まずは、こちらの写真をご覧ください。

爽やかな青空に映えるクリームソーダ。キラキラと輝いていて、とっても美味しそうですね。早くしないと溶けちゃうので、今すぐにでも、飲んでしまいたいところなのですが……

クリームソーダを拡大してみてください
(@okaphotoartより引用)

拡大!? どれどれ……ズン ズーン ズーーン!

ん⁉ これはもしや、洗濯バサミでは!

作者は、洗濯バサミの美しい写真をツイートされている、岡本なう/ 洗濯バサミフォトグラファーさん(@okaphotoart)です。

赤いサクランボも、真っ白なクリームも、ピンクのシュワシュワも、すべて洗濯バサミなんです。お見事!

この投稿に、「やーらーれーたー笑‼」「笑っちゃいました(笑)」「洗濯バサミやん‼」「ええええええーーっっ‼‼‼芸術的ッ」「拡大したら笑ってしまいましたw最高です」「やられた、中も洗濯バサミだった」「まんまと騙されました笑」「発想力 ステキです」「もう完全にクリームソーダ」と驚きと称賛の声が続々と。

中には、拡大してみたものの、それでも本物のクリームソーダと信じて疑わず、「拡大したのにリプ欄見るまで気づかなかった」という人もいました。

みなさんを見事に騙すことに成功した岡本なうさん。洗濯バサミアートを始められたきっかけについてなど、お話をうかがいました。

ツイ主さんに聞いてみた

―― 洗濯バサミを使った作品を撮ろうと思われたきっかけがあれば教えていただけますでしょうか。

洗濯バサミを撮るきっかけは、おばあちゃんでした。

ある日、洗濯物を取り込むと、庭の物干しにかけられた洗濯バサミハンガーに西日が差し、洗濯バサミが光り輝いていました。僕はそれに凄まじい衝撃を受けました。僕はおばあちゃんとおじいちゃんが大好きで、とても大切に育ててもらいました。2人とも物凄く物を大切にし、人を大切にする人でした。それは物のない時代に生まれたこと、また、物があっても買うことが出来なかった貧しさが身につけさせたものではないかと思っています。我が家の庭にある洗濯バサミも、だいぶ年季が入ったものでした。しかし、その光り輝く洗濯バサミは、新品の「きれい」とは異なる「美しい」を宿していました。僕はその姿に、洗濯物を取り込んでいた元気だった頃のおばあちゃんを重ねずにはいられませんでした。

―― おばあさまとの思い出が作品づくりにつながっているなんて素敵ですね。そこからどのように選択ばさみアートへつながっていったのでしょうか?

僕が洗濯バサミを撮る理由は、洗濯バサミが美しいと思っているからです!

人間が生きていくことは選択と洗濯の連続ですが、きっとおばあちゃんやおじいちゃんの過ごした人生は、そのいずれのセンタクも、現代よりもずっと大変だったのだと思います。それでも、僕はおばあちゃんやおじいちゃんと美しい時間を共にセンタクして過ごせたと思っています。一日を過ごすと服は汚れていきますが、汚れた服は洗濯をすることで、また、気持ちのいい服にもどり、新しい1日をスタートさせることができます。そこにはきっと新しい選択があると信じています。洗濯バサミは、センタクのある美しい人生を象徴していると思っております。

―― 洗濯ばさみアートの魅力はどんなところにありますか?

洗濯バサミという身近で、比較的リーズナブルで、手に入れることがさほど難しくないアイテムが、ちょっとしたアイデアや工夫でアートに変身するのが面白いと思います。

タネも仕掛けもある洗濯バサミアートですが、そのタネや仕掛けが、日常的に使っている洗濯バサミであるということで「ほっこり」した気持ちにもなれるのではないかと思っております。

―― 今回のツイートに多くの反響がありましたが、率直な感想を教えていただけますでしょうか。

率直に、生きていてよかったです!

これまで岡本なうとして、アート、ハンドメイド、音楽、(野鳥)写真、短歌など、様々な形で、自分の感性を信じて活動してきました。今年、2022年の10月で10周年を迎える中で自分の作品が多くの方に見てもらえるというのは、本当に非常に難しいことだと思っております。この10年、それを感じなかった日は1日もありません。

今回、このように多くの方に投稿が拡散したのは、日頃から洗濯バサミフォトを応援してくださるフォロワーの皆様、ご覧いただいた皆様のお力に他ならないと思っており、心から感謝を致しております。本当にご覧いただいた皆様のお気持ちのおかげ、それでしかないと思います!また、これからも皆様によろこんでいただける、楽しんでいただける、そんな作品を撮ることができたらと思っております!


「アイデアもすごいけど、写真の構図が素晴らしい」「色合いがとても素敵です」といった声も寄せられていました。

単に洗濯バサミアートを作るだけでなく、それを美しく撮影するところまでが一つのアート。そんな岡本さんの作品を見ていると、普段何気なく使っている洗濯バサミに「こんな表情があったのか」と驚くばかりです。みなさんも、ゆっくり覗いてみてくださいね。