずに心を満たせる、低アルなのにフレーバーフルな醸造系クラフトドリンク」。ターゲットは、30~40代の子育て層「ワーキング家事プレイヤー」。
ネーミングは、0.7%の低アルコール=「正気」、常軌を逸しておいしいときに使われる表現「悪魔的な美味しさ」「やみつき」=「サタン」を組み合わせた。低アルコールでありながらお酒を飲んだときのような幸福感と、少し先の未来(食後・翌日)の充実感が両立できることを表現している。
パッケージにはサタンを描く際によく使用される「ヤギ」をモチーフに、サングラスをかけお気に入りのスーツに身を包んだゴキゲンに生活を楽しむキャラクターをデザイン。パステルのカラーリングは軽やかさを表した。
樽製品は7月27日から公式ビアレストラン「YONA YONA BEER WORKS」全店で先行開栓を開始、缶製品(350ml/235.44円)は8月2日から東京都内の「セブン-イレブン」限定で先行発売する。公式通販サイト「よなよなの里」では9月上旬以降に販売予定。