ハイブリッド歯磨きジェル「Rêve(レーヴ)」を販売するイーリスはこのほど、歯科医師を対象に「歯磨き粉の選び方」に関する調査を実施し、結果を公表した。

同調査は:2022年3月17日〜18日、歯科医師1,013名を対象にインターネット調査にて実施。アンケートモニター提供元は、ゼネラルリサーチだった。

  • 歯の専門である歯科医は、どんな歯磨き粉を使ってる?

「ご自身は歯磨き粉をどこで購入していますか?(複数回答可)」と質問したところ、「ドラックストアなどの市販」(57.3%)との回答が最多となった。次いで「自身の歯科医院」(35.0%)、「ネット通販」(34.7%)と続いた。歯に関する知識を豊富に持っている歯科医も、気軽に手に入る市販品の歯磨き粉を使用している人が多いことがわかる。

一方で、自身の歯科医やネット通販など、こだわりの製品を選んでいる人もいるようだ。では、どのような歯磨き粉を使用しているのだろうか?

そこで、「ご自身が今使っている歯磨き粉はどのようなものですか?(複数回答可)」と質問したところ、「歯周病予防」(54.9%)と回答した人が最も多く、次いで「虫歯予防」(52.3%)、「ホワイトニング」(40.4%)と続いた。半数以上の歯科医が、歯周病や虫歯の予防効果がある歯磨き粉を使用していることがわかった。

その理由についても聞いている。

<その歯磨き粉を使用している理由とは>
【虫歯予防と回答した人】
・「自分の口内環境に合っているため」(30代/男性/東京都)
・「フッ素の配合濃度が高いから」(40代/男性/東京都)

【歯周病予防と回答した人】
・「歯槽膿漏を予防し、歯数維持のため」(40代/男性/兵庫県)
・「歯周病は気付きにくく歯を失うリスクが一番高いので予防が大事だか」ら(40代/女性/東京都)

【ホワイトニングと回答した人】
・「フッ素、界面活性剤を使っていない」(30代/女性/神奈川県)
・「職業柄患者さんと向き合うため」(50代/男性/福岡県)

などの回答が得られた。成分や効果を重視している人が多く、自身の口内環境に合わせて歯磨き粉も変えている様子が窺える。

  • 間違った歯磨き粉選びをしている人が多いと思う歯科医は8割!

ここまでの調査で、半数以上の人が歯周病予防や虫歯予防効果が期待できる歯磨き粉を使用していることが明らかとなった。では、歯科医から見て、間違った歯磨き粉選びをしている人は多いと感じているのだろうか?

そこで、「間違った歯磨き粉選びをしている人が多いと思いますか?」と質問したところ、8割以上の人が「とてもそう思う」(33.0%)・「多少そう思う」(50.6%)と回答。多くの医師が、歯磨き粉の選び人を間違っている人が多いと感じているようだ。

では、間違った選び方で購入した歯磨き粉を使用することは、口内トラブルに繋がっているのだろうか?

「間違った選び方をした歯磨き粉を使っていると口内トラブルに繋がりますか?」と質問したところ、9割近い人が「繋がる」(38.8%)・「多少繋がる」(51.0%)と回答した。多くの歯科医が、正しい歯磨き粉選びの重要性を感じていることがわかる。

間違った選び人をした歯磨き粉を使用することで、具体的にどのようなトラブルが起こるのだろうか?

<間違った歯磨き粉を使うことで起こるトラブルとは>
・「バイ菌が繁殖してしまう」(30代/男性/東京都)
・「磨きすぎによる歯の磨耗や、舌や口内の炎症が考えられる」(40代/男性/兵庫県)
・「歯の表面が 必要 異常に 削られていくので 知覚過敏になりやすい」(40代/男性/茨城県)
・「歯茎を傷める」(50代/男性/愛知県)
・「歯周病などの菌に侵される」(50代/男性/神奈川県)

などの回答が得られた。歯磨きはさまざまな口内トラブルを予防する役割があるとされているが、間違った選び方をした歯磨き粉を使うことで、それらのトラブルが誘発される可能性があることがわかる。

また、口の中は粘膜吸収で、経皮吸収の約13倍の吸収率だと言われているが、どのような成分が入っている歯磨き粉が理想なのだろうか。

<どのような成分が入っている歯磨き粉が理想的?>
・「フッ素」(40代/男性/愛知県)
・「ハイドロキシアパタイト」(40代/女性/神奈川県)
・「トラブルの用途によって変わる」(40代/女性/東京都)
・「抗菌除菌効果があり研磨剤が入っていないもの」(50代/男性/大阪府)

などの回答が得られた。研磨剤やフッ素、ハイドロキシアパタイトなど市販の歯磨き粉にも入っている成分が理想的だと感じている人が多いことがわかる。また、自身の歯のトラブルに合わせて歯磨き粉を変えてみることも効果的だと言えそうだ。

  • フッ素が入っている歯磨き粉を使うべき!? その理由とは

9割近い人が、間違った選び方をした歯磨き粉を使っていると口内トラブルに繋がると考えていることが判明した。

歯磨き粉の成分として定番とも言えるフッ素だが、フッ素が入っている歯磨き粉と入っていない歯磨き粉のどちらを選ぶべきだと考えているのだろうか?

そこで、「フッ素が入っている歯磨き粉と、入っていない歯磨き粉のどちらを使うべきだと思いますか?」と質問したところ、8割の人が「フッ素が入っている歯磨き粉(80.0%)」と回答した。多くの医師がフッ素の働きにメリットを感じていることがわかる。

一人で、WHOでは6歳未満の子どもにフッ素の使用を禁止している。フッ素を使用するメリットとデメリットはいったい何なのだろうか?

「WHOでは6歳未満の子どもにフッ素の使用禁止としていますが、フッ素の働き(メリット・デメリット)とは何なのでしょうか?(複数回答可)」と質問したところ、「エナメル質結晶の安定化」(47.3%)と回答した人が最も多く、次いで「歯の再石灰化を促進」(38.9%)、「耐酸性の向上」(29.4%)、「細菌の活動を抑える」(21.5%)、「虫歯は減らない」(17.4%)、「エナメル質を変質させ、酸に強くするだけで再石灰化ではない」(13.6%)、「体内に残留してさまざまな病気の原因となる可能性がある」(11.4%)と続いた。

虫歯への抵抗力を高めるエナメル質結晶の安定化というメリットがある反面、「虫歯は減らない」「再石灰化ではない」といった意見も挙げられた。

使用目的に応じてフッ素が入っているもの入っていないものを使い分けてみてもいいかもしれない。

  • 歯磨き粉選びは大切だと思う歯科医は約9割!

では、歯科医はキレイな歯や健康な口内環境を保つ上で、歯磨き粉選びは大切だと考えているのだろうか?

「歯磨き粉選びは、キレイな歯や健康な口内環境を保つ上で大切だと思いますか?」と質問したところ、9割近くの人が「とてもそう思う」(42.2%)・「多少そう思う」(46.7%)と回答。正しい歯磨き粉を選ぶことは、健康的な歯の維持に繋がると考えている歯科医が多くいることがわかる。

キレイな口内環境を保つためには、最も身近な歯磨き粉選びから変えてみるのが良いかもしれない。

今回、歯科医に歯磨き粉の選び方について調査を行ってみると、間違った歯磨き粉選びをしている人が多いことが明らかとなった。

歯磨きは健康的な歯を守るために欠かせない行為だが、使用する歯磨き粉によって口内トラブルが引き起こされる可能性があると9割近い歯科医が感じている。そのためには、自分の口内環境に合った正しい歯磨き粉を選ぶ必要がある。

同社では、「フッ素入りの歯磨き粉でも虫歯は減らないといったデメリットが挙げられているため、自分に合った歯磨き粉を選び、健康的な口内環境作りに励んでいく必要がありそうです」とコメントしている。