映画『大河への道』(5月20日)の完成披露試写会が1日に都内で行われ、中井貴一、立川志の輔が登場した。

  • 左から立川志の輔、中井貴一

    左から立川志の輔、中井貴一

同作は立川志の輔の創作落語『伊能忠敬物語―大河への道―』の映画化作。観光促進として伊能忠敬を主人公とした大河ドラマの開発プロジェクトを立ち上げた千葉県香取市役所のメンバーが、1821年に史上初の日本地図を作ったのは、あの伊能忠敬ではなかったという驚くべき新事実を発見してしまう。一方200年前の江戸時代では、忠敬の志を継いで地図を完成させるために、涙なしには語れない弟子たちによる一世一代の隠密作戦が動き出していた。

企画から同作に携わった中井は「本当にエンターテインメントがやりにくい世の中になりました。ただ、僕たちはここで手を緩めるわけにはいかないので、何としてもエンターテインメントの火を消さないように前に進んでいただければならないと思っています」と決意を示す。

中井から電話を受け、その熱意によって映画化が決定したという経緯について、志の輔は「『映画にしたいんだけど』と言われた時は、こういう褒め言葉を使ってくれるんだなと思って『ありがとうございます、ぜひ機会があったら』と言ったら『本当にしたいんです』と言われて」と、驚いたという。

さらに志の輔は同作に出演もしており、中井は「もともと企画をした時、他のプロデューサーに『僕は出ません』と言ったんですよ。『キャスティングはやらせていただいて、僕は出ませんから』と言ったら、プロデューサーから『何を言ってるんですか。そんなの無理ですよ』と鼻で笑われて。それでやることになったんです。なので、志の輔さんに話を持って行った時は死なばもろとも、『原作とか偉そうに言ってる場合じゃない、出ちゃいなさいよ』という状況だったんです」と明かした。

イベントでは主題歌が玉置浩二「星路(みち)」に決定したことも明らかに。中井は「いい歌なんですよ。エンディングまでご覧いただくと流れるんですけど、オープニングから流したいくらい。ずっと流れててもいいんじゃないかと思うくらい」と絶賛する。一方、玉置のオファーについて自身が動いたのか聞かれると「そんなになんでもお願いしないですよ! それは他の方から」と否定していた。