TAKEOは6月29日、トノサマバッタ粉末を原料に使用した「トノサマバッタせんべい」(390円)の試験販売を同社ネットショップにて数量限定で開始した。

  • 「トノサマバッタせんべい」(390円)

同社は2020年8月から、弘前大学とともにトノサマバッタの食料利用に関する研究に取り組んでいる。共同研究2年目となる今年は、トノサマバッタの養殖技術開発にも目途が立ち始め、飛躍を見据える段階となったことから、誰でも手に取りやすい商品形態として、粉末化したトノサマバッタを練りこんだせんべいを試験販売することとなった。

使用している原料は、小麦粉(青森県産の「ねばりごし」)と神奈川県の養殖場「むし畑」で育ったトノサマバッタの粉末、沖縄の海水塩のみ。青森県の大成堂せんべい店で商品化した。トノサマバッタの爽やかな牧草のような香りと、エビに似たうまみと香ばしさがほんのり香る味わいだという。

  • 神奈川県の養殖場「むし畑」で育ったトノサマバッタを使用(イメージ)

パッケージには、弘前市出身神奈川県育ちのお殿様という設定のオリジナルキャラクター「とのさまバッタ」を配した。背景には津軽こぎん刺しともゆかりのある紗綾形をあしらっている。

同社はトノサマバッタの魅力として、「草だけで養殖できる」「とてもおいしい」を挙げている。トノサマバッタは、エサにタンパク質が必要なコオロギなどの雑食性昆虫とは違い、草だけで育つことができる植食性昆虫だそう。エサの草は牧草と同じように栽培するほか、自然界に存在する雑草を活用することもできるという。

「何にも代えられない唯一無二のおいしさ」と同社。ローストするとお茶や海苔のような香ばしい風味が立つそうで、かき揚げにしてもおいしいという。今後もトノサマバッタを使用したさまざまな料理の開発を進めていくとのこと。