ネックレスやピアスなど、大切な人にプレゼントしたい誕生石ジュエリー。10月の誕生石といえばトルマリンとオパールが代表的ですが、宝石の意味までは知らない人も多いでしょう。
本記事では10月の誕生石について、意味や効果、石言葉を紹介。各宝石のお手入れ方法もあわせて解説します。
大事な人への贈り物の参考にしてください。
「トルマリン」とは
「トルマリン」は豊富なカラーバリエーションが魅力的な10月の誕生石です。可憐な印象があり、肌を綺麗に優しくみせる効果が期待できます。
硬度は7から7.5の間とされ、普段使いしても壊れにくい特徴を持つトルマリン。気軽に身につけやすいネックレスやピアスが適しているでしょう。
シンハラ語が由来
トルマリンの由来には所説あるものの、多くはスリランカのシンハラ語「toramalli」に由来するといわれています。「toramalli」の意味は「混合した石の色」。トルマリンの特徴である色の豊富さに関係しています。
トルマリンの漢字表記
トルマリンの和名は「電気石(でんきせき)」です。名付けの理由は、結晶化したトルマリンに熱を加えることで帯電する性質によるもの。電気を帯びる性質は他の鉱物を探してもトルマリンだけです。
種類豊富な誕生石
トルマリンの色は赤や青といった単色から、2種類以上の色が混ざった混合色まで種類豊富です。バリエーションの多さから、トルマリンに存在しない色はないといわれることも。石に含まれている成分または元素が混在していることが、トルマリンのカラーが豊富である理由です。
過去には豊富なカラーバリエーションが原因となり、トルマリンを別の宝石と見間違える事例が多く発生しました。具体例としては赤いトルマリンをルビー、緑色をしたトルマリンの結晶をエメラルドと誤ったことなどがあります。
主産地はブラジル
一般的なトルマリンの産地は南米ブラジル。中でも多くのトルマリンの産出元となるのが、南東部の内陸に位置するミナスジェライス州のペグマタイトです。ペグマタイトとは花こう岩に似た、粒の粗い火成岩のこと。ブラジルの北東部にあるパライバ州では紫や青のトルマリンが採鉱されます。
トルマリンの産地は他にもケニアやアフガニスタン、マダガスカルなどさまざま。アメリカのカリフォルニア州とメイン州もトルマリンの産地として知られています。
ぬるま湯とブラシでお手入れ
定期的にトルマリンをお手入れするなら乾拭きで十分です。汚れが目立ってきたら、中性洗剤を十分溶かしたぬるま湯と毛先の柔らかいブラシでクリーニングしてください。トルマリンを傷つけることなく、安全に洗浄できます。
トルマリンは耐熱性が低く、熱によって損傷を受けることがあるため熱湯は使用しないようにしましょう。超音波洗浄器とスチームクリーナーでのお手入れも避けたほうが無難です。
トルマリンの効果・宝石言葉の意味
花に花言葉があるように、誕生石にも宝石言葉があります。
意味は石の色で変わる
トルマリンの宝石言葉は「希望」「安楽」「忍耐」「寛大」などです。他にもトルマリンには、宝石の色ごとに異なる意味合いを持つといった珍しい特徴があります。
【色合いごとの意味・効果】
・ブラックトルマリン:魔除け、自信を与える、癒し効果
・ブルートルマリン:直感力・霊力アップ、円滑な対人関係
・グリーントルマリン:勇気、スタミナアップ
・ピンクトルマリン:別名「愛の石」。恋愛運アップ
トルマリン自体には心身のリラックス効果や健康にいいなどの効果も。パワーストーンとして身につける、あるいは所持する人も多い人気の誕生石でもあります。
「オパール」とは
10月の誕生石としてトルマリンと対を成すのが「オパール」です。硬度は5から6、高くても6.5で壊れやすく、丁寧に扱う必要があります。オパールをあしらったリングをプレゼントして、手元を美しく飾ってみてはいかがでしょうか。
由来はサンスクリット語
オパールの由来とされているのが、「宝石」を意味するサンスクリット語の「upala」です。石の色が幻想的に輝いているように感じられたことから「貴重な石」との意味も込められています。
「オパールは神様が作った石」や「天国から落ちた稲妻の輝きからできた石がオパールである」など、多くの言い伝えがあることもオパールにみられる特徴のひとつ。 かつては「神の石」や「天使の石」と呼ばれていたこともある宝石です。
オパールの漢字表記
オパールの和名は「蛋白石(たんぱくせき)」です。オパールの見た目と卵の白身が似ていることから命名されました。
遊色効果で色が変化
オパールは虹色のような輝きを持ち、角度を変えることでさまざまな色合いが楽しめます。色の変化は遊色効果と呼ばれており、オパールだけにしか存在しません。唯一無二の幻想的な煌めきを持つことも、オパールが人気を集める理由のひとつとされています。
産地はオーストラリアなど
オパールの産地は数あれど、最大の産出量を誇るのはオーストラリアです。ニューサウスウェールズ州ではブラックオパールやホワイトオパールなど、複数の種類が採鉱されます。
オーストラリア以外ではブラジルやメキシコなどもオパールの有力な産出国です。オパールの鉱床が発見された国はアメリカをはじめ、インドネシアやペルー、トルコ、マダガスカルなど多岐にわたります。
お手入れは乾拭きで
オパールの表面を傷つけないよう、お手入れは乾拭きで済ませましょう。布はできる限り柔らかい素材を選択することが大切です。水分と乾燥に弱い性質があるため、オパールを濡らすことは避けてください。
オパールの効果・宝石言葉の意味
オパールが持つ宝石言葉には、気分を明るくする効果が多い特徴がみられます。
ポジティブな意味が多い
オパールの宝石言葉は「幸運」「希望」「忍耐」「潔白」などです。感情をネガティブからポジティブな方向へと導いてくれる効果が期待できるでしょう。
オパールには他にも、人の内側にある美しさを外側に引き出してくれる効果があるとされています。縁結び効果を期待する人も多く、人気の高い宝石です。
10月の誕生石は他にも
実は10月の誕生石はトルマリンとオパールだけではありません。
ローズクォーツ
「ローズクォーツ」は恋愛成就が期待される石。女性の美しさと健康を保つ意味を持ち、女性ホルモンを整える効果もあるとされています。和名は「紅石英(べにせきえい)」です。
タイガーアイ
「タイガーアイ」は洞察力や金運を高めてくれると考えられている石。負の感情を抑制する効果や、周囲に左右されない強さが得られるともいわれています。和名は「虎目石(とらめいし)」です。
伝えたい気持ちに合う10月の誕生石を選んで
「トルマリン」は豊富な色が特徴の誕生石。色によって宝石言葉が変わるので、誕生石に込めたい意味に適した色を選ぶことが大切です。熱に弱いため、お手入れは石鹸を溶かしたぬるま湯と柔らかめのブラシを使いましょう。
「オパール」は遊色効果により同一色が全く存在しない、一つひとつが唯一無二の珍しい誕生石です。「幸福」や「希望」など明るい意味を持ち、幸運の宝石としても知られています。水分や乾燥などに弱い性質が特徴で、お手入れは柔らかめの布で乾拭きするのが適切です。