モスバーガーを展開するモスフードサービスは、創業50周年を記念した新事業として、キッチンカー「MOS50(モスフィフティ)」を導入すると発表した。1号車は洋服の青山 大田久が原店の駐車場にて1月29日より営業を開始する。
営業開始に先駆けて行われた発表会会場に現れたのは、「MOS50」と大きく書かれた派手な黄色のフードトラック。赤と緑のロゴに馴染みのある「いつものモス」とは違ったイメージのトラックに、一瞬会場を間違えたかと思ってしまった。そう、今回の「MOS50」は、これまで店舗で展開してきたモスバーガーとは異なる、モスの新たな挑戦なのだ。
「閉塞感のある社会に、喜びや楽しさを提供したかった」と話すのは、同社の会長・櫻田厚氏。まだまだ店舗数が少なく、食べたいと思っても近くに店舗がないというモスバーガーの弱みを克服したいと考え、「自分たちからお客様の方へ近づいて商品を提供する方が、お客様にとってプラスになるのではないか」との発想から、今回キッチンカー事業へ乗り出したという。
同社のプロジェクトリーダー・樋口亮一氏は事業を進めるにあたって、「とにかく省スペース・省売上・少人数・移動可能をコンセプトに企画を進めていった」と話す。
キッチンカーのデザインについては「モスバーガーのようでモスバーガーでないデザインにしたかった」という想いのもと、従来のモスバーガーのカラーではなく「道路を走っている時に目立つ色、お客様の目に留まる色」として黄色と黒を選んだという。
こだわりはトラックだけでなくメニューやユニフォームにも。キッチンカーで販売するバーガーは店舗とは異なる限定商品となっており、「50th MOS」(680円)、「50th TERIYAKI」(680円)、「50th MOS Cheese」(710円)。「Plain BURGER」(430円)、「Cheese BURGER」(490円)の5種類。
もちろん商品名を変えただけでなく、定番商品の「モスバーガー」や「テリヤキバーガー」をグレードアップし、アメリカ産アンガス牛パティを使用したり、ミートソースに味付けを変えたりと、キッチンカーならではの特別感を得られる工夫がされている。
また、スタッフが着用する黄色いユニフォームは青山商事がデザイン・制作し、コラボグッズとしてトートバッグやトレーナー、パーカーも洋服の青山にて販売する。
運用計画としては、近隣のモスバーガーの店舗を「母店」とし、食材の保管、野菜の洗浄・カットなどの仕込みは母店で行う。そうすることで、キッチンカーに積む水の量が少なくて済むなど、省スペースにつながるという。キッチンカーにはパティを焼くグリドルやバンズトースター、ガスレンジ、冷凍・冷蔵庫を搭載しており、車内でバーガーを組み上げて温かい状態で提供する。
今後の見通しについて樋口氏は、「一時期の流行りではなく、長く愛される事業にしたいと思っています。安全・安心のため、これから時間をかけてノウハウを蓄積し、地に足のついた運用をしていきたいです」と想いを語った。しばらくは、洋服の青山大田久が原店の駐車場で営業するが、4月以降は徐々に台数を増やし、イベント会場などでの出店も行っていくという。
<Imformation>
■店舗名:キッチンカー MOS50(モスフィフティ)
■オープン日時:2022年1月29日11時
■出店店舗:洋服の青山大田久が原店(東京都大田区久が原五丁目28番8号)
■営業時間:11~18時
■定休日:毎週火曜日(休日の場合は翌日)