女優の忽那汐里が24日、東京・新宿区で実施された映画『クライ・マッチョ』(2022年1月14日公開)の公開を記念したクリント・イーストウッド過去作上演舞台挨拶に李相日監督とともに登壇。「いつもなかなか不思議な経験」とハリウッドのオーディション事情などについて語った。

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今回上映される『許されざる者』は、クリント・イーストウッドが監督・主演を務めた1992年の作品。イーストウッドの監督デビュー50周年・40作目となる最新作『クライ・マッチョ』の公開を記念し、『グラン・トリノ』『アメリカン・スナイパー』とともに3週間限定で再上映される。

イベントに登壇した李監督は、2013年に『許されざる者』のリメイク映画を手がけ、忽那は同作に遊女・なつめ役で出演。忽那は顔を蹴られて流血するシーンについて「正直、今までやった作品のなかで一番鮮明に記憶がある現場。昨日のことのように思い出せる。あのシーンに関しては、ほとんど一日かけて撮影した。すごくプレッシャーに感じていました」と述懐し、衣装や血糊にまつわる苦労を振り返った。

忽那はまた、イーストウッドの仕事ぶりに言及。「お会いしたことがないけど、すべての方を平等に、何十年も変わらず、温かい現場で撮影しているとすごくよく聞く。同じ世代のアメリカの弁護士さんに色々(イーストウッドにまつわる)エピソード聞かせてと言ったら、(資料などを)こんなに送ってくれた」と両手を大きく広げ、「すごいレジェンドの方だと思います」と話した。

MCから、『クライ・マッチョ』に出演する少年ラフォ役のエドュアルド・ミネットが、ビデオオーディションのみで選ばれ、イーストウッドに会ったのが撮影当日というエピソードが披露されると忽那も同調。「(ハリウッドは)すべてオーディションシステム。日本からビデオを送ることになるので、決まった段階で現地入り。その国に入ったとき、(監督らに)初めてお会いする。いつもなかなか不思議な経験。決まるまでは会わない。コロナ前からそうですね」と明かした。