トヨタ自動車の文化施設である「トヨタ博物館」(愛知県長久手市)は4月29日~7月18日、企画展「Here’s a Small World! 小さなクルマの、大きな言い分」を開催する。

  • 企画展「Here’s a Small World! 小さなクルマの、大きな言い分」

日本の自動車メーカーは、戦前から日本の資源や道路事情に見合ったクルマを開発し、後にその技術が世界進出への足がかりとなり、現在の自動車大国の礎となっている。

日本独自の軽自動車規格が制定されたのは1949年のこと。1955年に通商産業省(当時)が発令した「国民車育成要綱案」でも、排気量は350~500ccの車両を想定していた。小さな車体に工夫を盛り込むことは、安価な大衆車の量産を促し、高度経済成長期の1960年代後半には日本にマイカーブームが訪れる。

1980年代に入ると国産車・輸入車ともに高級化が進む。それとともに日本ではユニークなデザインや、車を運転する楽しさを伝えるコンパクトカーを次々と発表され、根強いファンを獲得した。

同展では、国産車を中心に1950年代から現代までの個性豊かな小型車15台と約60台のミニチュアカー(1/43スケール)を展示。こうした歴史をふまえ、小型車がモビリティの発展に果たしてきた大きな意義と魅力を訴求していく。

  • マツダ R360クーペ KRBB型(1961)

展示車両は、オースチン ヒーレー スプライト(1958)、マツダ R360クーペ KRBB型(1961)、ダイハツ ミゼット MP5型(1963)、フィアット 500D(1963)、スズキ スズライト キャリイ バン FBD型(1964)、スバル 360 K111型(1965)、ホンダ T360H AK250型(1965)、バモス ホンダ TN360型(1973)、スズキ アルト 3ドアバン SS30V型(1979)、ニッサン Be-1 BK10型(1987)、トヨタ RAV-FOUR(1989)、ホンダ ビート PP1型(1991)、スズキ カプチーノ EA11R型(1995)、トヨタ WiLL Vi NCP19型(2000)、トヨタ C+pod(2021)。

  • ホンダ ビート PP1型(1991)

休館日は月曜日(祝日の場合は翌。ゴールデンウイーク(4月29日~5月8日)は毎日開館。入場料は大人1,200円、シルバー(65歳以上)700円、中高生600円、小学生400円。