住宅の購入を検討する時、「新築か中古か」と迷う人も多いのではないでしょうか。中古物件は、新築物件より安く住宅を購入できるのが魅力ですが、当たりはずれも多いというのもよく聞く話。購入後に「こんなはずじゃなかった!」と後悔するのは、できれば避けたいものですよね。

そこで今回は、住宅を購入した経験があるマイナビニュース会員504人を対象に、「中古住宅購入で後悔したポイント」についてアンケートを実施しました。実際に中古住宅を購入した人から聞いた「後悔したポイント」を中心にご紹介します。

  • 中古住宅購入で後悔したポイントは?

Q.現在の持ち家は新築で購入しましたか?中古で購入しましたか?

新築……57.5%
中古……25.0%
わからない……17.3%

現在の持ち家は「新築で購入」が57.5%で、半数以上を占めています。新築物件を購入した人の方が、中古物件を購入した人よりも、倍以上多いことがわかりました。

Q.中古住宅購入後、「こうしておけばよかった」と後悔したポイントはありますか?

はい……53.5%
いいえ……45.7%

中古物件は、同じ築年数でも、以前その住居に住んでいた人のメンテナンス状況や使い方などによって差があり、住み心地も変わってきます。そこで中古物件を購入した人に、「こうしておけばよかった」と後悔したことがあるか尋ねたところ、53.5%と半数が「ある」と答えました。どのような点を後悔したのでしょうか。次は具体的な後悔ポイントについて聞いてみましょう。

Q.後悔したポイントについて具体的に教えてください

■周辺環境をもっと知っておけばよかった

  • 「周囲の状況を事前に確かめておくべきだった」(女性/47歳/IT関連技術職/会社員・公務員・団体職員)

  • 「中古住宅に限ったことではないが、近隣の環境や近所の人の人柄」(男性/43歳/メカトロ関連技術職/会社員・公務員・団体職員)

  • 「周りの住宅価値を知ってから購入しておけば、値崩れが防げたかもしれないと思った」(男性/34歳/専門職関連/会社員・公務員・団体職員)

どんなに住まいが満足できるものであったとしても、近隣や周辺の環境や人間関係などが悪かったら、毎日胃が痛くなる思いで過ごすことになるかもしれません。実際に住み始めて、こうした近隣トラブルや予想しなかった住み心地の悪さを実感した人も多くいました。中古住宅は新築物件とは違い、隣にどんな人が住んでいるのか事前に確認できるため、何度か足を運んでチェックした方がよさそうですね。

■リフォームをもっとしておけばよかった

  • 「フルリフォームが必要な物件だった」(女性/42歳/その他・専業主婦等/フリーター)

  • 「建物のエクステリア外構工事で除草防止機能を高める処置を、入居前に業者依頼しておけばよかった。広めの庭があだになった」(男性/59歳/技能工・運輸・設備関連/会社員・公務員・団体職員)

  • 「リフォームに関しては入居する前に徹底的にやるべきだった」(男性/45歳/その他・専業主婦等/求職中・無職)

とてもきれいに使われていた中古住宅でも、築年数がそれなりにたっている物件は、あちこちガタがきていても不思議ではありません。特に使用頻度が高いキッチンや浴室、トイレなどは、住み始めてからトラブルが多発することも少なくないようです。

■設備の耐用年数や修理箇所、改修時期などを確認しておけばよかった

  • 「住んでしばらくたってからではあるが、台風などが発生した時などに被害に遭う事が多くあって、瓦が飛んで雨漏りは頻繁にあったり、ひどいときは壁が剥がれたりなどおきて修理費用が発生した時です」(男性/52歳/その他・専業主婦等/求職中・無職)

  • 「水道タンクやガス管など共有部のトラブルから断水やガス停止が相次いで不自由した上に、修繕積立金が予想外に値上がりしたので直近の大規模改修がいつ実施されたのか確認しておくべきだったと後悔しました」(男性/58歳/専門サービス関連/会社員・公務員・団体職員)

  • 「あらかじめ設備の対応年数を、箇所ごとにしっかりと確認しておくべきだと感じてます」(男性/54歳/その他・専業主婦等/求職中・無職)

屋根の瓦やガス管などのトラブルに見舞われたという声もありました。水道管やガス管はなかなか表からは確認しづらく、瓦も屋根の上に登って確認しなければならないので、チェックしないまま契約した人がほとんどではないでしょうか。耐用年数はそれぞれ異なるため、事前にしっかりチェックしておけばよかったと後悔する人も多くなっています。

■リフォームのお金を考えておけばよかった

  • 「リフォームについて予想外の出費があった」(男性/57歳/IT関連技術職/会社員・公務員・団体職員)

  • 「修繕費が高くついた」(男性/27歳/その他・専業主婦等/フリーター)

  • 「リフォームの他にインテリア費用も見積もるべきだった」(女性/42歳/建築・土木関連技術職/会社員・公務員・団体職員)

  • 「古い給湯器の取り換えとか、照明の交換とか、ふすまの張替えとか、何だかんだ出費が増える」(男性/40歳/その他・専業主婦等/フリーター)

物件の購入費用と引っ越し代金だけ考えていたら、予想以上にリフォームや修繕費用がかかって戸惑ったという声も多く挙がっています。取り替えるにしろ、物によっては、すでに生産終了していて、部品の取り寄せだけで数千円かかるということも珍しくありません。全部屋の照明器具やふすま、床の張替えなどは、規模が大きいだけにそれなりに金額も必要ですよね。

■間取りや駐車場スペースなどをもう少し考えておけばよかった

  • 「子供のための間取りが不十分だったから」(男性/41歳/技能工・運輸・設備関連/フリーター)

  • 「追加駐車スペース増築できるくらいの使える土地考慮しておけばよかった」(男性/48歳/メカトロ関連技術職/会社員・公務員・団体職員)

  • 「もう少し庭が広い方がよかった」(男性/45歳/IT関連技術職/個人事業主・会社役員)

  • 「日当たりが悪かった」(男性/53歳/その他技術職/会社員・公務員・団体職員)

中古住宅に限らず、新築の物件でも言えることですが、実際に住んでみないとわからないことも多くありますね。間取りや駐車スペース、庭の大きさなどをもう少し考えておけばよかったという声も聞かれました。

まとめ

今回のアンケートでは、中古物件を購入した人の半数が「こうすればよかった」と後悔した経験があることがわかりました。

後悔したポイントで特に多かったのは、住宅のリフォームや修理に関すること。内覧時の限られた時間で、物件の設備や内装を隅々までチェックするのはなかなか難しいもの。購入後に実際に住んでみて、経年劣化による設備の使い心地の悪さや見た目の悪さなどを感じるようです。

また、リフォームで大きな問題となるのが費用のこと。住宅購入後は、引越しに家具の買い替えなど何かと物入りです。それに予想もしなかったリフォーム費用が加わったら、返済計画にも大きな影響が出る可能性も。「築年数は浅いので大丈夫だろう」と思っても、リフォームや修繕のことは、頭に入れておいた方が安心して住むことができそうです。

そのほか、周辺環境や近隣住民などについても、事前に確認しておけばよかったという声も目立ちました。子どもがいる家庭ならば、近隣に同世代の子どもがいるのか、通学路の交通量はどのくらいかも気になるところ。時間帯によって街の表情も変わるので、時間を変えて現地を訪れてみてもいいかもしれませんね。中古での住宅購入を検討している人は、物件選びの際には、マイナビニュース会員の声を参考にしてみてはいかがでしょうか。

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調査時期: 2022年4月10日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 504人
調査方法: インターネットログイン式アンケート
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