17世紀のバロック絵画を代表する画家、フェルメール。「真珠の耳飾りの少女」、「牛乳を注ぐ女」などの作品で有名です。窓から差し込む光による演出力と技術の高さから「光の魔術師」と呼ばれることも。そのフェルメール作品? が、ナント日本武家屋敷の土間に発見されました。百聞は一見にしかず。ご覧ください!

武家屋敷の台所を見学、フェルメールみたいでした。

  • (Twitter Fumie@teh2323 より引用)

左手の窓、差し込む柔らかい光、高い天井、絶妙な色合いの壁面…これは確かにフェルメールの絵を彷彿とさせます。この光景の中に「牛乳を注ぐ女」が居ても、まったく違和感がありません。フォロワーたちもまったく同感だったようで…。

「フェルメールとは言い得て妙!」「ミルク注ぎたくなる」「ほぼフェルメールやん」「西洋画の中にいるみたいですね」「光彩がまさにそんな感じですね!発見!!」「ナチュラルに『あれ??? ミルク注いでる女の人がいない、、、』と思いました」などなど。投稿者であり、この写真の撮影者でもある Fumieさんに撮影した時の状況などについて、お話を伺いました。

■投稿者さんに聞く

……いつ、どんな時にこの写真を撮影しましたか。

撮影したのは2月初旬です。娘と佐倉市立美術館へフランソワ・ポンポン展を観に行った際に、近くの武家屋敷にも立ち寄りました。午後の光が差し込む土間で私の写真を撮影しようとした娘が「フェルメール!」と言うので、入れ替わってファインダーを覗き込んだところ「本当にフェルメール!」が見えて、盛り上がりました。

……フェルメールの絵を実際にご覧になったことがあるのでしょうか。

家族でアート鑑賞が趣味なので美術館やギャラリーへ時間があれば行きます。フェルメールは以前、「真珠の耳飾りの少女」「牛乳を注ぐ女」を鑑賞しました。フェルメールの絵画にある詫びた色合いが好きです。

……写真のどういう部分がフェルメール的であると感じますか。

窓の前に建物がなかったので日差しが良い感じに入っていたこと、台所が古い壁で色合いも簡素だったので昔の絵画的な雰囲気を感じさせたように思います。

光を邪魔するものがなかったこと、撮影した時間帯、写真を縦一で撮影したことなど、いろいろな条件のもとに、武家屋敷の土間から誕生したフェルメール写真。何より、ファーストインプレッションでフェルメールを見てとった母娘の感性が素晴らしいですね。もしかしたら、日常生活の様々な場所、場面、人物の中にレンブラントやゴッホやダリが隠れているかも。絵画というフィルターを通して日常生活を再発見する。ちょっと新しい絵画の楽しみ方かもしれません。

▼武家屋敷の台所を見学、フェルメールみたいでした。