香港の人気スープヌードルチェーン「譚仔三哥米線(タムジャイ サムゴー ミーシェン)」がこのほど日本初上陸した。香港迷(香港ファン)の間でも大きな話題になっており、3月31日にオープンした東京・新宿中央通り店には長蛇の列が。メディア向け試食会で"まだ日本語に訳せないウマさ"を体験してきた。

  • 「譚仔三哥米線(タムジャイ サムゴー ミーシェン)」新宿中央通り店。香港の旗艦店のデザインを踏襲している

日本では、「丸亀製麺」でおなじみのトリドールホールディングスが傘下グループ企業の「Tam Jai International Co. Limited」を通じて出店。1号店の新宿中央通り店を皮切りに、4月14日に2号店を吉祥寺に、4月21日に3号店を恵比寿店にオープンする。

「譚仔三哥(タムジャイサムゴー)」とは?

譚仔三哥(タムジャイ サムゴー)は、広東語で"タム家の3番目の兄弟"という意味。1996年にタム家の兄弟たちで「譚仔雲南米線(タムジャイ ウンナン ミーシェン)」を立ち上げ、香港にブームを巻き起こした。

  • 人気の秘密はさまざまなスパイスが調合されたオリジナルのスープ

2008年に創業メンバーの一員であるタム兄弟の三男と六男が独立、香港で「譚仔三哥米線」をオープンした。現在では香港・シンガポールで85店舗を展開、ミシュランガイド「ビブグルマン」に3年連続で掲載されている。

  • 「譚仔三哥米線」

「米線(ミーシェン)」とは?

米線(ミーシェン)は、お米と水だけで作られた麺のこと。中国の民族の一つ「客家(ハッカ)族」発祥でその移住先に広まり、特に雲南省で人気が高いという。グルテンフリーで製造過程で発酵させており、パスタでいうアルデンテに仕上げられている。もちもちでぷりっと歯切れがよく新感覚の味わいだ。

  • もちもちでぷりっとした新感覚の麺「米線(ミーシェン)」

ちなみに米線は広東語で読むなら「マイシン/マイセン」だが、日本で新たに展開していくにあたって、読みやすくおぼえやすい、語感がかわいいなどの理由から北京語読みの「ミーシェン」が採用されたそう。

初めて訪れたら必食の三大人気メニュー

初心者にもおすすめの"三大人気メニュー"を紹介しよう。

(1)一番人気の米線は「麻辣(マーラー)」

メインは、一番人気の米線「麻辣(マーラー)」(610円)を。花椒(ホアジャオ)オイルとチリパウダーによる辛さと痺れにコクと旨味が合わさった、鮮やかで複雑な麻辣スープ。

  • 「麻辣(マーラー)」(トッピング: 牛赤身肉、パクチー)

(2)スパイス香るチキン

サイドメニューのおすすめは、独自配合のスパイスで味付けした手羽中「トーフェイ・チキン」(3個380円、5個550円)。トーフェイ料理(湖南料理の一種)をイメージしたもので、香港で人気すぎて他店の模倣が続出、商標登録をしているそう。

  • 「トーフェイ・チキン」(3個380円、5個550円)

  • "私たちが元祖"というメッセージを込めたロゴが店内サインにも

(3)香港スタイルのレモンティー

ドリンクは、「香港レモンティー」(280円)で。すでに甘味が入っておりレモン4枚をスプーンでつぶして好みの酸味を加えながら飲むのが香港スタイルなのだとか。あつあつでスパイシーな米線のスープにもよく合う。

  • 「香港レモンティー」(280円)

選んで楽しい米線カスタマイズ

米線は、スープ6種・辛さ10段階・トッピング25種からカスタマイズできる。

こだわりのスープ6種

店の最大のこだわりは、さまざまなスパイスが調合されたオリジナルのスープ。先に紹介した「麻辣(マーラー)」をはじめ、「清湯(クリアスープ)」(550円)、「番茄湯(トマト)」(670円)、「酸辣(サンラー)」(610円)、「煳辣(ウーラー)」(610円)、「三哥酸辣(サムゴーサンラー)」(670円)の全6種。

●「清湯(クリアスープ)」

なめらかで口当たりがよく、濃密な舌触りと香りのスープ。すべてのスープのベース。

  • 「清湯(クリアスープ)」(トッピング: 鶏むね肉、まいたけ)

●「番茄湯(トマト)」

トマトのフレッシュな甘さと酸味にスパイスが豊かに香るスープ。女性に人気。

  • 「番茄湯(トマト)」(トッピング: ベビーホタテ、牛赤身肉)

●「酸辣(サンラー)」

辛さと酸味の絶妙バランス。

  • 「酸辣(サンラー)」(トッピング: ベビーイカ、しいたけ)

●「煳辣(ウーラー)」

軽く焦がしたスパイスが香る、中毒性のある味わい。

  • 「煳辣(ウーラー)」(トッピング: うずらの玉子、油あげ)

●「三哥酸辣(サムゴーサンラー)」

中国の酢からくる酸味とスパイスの辛味に、コクと旨味も。

  • 「三哥酸辣(サムゴーサンラー)」(トッピング: 豚バラチャーシュー、チンゲン菜)

辛さは初心者向けから激辛まで10段階

辛さは10通りから選べる。初心者におすすめは最も辛さを抑えた「10小辣」。香港人の多くは意外と(?)激辛好きというわけではなく、「10小辣」と「5小辣」が人気だそう。激辛好きには麻辣スープの「小辣」、辛さが苦手な人には「清湯(クリアスープ)」「番茄湯(トマト)」がおすすめ。全く辛くない「不辣」も選べる。

トッピングは香港直送具材など25種

トッピングは、肉、野菜、きのこ、魚介系のボール系など25種類(各90円〜190円)。香港では「鶏むね肉」「豚バラチャーシュー」「豚ひき肉炒め」が人気で、シグネチャートッピングとなっている「いかボール」や「フィッシュボール」「三角揚げ」は香港から輸入しているそう(輸入状況により提供が4月以降となる可能性あり)。

  • トッピングは25種類

具材15種の大満足盛りも

「過橋米線(クロスブリッジミーシェン)」は、肉5種、香港直送の海鮮2種、野菜5種、その他3種の15種類の具材を載せた1杯。選ぶスープによって価格は1,100円〜1,220円。

  • 「過橋米線(クロスブリッジミーシェン)」(1,100円〜1,220円)

サイドメニューも充実

サイドメニューはお酒にもよく合う17種を用意。「丸ごとトマトの黒酢ソース」(350円)と「ほうれん草のマスタードソース」(300円)は日本限定メニュー。「生ビール」(530円)や「香港レモンティーサワー」「香港ミルクティーサワー」(各420円)などアルコールメニューもあるのでそちらも楽しみたい。

  • サイドメニューも豊富

  • 日本限定「丸ごとトマトの黒酢ソース」(350円)

スパイス香るスープと新感覚の麺は、どちらも日常にない味わいで旅行気分に。香港気分を味わいに訪れてみてはいかがだろうか。

  • メニューでぜひ予習を!

  • 香港っぽい雰囲気が味わえる店内のサイン

  • 「香麻辛辣」は香=香り立つ複雑なスパイス、麻=鮮やかにしびれる感じ、辛=舌も心も熱くなる刺激、辣=ビリッと魅惑の辛さを表しているそう