国土交通省が2021(令和3)年度における都市鉄道の混雑率調査結果を公表。大阪圏では、近鉄奈良線が最も混雑率の高い路線となったほか、御堂筋線・中央線(Osaka Metro)や阪急神戸線、JR学研都市線なども高い混雑率を記録している。

  • 近鉄奈良線は2021年度の混雑率119%。大阪圏で最も混雑率の高い路線に

大阪圏における2021年度の平均混雑率は104%で、2020年度の103%より微増。路線別で最も混雑率の高かった近鉄奈良線は、河内永和駅から布施駅までの区間で2021年度の混雑率119%(2020年度は114%)だった。近鉄は奈良線の他にも、大阪線が俊徳道駅から布施駅までの区間で2021年度の混雑率117%(2020年度は112%)、南大阪線が北田辺駅から河堀口駅までの区間で2021年度の混雑率111%(2020年度は99%)となるなど、前年度を上回り、110%を超える混雑率を示している。

2021年度、近鉄奈良線に次いで混雑率の高かった路線は大阪市高速電気軌道(Osaka Metro)の御堂筋線で、梅田駅から淀屋橋駅までの区間で混雑率118%(2020年度は116%)。同社の中央線も混雑率が高く、森ノ宮駅から谷町四丁目駅までの区間で2021年度の混雑率115%(2020年度は112%)となった。

阪急電鉄は神戸本線が神崎川駅から十三駅までの区間で2021年度の混雑率115%(2020年度は114%)を記録したほか、宝塚本線が三国駅から十三駅までの区間で2021年度の混雑率111%(2020年度は110%)、千里線が下新庄駅から淡路駅までの区間で2021年度の混雑率111%(2020年度は105%)に。京都本線は上新庄駅から淡路駅までの区間で2021年度の混雑率99%(2020年度は100%)となり、前年度を下回った。

  • 2020年度、大阪圏で最も混雑率が高かった学研都市線。2021年度は混雑率116%で、前年度を下回った

JR西日本の路線では、学研都市線(片町線)の混雑率が高く、2020年度は鴫野駅から京橋駅までの区間で混雑率120%を記録し、大阪圏において最も混雑した路線に。2021年度は混雑率116%で、前年度と比べて低下したが、依然として大阪圏のJR線で最も高い数値となっている。大阪環状線は鶴橋駅から玉造駅までが最混雑区間で、2021年度の混雑率は102%。こちらも2020年度の109%と比べて混雑率が低下している。

大阪圏ではその他、南海電鉄が南海本線の粉浜駅から岸里玉出駅までの区間で2021年度の混雑率109%(2020年度は109%)、京阪電気鉄道が京阪本線の野江駅から京橋駅までの区間で2021年度の混雑率109%(2020年度は97%)、阪神電気鉄道が本線の出屋敷駅から尼崎駅までの区間で2021年度の混雑率83%(2020年度は88%)などとなっている。