4月10日より放送がスタートしたTBS系日曜劇場『マイファミリー』(毎週日曜21:00~)。本作で、二宮和也演じるゲーム会社CEO・鳴沢温人と、多部未華子扮するその妻・未知留の大学時代の親友であり弁護士の三輪碧を演じているのが、3年連続日曜劇場出演となる俳優の賀来賢人だ。俳優デビューから15年、映画、ドラマ、舞台へと精力的に活躍する賀来にとって、日曜劇場はどんな現場なのだろうか。
■二宮和也は「いいお兄ちゃん」 『マイファミリー』で同級生役
賀来が演じる三輪は、大学時代、温人や未知留と同じアパートに住み苦楽を共にした親友。大手法律事務所に就職し、スーツをスタイリッシュに着こなす、いわゆる“できる男”という印象が強い。第1話では、娘を誘拐された未知留が、理由を言わずに助けを求めた際、濱田岳演じる元刑事の警備会社社員・東堂樹生と共に、未知留の元に駆けつけた。
三輪について賀来は「調子良くて見栄っ張り。一見軽く見えるんだけれど、実は優しくて仲間思いの一面があるキャラクターです」と外郭を説明すると「弁護士という設定ですが、そこまで職業について意識しているわけではなく、一番大切にしているのは、大学時代の同級生という関係性です。昔からの仲間ということが、画面を通して出るようにというのは、しっかり表現したいと思っています」と役作りの核となる部分に触れる。
その意味で、二宮、多部、濱田との芝居は重要になってくる。賀来は「すごく馴染んできました」と撮影が進むにつれ、関係性が深まってきたことを明かすと「みなさん本当に同級生みたいに接してくれるので、とても助かっています。特に二宮さんは、僕からしたらスーパースターなので、最初は緊張していたのですが、初日でそんな気持ちもどこかにいってしまうほど、フラットに関係性を築いてくださいました。僕も結構ズカズカといろいろなことを聞くのですが、なんでも答えてくれる。いいお兄ちゃんという感じです」とこれまでの撮影を振り返った。
■日曜劇場は「勝手に芝居が合わさっていく感覚が面白い」
2020年の『半沢直樹』、2021年の『TOKYO MER~走る緊急救命室~』、そして『マイファミリー』と、3年連続で日曜劇場に出演している賀来。日曜劇場と言えば、視聴者をグッと引き込む熱い物語が非常に多いが、賀来自身も「毎回大変です」と率直な胸の内を明かす。
続けて賀来は「現場の熱量もすごいのですが、やることもとても多い」と語ると「1年に1回、大変なことが起きるという感覚でこの3年間は過ごしてきました。逆に言うなら、日曜劇場をやっていないとダメな体になってしまっているかもしれません」と笑う。
厳しい現場だからこそ、得るものも多いのだろうか――。「日曜劇場だからということはないのですが、年を重ねて、いろいろな現場を経験していくにつれて、だんだんと『こうしたい』という欲がなくなってきました。特に偉大な先輩たちとご一緒させていただくと、よりシンプルであるべきなんだなと思うようになってきたんです」。
作品を重ねるごとに課題と発見の日々だという。だからこそ「経験することが大切であり、そこが芝居の面白さだと感じています」と語る。
その意味で、手練れぞろいの日曜劇場は、強い好奇心が掻き立てられる。「なにも言わずに、勝手に芝居が合わさっていく感覚がとても面白い。本番でヨーイドンみたいな感じで出てくるものに、反応していくのがとても楽しいんです」。
まだまだ撮影は続くが、賀来は「素敵な役者さんばかりなので、いろいろな刺激を受けそうだなと思います」と期待を述べると「たくさんのことが学べると思います」と思いを馳せていた。
1989年7月3日生まれ、東京都出身。近年の出演作は、ドラマ『半沢直樹』(TBS/2020)、『TOKYO MER~走る緊急救命室~』(TBS/2021)、映画『今日から俺は!!劇場版』(2020)、映画『新解釈・三國志』(2020)、『きかんしゃトーマス おいでよ!未来の発明ショー!』(2021)、舞台『モンティ・パイソンのSPAMALOT』(2021)など。2021年には、第45回エランドール賞新人賞、第29回橋田賞新人賞を受賞。