トヨタ自動車が新型「クラウン」を発表した。ボディタイプはクロスオーバー、スポーツSUV、セダン、ワゴン系SUVの4種類。国内専用モデルとはせず、海外での販売にも挑戦する。トヨタの豊田章男社長は新型クラウンを「明治維新」と表現。その意味とは?

  • トヨタの新型「クラウン」

    新型「クラウン」、ついに登場!

初採用のハイブリッドシステムを搭載

新型クラウンのバリエーションは以下の通りだ。

クロスオーバー セダンとSUVを融合させたスタイル。目指したのは「セダンを超えるセダン」(トヨタ ミッドサイズビークルカンパニー プレジデントの中嶋裕樹さん)
スポーツ エモーショナルで俊敏なスポーツSUV
セダン 上質さと快適さを追求した正統派セダン。ショーファーニーズにも十分に対応可能とのこと
エステート ワゴンとSUVをクロスオーバーさせ、機能性を重視した1台。後席はフルフラットにできる

このうち、第1弾としてクロスオーバーを2022年秋ごろに発売する。

  • トヨタの新型「クラウン」
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  • 左が新型「クラウン」の「クロスオーバー」、右が「スポーツ」

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  • 左が「セダン」、右が「エステート」

クロスオーバーのグレードは大きく分けると「X」「G」「RS」の3種類。価格は435万円~640万円だ。パワートレインは「2.4L デュアルブーストハイブリッドシステム」と「2.5L シリーズパラレルハイブリッドシステム」の2種類で、駆動方式は4輪駆動となる。

デュアルブーストハイブリッドはトヨタ車で初採用となるシステム。直列4気筒ターボエンジンに最新の電動パワートレイン「eAxle」と新開発のバイポーラ型ニッケル水素電池を組み合わせる。同システムの最高出力は257kW(349PS)、最大トルクは460Nm。燃費はWLTCモードで15.7km/Lだ。シリーズパラレルハイブリッドシステムは172kW(234PS)、22.4km/L。

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  • 「クロスオーバー」のボディサイズは全長4,930mm、全幅1,840mm、全高1,540mm。シルエットはクーペ的で大径タイヤが目を引く。横幅が広がっているが、グローバルモデルと考えれば普通だ

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  • 内装は「全席特等席」を目指したとのこと。USBタイプCの差し込み口には少し驚いたが、これもグローバルスタンダードを意識してのことらしい。ちなみにセンターコンソールボックスを開ければタイプAの差し込み口もある

新型クラウンは1955年に誕生した初代から数えて通算16世代目。ワールドプレミアに登壇した豊田社長は15代将軍・慶喜の大政奉還で幕を閉じた徳川幕府を引き合いに出しつつ、クラウンの16代目突入を「明治維新」と表現。これがクラウンの「新しい幕開け」とした。新型は約40の国と地域で販売し、年間20万台規模の生産を目指すという。