TwitterやInstagramなどを見ていると表示されるSNS広告は、中小企業も利用するほどメジャーな存在になってきました。従来のマス広告にはない、さまざまなメリットがあるのも特徴です。

今回はSNS広告の概要、利用するメリット、四大SNSの特徴などについて解説します。上手にSNS広告を活用して、ファンや顧客を増やしていきましょう。

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SNS広告とは

Facebook、Twitter、Instagram、LINEなど、SNSの画面に表示される広告のことです。SNS広告を出稿する目的はさまざまですが、自社の商品・サービスを幅広い人に知ってもらい、認知度を高めるために利用するケースが多く見られます。

SNS利用は一般化し、企業がSNSを通じて消費者とコミュニケーションを取る重要性が増しています。大企業も公式アカウントを運用し、SNS限定のキャンペーンも頻繁に開催しています。

自社のファン・顧客を増やすため、SNSは欠かせない存在になっているということです。

SNS広告の出稿手順

SNS広告を出稿する主な手順は以下のとおりです。

STEP1.広告の目的を設定する
STEP2.ターゲット(オーディエンス)の設定
STEP3.予算の設定
STEP4.広告フォーマットの選択

広告の目的は、動画の再生数増加、ウェブサイトのクリック数の増加などから選びます。SNS広告では、広告を届けるターゲットのことをオーディエンスと呼んでいます。どのようなオーディエンスに広告を配信するのか、年代や性別などで設定します。

SNS広告では出稿する方が予算を設定できます。1日の予算、配信期間における通算予算などの設定が可能です。

最後に広告のフォーマットとして、画像や動画、スライドショーなどから選択します。Instagramならストーリーズを選ぶことも可能です。

SNS広告を利用するメリット

SNS広告を出稿することには、下記のようなメリットがあります。

精度の高いターゲティングができる

SNSは年齢や性別といったユーザーのデータを収集しています。広告を配信する際に、これらの情報を使った、精度の高いターゲティングができます。

たとえば20代・女性・東京在住といった条件を設定して広告を届けることが可能です。またユーザーの行動もデータとして収集しているため、趣味や興味関心でターゲッティングをすることもできます。

若年層へのアプローチに適している

Z世代に代表される現在の若年層はスマホを使い、SNSを中心に情報を収集しています。テレビ・ラジオ・新聞などをまったく使わない若者も珍しくありません。

10代~30代はSNS利用率が高く、若年層に情報を届けるのに向いています。

潜在顧客へもアプローチができる

潜在顧客とは自社商品やサービスのことは知らないけれど、将来顧客になる可能性のある層のことです。SNS広告を配信することで、潜在顧客にも簡単にアプローチすることができます。

少額の費用で配信できる

SNS広告はコストを抑えることができるのもメリット。数十円・数百円といった費用から広告を出稿することが可能です。

テレビCMや雑誌といったマス広告では数十万円・数百万円からとなるケースが多いのに比べると、SNS広告のほうがハードルは低いと言えます。広告に多くの費用をかけられないベンチャーやスタートアップ企業も利用しやすいでしょう。

SNS広告についての注意点

SNS広告を制作・配信する際には、以下の点に十分注意してください。

炎上リスクに注意

SNSでは企業に関する良い評判も悪い評判も瞬時に拡散します。その拡散性の高さから、批判的な投稿もあっという間に集まってしまうのです。炎上してしまうとユーザーへの訴求どころではなく、その後の企業活動に悪影響を及ぼすリスクもあります。

とある化粧品会社のネット広告における表現に関して、女性に対して価値観・行動を強要するものだとする批判の声が集まって炎上したという事例があります。企業側は広告の削除と謝罪に追い込まれました。

Z世代は多様性を尊重する傾向が強いため、ジェンダーや年代等に関する決めつけやネガティブ表現などは、とくに反感を買いやすい傾向があります。幅広い立場の方が、広告内容を事前にチェックすることが望ましいです。

広告表示・表現に関する法律を遵守する

近年、ネット広告の表現が問題視される傾向が強まっています。 ネット広告は従来「審査が緩い」と言われることもありましたが、規制は今後いっそう厳しくなると予測されますので、広告表示・表現に関する法律は遵守しましょう。

さまざまな法律がありますが、代表的なのは景品表示法 です。優良誤認、表示誤認などに抵触しないように注意してください。

代表的なSNS広告の特徴

4つの代表的なSNS広告の特徴について見ていきましょう。

Facebook広告

Facebookは実名での登録となっているため、性別・年齢・地域・趣味関心などでセグメントでき、登録されている情報の確度の高さがメリット。 SNS広告におけるターゲティングがより正確になります。

Facebook広告は配信先が豊富なのも特徴です。FacebookだけでなくInstagram、Messengerなど複数のメディアをまたいで掲載することができます。

広告費用については少額予算にも対応しており、1週間あたり5ドル程度の規模で行うこともできます。

Twitter広告

Twitterは短文でのチャット・会話が活発に交わされているのが特徴です。Twitter広告は細かいターゲティングができるのが特徴で、地域・言語・端末・年齢・性別を絞って配信することができます。

またユーザーの興味関心でターゲティングができる機能もあり、25カテゴリー・350種類以上の項目に興味関心を示したユーザーにリーチできます。 会話ではなく情報収集を目的に利用しているユーザーもいるため、興味のひかれるような広告をうまく配信すれば、多くの反応を得られるでしょう。

Twitterは拡散されやすいメディアでもあり、うまくバズれば、かけた広告費用を大きく超える効果を出せるかもしれません。

Instagram広告

Instagramは写真・動画の投稿が多く、ビジュアルや映像を楽しむ層が多く集まっています。言語の障壁もやや低く、ある投稿が世界中でバズることもあります。

Instagramのユーザーは写真映えするカテゴリーへの反応が強い傾向です。また男性に比べて女性がやや多いSNSでもあります。よって広告でリーチする商材としては、食品や飲食店、ファッション、コスメ、観光などが適していると言えます

InstagramはFacebookと同じく、米国メタ社の管轄にあるため、広告フォーマットも Facebookとある程度共通化されています。FacebookとInstagramの両方に出稿することも可能です。連携してショップ機能を活用し、認知から購買までをシームレスに提供できます。

LINE広告

LINEは日本で最大級のユーザー数を有するSNSで、月間9,000万人が利用している と発表されています。老若男女、さまざまなユーザーに向けて広告を配信し、商品・サービスの知名度を上げることができます。

LINE本体だけでなく、LINEマンガ、LINEポイント、LINEショッピングなど、LINE関連の媒体に広告を配信できるのが特徴です。 たとえば割引セールなどのお得な情報はLINEポイントやLINEクーポンなどを通じて、節約やポイ活に興味のある層へ向けて配信することができます。

性別や年齢などの属性によるターゲティングの他に、過去に購入したユーザーと似たオーディエンスを設定することも可能です。ペルソナのような存在を作成することで、効率的な広告配信ができます。


4大SNSとして、Facebook、Twitter、Instagram、LINEを紹介しました。

低コストで広告出稿できるため、ターゲットを決めて受け入れられやすいクリエイティブを用いて運用しながら、PDCAサイクルでより精度を高めることができます。

また、広告をクリックした後の購買まで完結できるようなフローへアップデートされてきているので、新機能なども積極的にチェックするといいでしょう。