多くのお客様との触れ合いやコミュニケーションが魅力の接客業。お客様のためにと常に笑顔を絶やさず業務にあたる人も多いことでしょう。しかし時として、お客様の困った行動でその笑顔が固まってしまうこともあるようで……。今回は接客業の経験があるマイナビニュース会員305人を対象に行った、「お客様にやめてほしいことやお願いしたいこと」についてのアンケート結果をご紹介します。

  • お客様にやめてほしいことやお願いしたいこと

Q.どのような場所で接客を行っていましたか? 複数経験のある場合は、最も印象に残っているものを1つお選びください

1位 飲食店(26.0%)
2位 コンビニ(17.5%)
2位 スーパー(17.5%)
4位 その他(16.1%)
5位 レジャー施設(7.2%)
6位 アパレル、雑貨などのショップスタッフ(6.7%)
7位 宿泊施設(4.0%)
8位 美容室・エステなどの美容スタッフ(3.1%)
9位 冠婚葬祭(1.8%)

接客業の経験がある人に、どのような場所で仕事をしていたか尋ねたところ、最も多いのはレストランや居酒屋、カフェ、ファストフードなどをはじめとする「飲食店」でした。次いで多いのは、「コンビニ」「スーパー」となっています。4位の「その他」では、百貨店の食品売り場、ベーカリー、PC販売店、ガソリンスタンドなどさまざまなお店が挙げられました。

Q. 接客業をする中で、お客様にやめてほしいことやお願いしたいことはありますか?具体的にお答えください

実際にお客様と接する中で、「ありがとう」「楽しかった」などの嬉しい言葉をかけられることもあるでしょう。反対に、嫌な思いをしたことや困った行動に戸惑うこともあるのではないでしょうか。そこでお店の業種別に、お客様にやめてほしいことやお願いしたいことについて聞いてみました。

飲食店

「プライベートの質問をするのをやめてほしい。『彼女いるの?』など」(男性/28歳/神奈川県)
「順番を無視して、文句をつけ、店長呼べみたいな高圧的な態度はやめてほしい!」(男性/40歳/愛知県)
「無言でジェスチャーのみで指示を出すこと」(女性/29歳/神奈川県)
「店内の備品の持ち帰りは本当にやめてほしい」(男性/37歳/滋賀県)

お料理の仕上がりには時間差があるので、提供する時間が前後するのは仕方がない話。テーブルの座席数とグループ人数のアンマッチによって待ち時間が変わるのもよくあることですね。事情を汲まずにいちゃもんを付け、大騒ぎするのは、他のお客様にも大変迷惑です。

コンビニ

「たばこの購入をする際に、『何番』と聞いているのに、銘柄で言うのはやめてほしい」(男性/42歳/埼玉県)
「支払いのときにお金を投げてよこすのはやめてほしい」(男性/42歳/埼玉県)
「会計等を急かせないでほしい。焦ってミスに繋がることがある」(女性/30歳/大分県)

商品の販売だけでなく、宅配便受付や料金支払い、チケット発行などさまざまなサービスも受け付けているコンビニ。現在は決済方法の種類もさまざまで、慣れないスタッフは戸惑うこともあるかもしれません。急かせても会計のスピードが劇的に上がるわけではないので、落ち着いて待っていてほしいものです。

スーパー

「冷凍商品や冷蔵商品を"買おうと思ったけどやっぱりやめた"まではいいんだけど、その商品を常温の場所に戻すのはやめてほしい」(男性/43歳/神奈川県)
「購入する気もないのに、商品をベタベタと触るのをやめてほしい」(女性/47歳/埼玉県)
「レジに来る前に買うものを決めておいてほしい。会計のときに、あ、あれを忘れた、これも欲しかったというのは困ります」(男性/52歳/大阪府)

常温の陳列棚に置きっぱなしにされている冷蔵食品、見かけることがありますね。「あとでお店の人が戻しておいてくれるだろう」と、深く考えず放置したのかもしれませんが、適切な温度で保存されていなかった食品は、廃棄に繋がる可能性もあります。

その他の接客業

「パン屋で働いています。商品を素手で触ったり、落としても謝らない等、常識を守らないこと」(女性/48歳/大阪府)
「お客様は大切にしますが、召し使いではないので、心折れる言動は止めてほしい」(男性/61歳/神奈川県)
「百貨店勤務。ももやいちご、トマトなどを指で押しまくる人、やめてください」(男性/54歳/千葉県)

鮮度を確かめたいのか、陳列されている食品を指で押したり必要以上に触っている人もいますね。傷んで売り物にならなくなる場合もあるし、次に買う人のことも考えてほしいものです。

レジャー施設

「明らかに無理なお願いをしてきたり、マスクをしないで話しかけて来たときがありましたがやめてほしい」(女性/33歳/北海道)
「人の話を聞かず、自分自身の主張を押し通すこと」(男性/52歳/京都府)
「レジ待ちでちょっと混んでいるくらいで『はよせえ!!』と怒鳴るおっさんがおるけど、人として恥ずかしいからやめた方がいい」(男性/53歳/大阪府)

楽しい思い出作りのために訪れる人が多いレジャー施設。大人数で訪れるとハメを外したくなったり、気分が大きくなってしまうのでしょうか、スタッフに無理難題をお願いすることもあるようですね。

アパレル、雑貨などのショップスタッフ

「お会計の時にイヤフォンをして、まったくこっちの声が聞こえず聞き返すと怒り気味で返答してくるのはやめてほしい」(女性/39歳/北海道)
「他に購入するお客様のことを考えて商品を大切に扱ってほしい」(男性/58歳/鹿児島県)
「要るか要らないかを、はっきりとイエス・ノーで回答してほしい」(男性/43歳/大阪府)

複数の人が挙げていたのが「イヤフォンしたままでの受け答え」。レジでは確認事項がいろいろあるのに、こちらの声が聞こえているのかいないのか分からないのは困りもの。レジの前ではイヤフォンを外し、「聞こえている」ということが分かれば、お店の方も必要以上に大きな声で話しかけることはなくなります。

まとめ

業種問わず、いろいろなお店で共通して挙げられていたのは「高圧的な伝え方をしないでほしい」「自分の主張を押し通さないでほしい」でした。「お金を払っている方が上」なんて考えている人もいるのかもしれませんが、販売する側・購入する側とも立場は対等なはず。たとえ店舗側のミスだとしても、一呼吸おいてから落ち着いて対処法を伝えたいものです。

また、会計後にポイントカードが見つからず、慌てた経験がある人もいるのでは? 店舗スタッフからは、スムーズな会計のために、前もってお財布を取り出しておくことや、クーポンやポイントカードも用意しておいてほしいという声もありました。商品を手に取って確かめるのもいいけれど、他のお客様のためにも丁寧に扱ってほしいという意見も。

ほんの少しの心がけで、お互い気持ちのよいやりとりが生まれます。今回の「お願いしたいこと」を意識して、お店を訪れるようにしたいものですね。

調査時期: 2021年12月29日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 305人
調査方法: インターネットログイン式アンケート