また、今回の朝ドラでは、ヒロインを務めた川栄の姿勢に感銘を受けたと言う。「川栄さんは年下ですが、台詞をしゃべっている時も、しゃべってないモノローグのシーンでも、表情の一つ一つがすごく丁寧なんです。そのお芝居を見ると、こちらも感情移入して泣いてしまいます。本当にすごく素敵で魅力的な女優さんだなと思いながら、現場で勉強させていただきました」

さまざまな作品を経験してきた中で、女優業への向き合い方については「大きくくくったスタンスとしては、そんなに変わってないと思います」と述懐。「昔から、できることをとにかくやるというスタンスですから。でも、28歳になり、現場で年下の方が増えてきて、若い方といろんなお話をさせていただくなかで学べることも多いので、そういう点では変わってきたかなと思います」

演じる役柄も年相応に変化し、そこも楽しんでいるという。「役柄が高校生、大学生、会社員の役をいただくようになったり、『カムカムエヴリバディ』の小夜子役では子供を産んだりもして、自分もそういう年になってきたんだなと。そういう意味では、自分とは違う同世代の人の人生を歩めるので、女優という仕事は面白いなと感じています」

今後挑戦してみたいことや、女優としての将来像について聞くと「お仕事ではあまり目標やいわゆる野望とかは持ってないです。若い頃はそういうものを持っていたことで妙に力んでしまい、自分がダメになっちゃったり、その理想像に追いつけないことに悲しくなったりしたので。だから今は、お声をかけていただいたり、ご縁でお仕事をさせていただく方々の思いに応えたりできるように、自分でできることはすべてやろうという感じです」と清々しい表情でインタビューを締めくくった。

■新川優愛(しんかわ・ゆあ)
1993年12月28日生まれ、埼玉県出身。2010年、「ミスマガジン2010」でグランプリを受賞。2011年、「ミスセブンティーン2011」に選ばれ、『Seventeen』専属モデルに。2015年に同誌を卒業し、『non-no』の専属モデルとなり、2021年6月号で卒業した。現在は『MORE』『BAILA』のモデルを務めている。ドラマの近作は『華麗なる一族』(21)、『愛しい嘘~優しい闇~』(22)、連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』(21~22)などで、『カナカナ』が2022年5月より放送開始予定。映画の近作は『老後の資金がありません!』(21)などで、『極主夫道 ザ・シネマ』が2022年6月公開予定。