俳優の生駒里奈が、ABCテレビの7月クール新ドラマ『OTHELLO(オセロ)』(ABCテレビ24日スタート毎週日曜24:25~※初回は24:50~、テレビ神奈川26日スタート毎週火曜23:00~※TVer・GYAO! にて見逃し配信あり)で連続ドラマ初主演を務める。同作は『リング』『貞子』シリーズで「ジャパニーズホラー」というジャンルを確立した鈴木光司氏による完全オリジナル作品で、大阪の小劇団「ENGINE」(エンジン)の劇団員たちが1本のVHSビデオテープをきっかけに次々と怪奇現象に襲われるというストーリー。

今回は怪奇現象の真実に迫るヒロイン・麻依と鍵を握るキーマンで姉の真理子を1人2役で演じる生駒に、主演の意気込みや芝居に感じる魅力、そして5月に10周年を迎えた乃木坂46のライブ「10th YEAR BIRTHDAY LIVE」にサプライズ出演した際に感じたアイドルの“すごさ”、推しだという井上和との交流、古巣からもらったパワーについても話を聞いた。

  • 生駒里奈 撮影:泉山美代子

    生駒里奈 撮影:泉山美代子

■連続ドラマ初主演「このポジションがパワーになる」

――今回が初めての連続ドラマ主演となりますが、意気込みを教えてください。

実は主演という自覚があまりない中で進んでいます(笑)。映像作品でのお芝居の技術はまだまだ勉強中なのですが、ドラマを見る際に「どんなふうに話しているんだろう」「どんな画を作っているんだろう」と意識するようになりました。他のポジションなら「自分はまだまだだな」で終わっていたかもしれないところを、主演という役割がパワーになって「今の自分にどこまでできるだろう」という挑戦につながっているのでありがたいです。

――劇中では生駒さん演じる麻依が、劇団員の新メンバー・エリカに「ライバルだ」と言われて「同じ作品を作る仲間だ」と言い返すシーンがあります。生駒さんにとって共演者はどんな存在ですか。

作品の中でライバルができたらうれしいし、最終的に仲間になれたらもっとうれしいなと思っています。今回の作品では仲間として出来上がっている劇団に急にエリカが入ってきて役を争い合ったりすることで、麻依が「私にも貪欲な部分があったのかな」と考えさせられるのですが、私自身は他人にライバル意識を強く持つことはあまりありません。貪欲にぶつかるのはあくまで自分と台本に対してですね。

■芝居とは「他人の経験を自分の血肉にできるもの」

――「自分に対して貪欲になる」とは。

自分をコントロールできるのは自分だけ。相手からパワーをいただいてそれを返すというのがお芝居の楽しいところですが、そもそも自分がちゃんとしていないとそれもできないので、とにかく自分に厳しくなっていいものを作りたいと思っています。台本を通して他人の経験を自分の血肉にできるという、普通に生きているだけじゃできない貴重な体験ができるのがお芝居なので、役から得られるものは1つもとりこぼしたくないという気持ちで臨んでいます。

――ストイックですね。

なかなかできる経験ではないので楽しいですし、こんな環境にいられることがうれしいです。