東京大学大学院医学系研究科国際保健政策学教室は2月3日、日本人における未婚者の特性および婚姻相手に求める要件について、「2015年出生動向基本調査」(国立社会保障・人口問題研究所)を用いて分析した結果を発表した。
婚姻相手に求める条件にミスマッチ
それによると、18~49歳の女性2,281万人のうち、結婚意思がある未婚者は848万人(37%)。一方、男性の同年齢層2,312万人のうち、結婚意思のある未婚者は983万人(43%)で、女性より男性の方が134万人多い結果となった。特に非人工過密地域(男女比1.31)および東京都を含む関東地方(同1.23)では、約60万人未婚男性が"余っている"状況であり、同調査では「男女の地理的分布が結婚市場におけるカップル形成の障害になっている可能性が示唆される」と分析している。
また、夫として望ましい条件に「3高」(高収入、高学歴、高身長)という言葉があるが、今回の調査では3高のうち収入・学歴を満たす人が少ないことも明らかに。実際、年収700万円以上の男性(25~49歳)では8割超~9割超が既婚者だったのに対し、年収0~100万円未満では既婚者の割合は2割超~3割超にとどまった。
理想の結婚年齢と理想の結婚相手の年齢については、「日本の結婚市場における需要と供給のミスマッチの可能性」があると指摘。例えば、女性は結婚時に自分より1~3歳年上の男性を好んでいた一方、男性は26歳(結婚時)までは同年齢、それ以降は年下を希望する傾向がみられた。