夏のクルマ旅にオススメの「道の駅」は? キャンピングカーで車中泊をしながら、全国1,180カ所以上の道の駅を訪れた達人・浅井佑一さんにいくつかの候補地を挙げてもらいました。まずご紹介するのは、北海道の道の駅「オホーツク紋別」。真夏に厳冬のオホーツクを体験できるのは、最高の贅沢なのでは?
真夏に体験できる厳冬のオホーツク
流氷はオホーツク海北部沿岸でのみ見られる冬の風物詩。氷が海を漂い、北からの季節風によって北海道へ流れ着く。例年1月中旬から末頃に流氷が確認でき、3月上旬まで見ることができる。
紋別では流氷を見に行くツアーが行われていて、全国から多くの観光客が訪れる。海一面を真っ白に覆う流氷を見ることができるツアーもあり、流氷をかき分けながら海を進んでいく船「ガリンコ号」のクルーズが楽しめる。
紋別市にある道の駅「オホーツク紋別」には、世界でもここだけという流氷をテーマにした博物館「流氷科学センターGIZA」がある。ここでは、流氷に関する展示が行われている。
主な展示を紹介すると、まるで流氷の上を歩行しているように楽しめる「プレイランド」や、ヘリコプターの特殊撮影による流氷の迫力ある映像が見られる傾斜型全天周ドーム「ドームシアター」などがある。映像を見れば、冬に再び当地を訪れ、実際の流氷を見に行ってみたくなるはずだ。
今年は梅雨があっという間に明けて暑い日が続いているが、そんな酷暑にオススメなのが「厳冬体験室」だ。防寒着をきて-20度の世界を体験できる。トビラの中へ入ると吐く息が白くなるのはもちろんのこと、顔や手など、露出している部分の冷たさは想像以上だ。ちなみに、厳冬期の紋別市は-20度を下回ることもあるという。
冬の間に採取した流氷の展示もあり、実際に触れることができる。展示室内には氷漬けになった魚が並んだ一風変わった水族館もある。
「流氷の妖精」と呼ばれているクリオネが見られるのも、この施設ならではの特徴。円筒形の水槽「クリオネハウス」では、1,000匹ものクリオネが乱舞する様子を見ることができる。
道の駅の目の前にある海までちょっと足を伸ばすと、そこには巨大なカニの爪のオブジェが。高さ12m、幅6m、重量は7トンもあり、実物を目にするとあまりの大きさに驚く。以前は流氷の時期になると海に浮かべていたそうだが、いまは陸上で展示している。フォトスポットにもなっているこちらも必見だ。
■Information
「道の駅 オホーツク紋別」
【場所】北海道紋別市元紋別11-6 旭川紋別自動車道・遠軽ICより約49㎞
【営業時間】9:00~17:00(科学館展示室の最終入館は16:30)
【定休日】月曜(祝日の場合は翌日。1/4~3/31は無休)、12/29~1/3