50cの最新「カブシリーズ」が登場したばかりのホンダだが、この夏以降にも注目のニューモデルが控えている。「ダックス125」と「ホークイレブン」だ。すでに多くのライダーの話題を集めるホンダの新顔は、いったいどんなバイクなのだろうか。

  • ホンダの「ダックス125」

    「ダックス125」はダックスフンドを連想させる胴長スタイリングが特徴。販売価格は44万円だ(写真は東京モーターサイクルショー2022出展時に撮影)

2人乗りのしやすさにもこだわった「ダックス125」

最初の1台は、1969年発売の初代「ダックスホンダ」のリバイバルモデルとなる「ダックス125」だ。

コンセプトは「ファミリー&レジャースニーカー」。スニーカーのように気軽に、家族や子供を乗せて楽しい休日を過ごしてほしいという思いが込められているという。

スタイリングはスチール製のT字型バックボーンフレームとアップタイプのマフラーを採用。「ダックスホンダ」の面影を色濃く残す。

  • ホンダの「ダックス125」

    丸目ヘッドライトを受け継いだ顔つきもチャームポイント

エンジンは排気量が増加。空冷4ストロークOHC123cc単気筒エンジンにクラッチ操作を必要としない自動遠心クラッチと4速トランスミッションを組み合わせる。もちろん、最新の排ガス規制には対応済みだ。

排気量アップにともない、足回りはフロント120/70-12、リア130/70-12と大型化。加えて倒立式フロントフォークとツインリアショック、前後輪ディスクブレーキなどを採用し、安全面とともにさまざまなシーンで快適な走りが楽しめるバランスを追求した。

当初、7月21日の発売がアナウンスされていた「ダックス125」だが、6月17日に「海外における新型コロナウイルス感染症ならびにその対策に伴う部品の生産遅延や、世界的な海上輸送・港湾の混雑など、物流の混乱による部品の入荷遅延によってダックス125の生産に影響が生じている」ことから、当面の発売延期が発表された。延期期間については不明なため、続報を待ちたい。

ベテランライダー歓喜? 日本専用モデル「ホークイレブン」

続いては、9月29日(木)の発売を予定する「ホークイレブン」(HAWK 11)だ。カラーバリエーションは「グラファイトブラック」と「パールホークスアイブルー」の2色。販売価格はいずれも139.7万円となっている。

「楽しさは数字じゃない」をキーメッセージとする本モデル。最高速や最高出力といったスペックではなく、全てが手の内にあるバイクに乗り、日常を離れて自分だけの週末のひと時を楽しみたいという大人のライダー向けに開発された。

  • ホンダの「ホークイレブン」

    硬質感のあるブラックを基調にロケットカウルをシルバーに塗り分ける「グラファイトブラック」

  • ホンダの「ホークイレブン」

    陰影の深いブルーを基調にアクセントとしてロケットカウルを縁取るシルバーを施した「パールホークスアイブルー」

スタイリングの大きな特徴がFRP製のロケットカウル。滑らかな面構成を追求したこのロケットカウルは、走りの楽しみを忘れない大人のバイクであることを象徴しているという。

  • ホンダの「ホークイレブン」

    一体成型が可能なFRPを採用したロケットカウルには一切の継ぎ目がない

搭載するのは最高出力102ps/7,500rpm、最大トルク10.6kgm/6,250rpmを発揮する水冷4ストローク1,082cc並列2気筒エンジン。低速からトルクを発揮し、高回転までスムーズに回るエンジンに、スポーティーな走りに寄与する6速マニュアルトランスミッションを組み合わせている。

東京モーターサイクルショー2022でホンダモーターサイクルジャパンの室岡克博社長は、「パルス感のある排気音はゆっくり走れば心地良く、ひと度アクセルを開ければ、ドドドというトルク感とともに爽快にワインディングを駆け抜ける」とその走りを表現していた。