戦火の混乱の中、幼い子ども2人を連れて、はるばる日本までやってきたマーヤさんの“強さ”も感じた。
「基本的にはウクライナに帰りたいという思いが今もある方なのですが、日本語を覚えようと努力されているんです。驚いたのは、来日して2週間ほど経ったときに、自宅から区がやってる無料の日本語教室に1人で行くとおっしゃって。和真さんは仕事があるし、アナスタシアさんも勉強やバイトがあるので、1人で恐れることなく迷わず通っていて、なんてたくましいんだと思いました」
番組では、『めざましテレビ』で通訳やリサーチの仕事をしているウクライナ人のカテリーナさんも登場。彼女の母親は脚が悪く、キーウに留まっていた。
そんな状況のカテリーナさんを周りのスタッフが心配すると、「何もしていないと不安で不安で仕方ないから、とにかく仕事を詰め込んで余計なことを考えないようにしたい」と言う。だが、その気持ちを紛らわせるための仕事も、ウクライナの惨状を伝えるもの。彼女にも、“強さ”を感じさせられる。
■子どもたちの父親代わりになる和真さん
和真さんは、アナスタシアさんの家族に結婚報告で一度会ったきり。空港に迎えに行く際、子どもたちが覚えてくれているのか不安を抱えていたそうだが、対面すると「カズマ~!」と寄ってきてくれたため、とても喜んでいたそうだ。
そこから、共同生活を送るなかで距離感を縮めていく。
「文化の違いがあるのは分かった上で、日本で暮らす上で守らなければいけないことを、和真さんはマーヤさんにも子どもたちにもちゃんと伝えているんです。子どもたちが甘いものを食べようとすると、『歯を磨かないと絶対ダメ!』と言ったり、義理の妹・弟にも臆せずはっきりしつけるような感じですね」
厳しい面もありながら、レギナちゃんは肩車してもらうのが大好きで、出かけるときはいつも乗せてあげているのだそう。実は、子どもたちの実の父はすでにこの世を去っており、和真さんは父親代わりのような役目も担っている。