嵐の二宮和也と女優の多部未華子が15年ぶりに共演するTBS系日曜劇場『マイファミリー』(毎週日曜21:00~)の放送が明日に迫った。一人娘の誘拐によって、さまざまな家族の問題が浮かび上がってくる本作。ストーリーやメインビジュアルを見ていると、サスペンスやミステリー的な要素が感じられるが、飯田和孝プロデューサーは「謎解きや犯人探しが主眼ではなく、家族や友情の物語です」と説明する――。
二宮が演じるのは、時代の寵児と持て囃されているゲーム会社の社長・鳴沢温人(なるさわ・はると)。そして多部が扮するのが、温人の妻・美知留(みちる)。物語は、湘南・鎌倉の鳴沢家に、娘の友果を誘拐したという一本の電話が掛かってきたところから始まる。犯人からの要求は身代金5億円。温人は警察に通報し、誘拐事件の捜査本部が設置されるが、結局は夫婦二人だけで難局を乗り切ろうと決断することになる――。
飯田プロデューサーは「誘拐事件というフックがあるので、ミステリーやサスペンス的な作風に感じられるかもしれませんが、描いているのは犯人が誰かということではなく“家族の絆”なんです」と趣旨を説明すると「だからと言って、なにか偉そうなメッセージを届けようということでなく、一番は楽しんでいただきたいという思いです」とエンターテインメント作品であることを強調する。
夫婦を演じる二宮と多部は、2007年に放送された『山田太郎ものがたり』(TBS)で学園ドラマの主人公とヒロインという間柄で共演しているが、本作の温人と美知留も大学時代に出会って結婚しているという設定だ。飯田プロデューサーは「『山田太郎ものがたり』をやってから15年というところで言えば、そこから2人が成長した時間というのが、ちょうど温人と美知留にリンクするところがあるのかなと思います」と語ると、「それ以来の共演ですけれど、その時間を経た2人の呼吸の合わせ方や、それぞれの人生や仕事の経験がうまく化学反応してくれるのではないかなと思っています」と期待を寄せていた。
「2人の呼吸」という部分では、1話目で見せる夫婦の関係性は、話数が進むにつれてより変化していくという。飯田プロデューサーは「誘拐事件を通して、温人と美知留の間に流れる心の距離というものが、より複雑で難しい関係になっていきます。でも1話目でも、台本で読み取れる以上のものをお二人の空気感で出していただいたので、その演技力には大いに期待しています」と語った。